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営業時代の話part⑤

おはようございます!

連休中お休みをしていた「営業時代の話」の続きとなります!

ぜひご覧ください!

▼第1話はコチラ

それでは本日もよろしくお願いします!

※登場人物、企業、団体は全てフィクションです

●ガス欠

藤橋さんから出されたプリントを必死に暗記し、何とかその日のテストは合格することが出来た。そして、初出社のその日は無事に終えることが出来、私と本村さんは定時になると退勤することが出来た。その日の最後に藤橋さんが、

「また明日もテストやるから頑張ろうね」

と笑顔で声をかけたのが頭から離れなかった。

私は家に帰ると、出された課題図書を家に帰ってから目を通した。ビジネスマンとしてとても大切なことが書いてある本だったが、初出社の疲れもあり、内容が全く頭に入ってこなかったので、その日は本を閉じ、早々に風呂へと入りベッドへと潜り込んでいった。

そして、翌日からも藤橋さんから出されるテストをこなす日々が続いた。社会人としての基本的なマナーはもちろん、この会社の商品についてや業界のことなど、問われる問題は広範囲となっていった。

私も本村さんも、連日のテストに少し疲れを見せると、

「おいおい、こんなところで疲れてちゃこの先が大変だぞ? まだまだ営業としてはスタート地点にも立ってないんだし、こんなところでへこたれてないで頑張ろう」

と藤橋さんは発破をかけた。

「は、はい!」

私は何とか笑顔で返事をしたが、疲れだけは隠せず、何度か勉強中に居眠りをしてしまうこともあった。

そうして迎えた金曜日。明日は転職してから初の休日ということで、私の気持ちも少しだけ浮かれていた。いつも通り、会社では藤橋さんから出されるプリントを覚え、テストが行われた。何とか1週間クリアすることができ、ほっと胸をなでおろした。明日の休日は何をしようか少しワクワクしながら考えていると、最後に藤橋さんがやってきて、

「1週間お疲れ様。まあ最初だから緊張もあったと思うけど、頑張ったと思うよ。なら土日でちゃんと本読んで来て、月曜日の定例会議で発表してもらうから、よろしくね」

と私たちに告げ、その場は解散となった。私は少し血の気が引いた。なぜらな、あの後1ページも本を読んでいなかったからである。つい、「まだあと〇日あるから後でいいや」と家に帰ってから寝てしまう日々が続き、気づけば金曜日となっていた。少し胸の鼓動が早くなっていたが、「まだ土日があるから、明日全部読んで、日曜に発表内容をまとめればいいや」と自分の心を何とか落ち着かせた。

その日も定時に定時に帰ることが出来たので、私は帰路についた。この1週間の緊張とテストの疲れから少し開放された私は、課題図書のことは少しだけ頭に残りながらも、コンビニでお酒とおつまみを購入し、その日はテレビを見ながらリラックスして過ごした。

To be continued…

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