ドジでのろまな亀、松本千秋から学んだ熱いパッション。
" パッション ガ ナイナラ ヤルナ!"
と、マトさん(夫)に言われました。ちなみにPassion(情熱)です。
突然そんな事書いても話が見えないと思うので、ちょっくら説明させていただくと。。。
うちのマトさん、私の作るご飯をいつも褒めてくれます。私は”食”を大切にする家族の中で育ったので、結婚後、マトさんと2人で暮らし始めた時も、子供が産まれて親になった時も、”家族で食卓を囲む”という事をとても大切にしてきた。私は勉強もスポーツも得意じゃないし、オシャレやお化粧に関してはむしろ不得意、自信なし。唯一自信を持てることと言えば”料理”くらいなので、そこは力を入れてきた。料理というよりも、”家族で食卓を囲む”という事が大切だと思ってる。なんなら自分で作らなくてもいい。
”美味しいもの+大切な人”
この組み合わせが結構大事だと思う。笑顔と美味しいご飯がある場所を家族の為に作ってきた。私の作る食卓が夫にも子供達にも、もっと言えば友達にも”安心して帰れる場所”になってくれたらいいなと思って毎日料理してる。
そこでパッションの話に戻しますが、うちのマトさんがちょっと前にこんな事を言い始めて、熱く語り始めました。
”〇〇デ オミセ ダシタラ ゼッタイ ニンキデル!”
マトさんは私のごはんが好きだし、私も料理大好きだから、いつかお店が持てたらなんて話は何度かはしてきました。今回もその何度かの一度だと思ったけど、マトさんは自分が”ここならイケる!”という場所を絞り込み、そして私にその展望のようなものを話しました。それを聞くと、なんだかいけそうな気がするくらい、私もその場所なら頑張れば見込みはあると思えたんです。だけど、ここでマトさんは言いました。
”アツイ パッション ナイナラ ヤメタホウガ イイ”
私は料理好きだけど、お店をやりたいという熱い情熱は持ってないと思う。楽しそうだな、やってみたいな、くらいのやや温い情熱。。いや、果たしてお店をやることにパッションなどあるのか疑問。でも、マトさんがやるならぜひ手伝いたいとは思った。だがしかし、このお店計画はどうやらマトさんが提案して私が実行する感じで話を持ってきた。マトさんの方が熱があるし、なんなら友人と共同出資的な話も持ってきておったまげた。そのお友達、奥様が日本人で私のお友達。そして彼女はハワイの某有名レストランでも働いていたプロ。マトさんとお友達はどうやら料理が得意なワイフ2名が作る美味しい料理を出すお店を思い描いてるらしかった。
私、一応考えました。やりたいならまずこれをして、あれをして。。。って色々アドバイスくれるけど、楽しそうとも思うけど、どうにも自分から行動するほどの気持ちにならなかった。しばらく考えた結果、とりあえずお友達のワイフにもやる気があるのかは確認したけど、そんな話は旦那さんから聞いてないと言ってた(笑) 彼女の旦那さんもまた、奥様の料理のファンで、いつかお店を持たせたいなとひっそり夢見てるらしい。でも、私も彼女も、お店を持つことの大変さがやる前に目に見えちゃって、40歳を過ぎた今、働き方や生き方を考えると、お店をやるという事に熱い情熱はなかった。
”私、多分お店を持つパッションない”
そう言いました。マトさんは”ちょい怒”な感じでした。っていうか、話持ってきたのそっちで、私がやりたいって言ったわけでもないのに、逆ギレってどないやっちゅーねんっ!とも思ったけど、言い返せばケンカ勃発は目に見えてるし、なんならあの仁義なき戦いのテーマソングが聞こえてきそうだった。でもケンカしても答えは変わらないから言い返さないで飲み込んだ。でもとってもモヤモヤした。
マトさんにそう伝えた後、お友達のワイフともう一度話した。彼女は昔はレストランの厨房で働いていたけど、今は全く違う安定した仕事についている。そして彼女はこう言った。
『その仕事内容にはパッション持ってないけど、その仕事をしていることにパッションを持ってる。矛盾してるけど、パッションは人それぞれー!(笑)』
その言葉にハッとした。
そうだよ!パッションは人それぞれだよ。矛盾してたっていいんですよ。人が何にパッションを感じているかなんて言うのは、その人にしか理解できない、それでいいんですよ!と。ハッとしてGood!
少し自分が何にパッションを持っているか見え始めた気がした。彼女の仕事内容は私はあまり知らないんですが、昔は違う職業を目指していたという。
”私、実は松本千秋になりたかったの”
と、彼女は言った。松本千秋。。。?何だろう、なぞなぞ?クイズ?頭ひねっても答えが浮かばないので、松本千秋??って聞いてみた。そしたら彼女が答えを教えてくれた。
”ドジでのろまな亀よ”
!!!!
思わず返したのはこの言葉!
”教官!!!”
若い人にはわからないかもしれませんが、ドジでのろまな亀といえば!1983年のあの名作です!
”スチュワーデス物語!”
1983年、当時まだ6歳だった私ですが、かなり記憶に残るあのドラマ。友達がリンク送ってくれて、なんと1話~4話まで1日で観ちゃったんですよ。
”ヒロシはー訓練所ーで一番、イカすと言われる教官♪ 優しく楽しく勇ましい~!誰が射止めるそのハート!わ・た・し!”
