アニメ制作時代の話②
おはようございます。
昨日に続いて、「アニメ制作時代の話」Part②をお届けいたします。
任された仕事
アニメ制作会社へ入社後、2週間くらいは進行補助のような形で、先輩の手伝いや雑務などをこなしていた。ちょうど会社も少し広いところへ引っ越したばかりだったので、その後片付けや、掃除なども担当することになっていた。
最初こそ、アニメ制作の裏側を見ることができて興奮していた。しかし、毎日朝から掃除と後片付け、そして原画のコピーや素材の運搬など、ほとんどアニメに関わるようなことは出来ず、だんだんと仕事が退屈になっていた。
(もっと、制作に携わらせてくれよ)
私は、何やらアニメ制作の打ち合わせをしている先輩たちへお茶を出しながら、そう心のなかで思った。
しかし、そんな私にもいよいよ制作に関われるチャンスがやってきた。
ある日、社長から
「このアニメの次の回、うちで下請けすることになったんだけど、君担当してみる?」
と声をかけていただいた。まだ入社して数週間の私に、1話まるごと担当しないかと声をかけていただけたことに、思わず心が躍った。そして、その担当するアニメも、深夜アニメではあったが人気作品だったため、テンションはピークに達した。
「はい! 頑張ります!」
と私は元気よく答えた。社長から期待されているんだと、そう思った。今思えば、アニメ業界は常に人手不足。新人だろうが何だろうが、使えるものは使うといっただけで、期待などされてはいなかった。
そうして私は、はじめてアニメ制作を担当することになった。
To Be Continued…
日報
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