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【実験計画書】自主企画:メタバースによるまちづくり:パラレルワールドを制作(水辺と江戸時代)

2022年6月13日作成

本記事は、ランサーズ新しい働き方LABの「研究員制度」の活動の一環として、私個人が行う「働き方実験」についてまとめたものです。

1.実験タイトル

「【実験計画書】自主企画:メタバースによるまちづくり:パラレルワールドを制作(水辺と江戸時代)」

メタバースに関して全くのド素人(しかもジジイ)が、まちづくりまで行うことができるのか?
それも現在に限らず、江戸時代の街並みまで再現するという無謀な試みが、どこまで果たせるのか?
チャレンジしたくなりました!

2.実験の目的と背景

Δ図1.霊岸島位置図

筆者は、1992年から川を中心としたまちづくり活動に携わってきました。
川といいましても特に都市河川です。
東京でいえば、荒川・隅田川・神田川・多摩川などです。
大阪でいえば、淀川・大川・土佐堀川・堂島川・安治川などです。

2-1.実験の背景

大阪は、「水都大阪」として認識している住民の割合も比較的高く、全国で一番水都としての立ち位置を定着させています。
一方、東京は、「水都東京」として認識している住民の割合は、依然として低く、水都として定着しているか?疑問です。
その理由の一つとして、大阪と東京の治水対策に違いがあります。
一言でいいますと、「大阪は水門のまち、東京は堤防のまち」です。

2-1-1.大阪は水門のまち

大坂の治水対策は、3大水門によります。
大阪市内を流れる安治川、尻無川、木津川の河口部に3大水門を設置し、高潮からの被害を抑えています。
結果として、3大水門より陸側の河川堤防を低く抑えることができ、その分親水性が増します。

特に、道頓堀川沿いに設置されている「とんぼりリバーウォーク」という水辺遊歩道は、「水都大阪」の象徴です。
川面までの距離が近く、川に対してお店が開かれており、イベントも度々行われます。

2-1-2.東京は堤防のまち

一方、東京の治水対策は、堤防です。
東京の主だった川には、水門がありません。
高潮に対して堤防を高くすることにより、被害を抑えています。
しかし、河川堤防が高くなり、街中から川面を眺める場所が少なくなりますと、親水性は減ります。
また、延々と続く堤防の距離は、トータル数十km以上に及び、大阪の水門・堤防と比較しても、維持管理費用に莫大な予算を投じています。

2-1-3.「水都東京」の復権を目指して

しかし、東京の小河川の中にも、水門により高潮から守られている地域が存在します。
例えば、
 ・中央区:亀島川沿い
 ・江東区:小名木川沿い
 ・墨田区:縦十間川・横十間川沿い
などです。
この地域内であれば、想定される洪水・高潮被害からまちを守ることができ、親水性を高くする仕掛けが可能となります。

2-2.実験の目的

「川をまちの表舞台」にすることが究極の目的です。
この実験では、そこに至るまでの啓蒙装置を制作することが目的です。

2-2-1.対象地域は霊岸島

上記の地域の中で、より都心に近い中央区の亀島川沿い(住所:中央区新川1・2丁目)にある霊岸島を、この実験では取り上げます。

霊岸島は、亀島川・日本橋川・隅田川に囲まれた島です。
亀島川は、上流端と下流端に水門が設置され、高潮から守られた地域です。
この地域の住民は、水辺に対する意識が、高いことがわかりました。

2-2-2.霊岸島は、かつて江戸湊・舟運・日本酒のまち

霊岸島には、かつて江戸湊がありました。
全国から、舟運により物資や情報が集められました。
特に京や大坂から菱垣廻船・樽廻船により運ばれる物資は、「下り物」と呼ばれ、外来品のごとく珍重されました。
中でも、京都の伏見、神戸の灘から運ばれる日本酒は、「下り酒」と呼ばれ、江戸中で人気となり広まりました。

2-2-3.「メタバース霊岸島」構想

霊岸島を、
 ・川を表舞台にしたまちづくり
 ・江戸情緒のあるまちづくり
にするための手段として、メタバースにより
 ・水辺を活かしたバーチャル空間
 ・江戸時代のまち並みを再現したバーチャル空間
を制作し、地域の住民を中心として啓蒙活動を行い、リアル(ハード整備)に繋げたいと考えております。

Δ図2.パソコン・スマホでの住民・企業説明

筆者は、このプロジェクトを「メタバース霊岸島」構想と名付け、地元企業にも呼び掛け、既に準備を始めております。

今回、良いタイミングで「新しい働き方LAB」の企画を知るに至り、これに便乗しようと決断しました。
ひょっとしたら、志を同じく持っていただける仲間に出会えるかもしれないと考えたからです。

3.活動の概要

Δ図3.「メタバース霊岸島」イメージ

日本で利用されている主なメタバースのプラットフォームには、
 ・VRチャット(アメリカ)
 ・Neos VR(チェコ)
 ・クラスター(cluster)(日本)
 ・バーチャルキャスト(日本)
 ・リアリティ(REALITY)(日本)
 ・ゼペット(ZEPETO)(韓国)
など様々なものがあります。

それぞれのプラットフォームに特徴があり、利用者は使い分けて利用しているのが現状です。

今回の実験において、どのプラットフォームを利用するかを探ります。
現時点では、クラスター(cluster)を第1候補として検討しています。

4.実験の測定方法

Δ航空写真1.霊岸島
(出所:Google earth)
  • 制作したメタバースによるワールドに対して、利用者数を測定。

  • 制作したワールド内のイベント舞台会場で開催するイベントに対しての入場者数を測定。

  • 利用者に対してのアンケート調査・集計を行い、好感度・利便性などを測定。

(本当にこんなことできるのかなあ?まゆつばもんだけど!)

5.スケジュール・進め方

筆者は、
 ・指定企画:「LivingAnywhere Commons」
 ・自主企画:「メタバースにおけるまちづくり」
を同時並行にて進めます。

5-1.スケジュール

その関係上、指定企画と自主企画の両方のスケジュールを加味して作成します。

Δ図4.スケジュール


5-2.進め方

6月は、主にclusterなどを利用して、その中で構築されているワールドの調査を行います。(事例調査・研究)

7月はマイホームの制作、8月は店舗・イベント会場の制作を行います。

9月から11月にかけて霊岸島のまちづくりを始めます。

共感していただける仲間を誘い、「共に練っていくことができればいいなあ!」と、考えております。

6.その他詳細

私だけで制作できるとは最初から考えておりません。
したがって、既に協力者として、声を掛けさせていただいております。
例えば、
 ・日本大学理工学部京葉建築工学科の教授
 ・大豊建設株式会社(中央区新川1丁目)
 ・株式会社内田洋行(中央区新川2丁目)
などです。

他にも関心を持っていただける方であれば、誰でも大歓迎です!
よろしければ、お声がけください。

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