名曲です。頭に残って離れません(笑)スチュワーデスを目指す訓練生たちは、イケメン教官 モリオ。。。じゃなかった、ヒロシにしごかれながら、立派なスチュワーデスに成長するお話。その訓練生の1人、堀ちえみ演じる松本千秋と、教官ヒロシの恋物語がメインでもある。恋敵のまりこ事、片平なぎさが何かと手袋を口で引っ張って脱ぐシーンは本当に怖かった。
で、このスチュワーデス物語を改めて見て思っちゃったんです。
”松本千秋のパッションが半端ない”
小さい頃は、あんまりそういう所を感じ取れなかったけど、大人になった今見返してみたら、千秋はただ教官にあこがれてるドジでのろまな亀ってだけじゃなかった!
松本千秋はパイロットだった父親を亡くし、母親が再婚した義父と暮らしてる。この義父、今なら100%DVで逮捕のクズです。千秋のお母さんはこの男のどこが良くて再婚したのか全然理解できないほどのクズですが、この義父に対する反抗心と、パイロットだった父親がそうだったように、自分も空を飛びたいという熱い思いが、ドジでのろまで落ちこぼれでも負けるもんかという想いを生む。
そして、松本千秋は自分の気持ちにとても正直だ。
”教官が大好きです”
と、入寮してすぐの授業中、突然告白する。しかもクラスメート”478機生”全員の前で(笑)普通、好きでも中々言えないし、言うとしたって授業中は避けるし、なんなら人前じゃなくて、こっそり思いを伝える方が良さそうだけど、好きがあふれ出しちゃって、気持ちも言葉も止まらない。
落ちこぼれても、恋敵が表れても、義父に邪魔されても、何度も心折れる時があっても、結局教官が好き、空を飛びたい、スチュワーデスになりたいという熱いパッションで、いろんなことを乗り越えるいつも真っすぐな千秋。最初はやさぐれていた教官ヒロシも、ドジでのろまな亀の純粋さに動かされ、この亀を俺の力で立派なスチュワーデスにするという熱いパッションを持つようになる。
パッションがパッションを生む
的な。
で、この松本千秋の熱すぎてあふれ出すパッションを見たタイミングが、私のパッションがどこにあるのか、繋げてくれた。
”料理”にパッションがあるのは分かっていた。好きだし、どんな時も家族に美味しい料理を作るという情熱をもって作ってきた。でも、だったらお店をやることにもパッションが生まれてもおかしくないのになーって思ったけど、お店を持つ事にはトキメキを感じなかった。
そしてこのタイミング、ちょっと前だけど私はNadiaというレシピサイトとと出会っていた。
レシピサイトって今はあふれています。動画コンテンツもインスタやYoutubeにたくさんあって、いつでもレシピ探せます。Nadiaを見つけたのはインスタグラムだった。美味しそうで、とってもオシャレな写真がたくさん載ってた。でも他とはちょっと違うんだなと思ったのは
”プロの料理家のみが投稿している”
という事だった。そしてそのプロの料理家として活動するには、やはり審査を通らなければならないらしい。そしてNadiaではNadia Airtsitと呼ばれる、プロの料理家として活動したい人を随時募集しているらしい。
これは興味深い。私も挑戦してみたい。でもきっと無理だろうな―なんて思って結構迷った。でも、コロナ失業中の身なので時間はたっぷりあるから、挑戦してみようか・・・と思いつつ、ここでも松本千秋ほどのパッションを見つけ出せていない私はウジウジ迷った。そんな時、この記事を読んだ。
熱い想いの根底にあるのは、少年時代の食卓の原風景
この記事読んで、松本千秋くらいのパッションがどこにあったのか、気がついた。私はブログでも、そして特にこのnoteで子供の頃の食卓や両親の事への思いを書いてきたじゃないか!あんなに書いてるのに気が付けなかったというか、当り前過ぎて見えてなかったのか。でも、私のパッションはやっぱりこれだ!
”おうちごはん”
夫が、子供たちが、家族が、そして友達や仲間に喜んで欲しくて、一緒に囲む食卓での思い出が、心の財産になって欲しくて、そういう食卓を作りたいという熱いパッションがあるからこそ、毎日真心こめて料理作ってきたんじゃないか!
この記事を読んだら、もう応募への迷いは消えていてすぐに申し込んでました。自信のあるというか、私らしいレシピを3点選び提出させてもらって、編集部の方から色んなアドバイスをいただいたおかげで、なんと本日無事にナディアアーティストとして活動させていただけることになった!
松本千秋と、ナディアさんのおかげで、私の料理に対するパッションがどこにあるのかがはっきりした。
◆大切な人と囲む食卓の楽しい美味しい思い出は心の財産です。
◆料理には人を幸せにするチカラがある。
◆笑顔と美味しいご飯は万国共通語。
そう思ってます。
私は自分のレシピやアイデアがどこかの食卓で役立ってくれて、そして多くの楽しい美味しい思い出ができて、その時間がどなたかの心の財産になってくれたら物凄くうれしい!
ドジでのろまな亀のお陰で私のパッションもあふれ出し、夢中でキーボード打ち続けて、気がついたら現在夜中の3時。明日が休みで良かった(笑)
さて、明日はマトさんが数日ぶりに帰ってくる。何を作って一緒にたべようかなー!
エッセイに登場する”出演者”である家族に”出演料”として温泉旅行をプレゼントするのが目標です。イッテQ!の温泉同好会の様な宴会をすべく、各自芸を磨いて待機中との事ですので、サポートしていただければ幸いです。スキ、シェアだけでもすごくうれしいです。よろしくお願いしますm(‐‐)m