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【リクエスト企画】ガチ文系の私に医学部面接の極意…だと!?

リクエスト企画最終回は一番難しいお題がきました。ルーク@勉強用アカウント(@rook_restart)さん、ありがとうございます。

【リクエスト内容】
ADHD、ASD、志望理由あいまいでもなんとかなる医学部面接お願いします。

高校受験と大学受験は一般ですし、文系ですし、人生初の面接らしい面接は就職活動なわけですが、ASDなんて言葉を知らない頃に活動していて、それなりに苦労することは多かったですね。軽口たたくのは得意ですし、誰とでもそれなりには話せるのですが、そんな私でも採用面接は辛かったな。
ADHDのことはわかりませんが、ASDのことやその苦労はわかる身として、結局用意できることは健常者とそれほど変わりません。事前に準備できることは準備して、答えるのです。

質問される内容はほとんどが想像できるものですし、ネットでの情報収集はむしろアスペルガーの人は得意とするところです。その予想される質問に想定回答集を作り、それが奇異に映らないかを健常者かそれに近い大人に見てもらいましょう。
親でもいいけどできるだけ客観的に物事を見てくれる人がいいでしょう。塾の先生などお金を払って仕事として見てくれる人は最高ですし、ココナラというスキルを切り売りするサイトのフリーの方でもいいですし、高校の先生、仮面浪人なら理解してくれる大学の先生、キャリアセンターの職員や学生相談室のカウンセラー、奇異かどうかだけならば医学部に関係ない人でも十分にわかります。

リクエストへの回答はここまでで、あとはほぼ具体例や経験談です。ご承知おきください。

私はとある私鉄総合職を受けた時に面白い質問をされました。「あなたは鉄道マニアですか?」と。好きな方ではあるけどマニアというほどではないし、ダイヤ改正ネタとかは好きですが、乗り鉄や一眼レフ撮影、鉄道模型などはしないですね。と正直に答えたら非常にウケがよかったです。これ、社会人からしたら結果として最高の受け答えなのですよ。仕事だから、ある特定のものにのめり込まれたら困るわけで、医学部も同じだと思います。
医療の問題を薄っぺらく語れる情熱溢れる高校生かそれに毛の生えた程度の人の方が、マニアックな病名や薬の名前で自称深奥な話題を語る人よりもウケはいいでしょう。もちろん自分や家族が特定の病気にかかってその時に問題意識が芽生えたならばいいですが、医学マニアだったら気持ち悪いだけです。そこの違いを理解することは重要です。

医学部の側だって、単に成績がいいから医学部に行きたい、親が医者だから医学部に行きたい、カネ稼ぎたいから医学部に行きたい、ステータスのために医学部に行きたいという人が多数であることは百も承知です。面接をする医師の側だって、いやいや、面接をするような医学部教員なんてむしろそういうファッション医師志望経験者の方が多いでしょう。
でも、「ステータスのために医学部に入りたいです」と堂々と言うのはいけません。方便、要するに適切なウソがつけない人は医師(会社員も同様)としてふさわしくないからです。でも、適度に性格が軽くて、あいまいな志望動機はむしろ相手からすると安心できる受験生です。

私は医学部を受験したことがないのでわかりませんが、「〇〇(自分・親族・友人)が〇〇の病気にかかって、〇〇の苦労をしているのですが、なかなか改善には至らないので、それを解決できる糸口を探せる医師になりたい」みたいなのは定番ですがいいですよね。ダメですよ、私がエイズの治療薬を一人で作って解決します!とか言っちゃ、危ない奴だと思われます。一助となる程度の表現にしましょう。

もっと具体的な例が欲しいって? それでは以下の内容はそのまま使って構いません。これは1~2年前にあった私の実際の悩みです。
「私の知り合いに年上の方がいますが、その方は慢性前立腺炎で悩んでいます。慢性前立腺炎の中で最も多い症例は、慢性非細菌性前立腺炎といって、細菌感染していない、性感染症などではないものです。一般には座りっぱなしのデスクワークやトラック運転手などの中年男性がかかりやすいと言われており、命にかかわらない病気のために研究が進んでいません。治療パターンも確立されておらず、それでいて性器の痛みや排尿痛など、男性のQOLを大きく下げる要因になっていることを知って、同じ男性として、部位も部位ですので非常に強い使命感を覚えました。私は臨床医として泌尿器科医に従事する一方、慢性非細菌性前立腺炎の究明までは至らなくとも、せめて対症療法的な治療パターンを見出すなど、QOL改善の一助となりたく、医師を志望することにいたしました」
多少具体的に言いましたが、でも、医学的な深い知識は何も出していません。「知り合いが病気にかかって、治療法どころか治療の定石パターンすらない。自分が医師になって究明は無理かもしれないが、パターンぐらい見出したいな」というバランスの取れた志望理由です。これに想定される質問を5つぐらい考えておけば対応できそうな気がします。

さらにさらに、私は2022年に歯学部歯学科に合格しています。面接対策は当日の朝に医学部予備校の面接の極意本を読んでいっただけです。なお、この面接の極意本、教育関係者・塾関係者から仕入れなくても、メルカリで売っていますので今のうちに入手しておきましょう。私は受験が終わったその日に資源ごみスペースに廃棄しました。
面接の様子 https://note.com/examer/n/nfa61d6c952e9

同じASDですし、一般に不利とされる高齢受験者です。この面接の勝ちパターンとしては、他の人と少し違う着眼点から切り出したことです。アイドルに対してのキモヲタのツイートが口腔衛生のレベルの低さを物語っている→欧米より遅れている日本の口腔衛生の向上は喫緊の課題→自分がオジサンだから周囲の中年の口腔衛生の課題はよくわかっている→今こそ歯科医になってその一助となりたい、こう結び付けたわけです。
アスペルガーだって脳内でストーリーをくみ上げることは苦手ではありません。合格しても1%も進学する気がなかった大学の面接ですらこのぐらいのストーリーは立てられます。
もし、自分で作成した回答内容が奇異に映らないか心配で、かつ、どうしても誰も頼れないなら、私にDMを送ってくだされば、その程度であれば見ることは可能です。但し、2月上旬は「例の作業」で忙しいのでその時期以外に送ってきてくださいね(笑)。

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