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劇団コノ葉ズク

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劇団コノ葉ズク ラジオ放送劇アルバム
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遠い北の果てに鶴がたくさん住んでいる島がありました。自然豊かなたいそう美しい島でしたが、近年の異常気象の影響が、こんな北の果ての島にまで及び始めていました。
 彼らの先祖がこの島にやってきて以来、ずっと平和に暮らしてきた鶴たちでしたが、ここ数年は食糧不足にみな心も荒み、争いが絶えませんでした。
 そんなある日、足が悪くて、他の鶴のようにこの島を離れることができない一匹の鶴が、沼で葦笛を拾いました。

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文化・芸術の秋、皆様いかがお過ごしでしょうか。
 10月の第二・第四月曜日の2回に渡り、この番組でも恒例となりました劇団コノ葉ズクのラジオ放送劇をお送りいたします。
 1回目の今夜は、『コノハズク村の星祭り』をお届け致します。
 このお話は、昨年1月『ケンタウル祭の夜』(脚本 中橋怜子/原作 宮沢賢治『銀河鉄道の夜』)の公演の際に、より、このお話を楽しんで頂くために書き下ろしたものです。
 舞台公

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葉桜の季節に再び…

京都・奈良EU協会

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葉桜の季節に再び…

「魔笛」ときけば思い浮かぶのはモーツァルトのオペラ『魔笛』。魔法の笛に導かれた王子タミーノが数々の試練を乗り越えて夜の女王の娘パミーナと結ばれるというロマンス。
 さて、こちらの「魔笛」は死の床にある妹とその姉が耳にした口笛。そのあと妹は安堵のうちに旅立ってゆきます。
「この口笛は一体だれが吹いたのか」というのがこのお話の一つの論点。論点…つまりお話の中ではそれは明かされてお

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ランデブdeなら》
劇団コノ葉ズクラジオ放送劇
「ついてる二人」
     脚本 中橋怜子

 今夜は私中橋怜子が主宰いたします劇団コノ葉ズクのラジオ放送劇をお聴き頂きます。
この番組でお届けする放送劇も今回で10作目となりました。

 今回の作品の舞台は走り続ける電車の中。緊迫した空気の中でお話が展開していきます。
 人は誰でも目的のわからぬ行為に直面すると、得体の知れぬ不安を覚えるものです。

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劇団コノ葉ズクラジオ放送劇
『月夜と眼鏡』
原作 小川未明『月夜とめがね』
   脚本 中橋怜子

おだやかな月のきれいな夜のこと、静かな町のはずれに住むおばあさんのもとへ眼鏡売りの男がやってきます。おばあさんがそのめがねをつけると…
あたたかなランプの灯り、優しいおばあさん、月夜の晩に訪ねてきた不思議なお客さまたちとおばあさんが繰り広げるファンタジー。
きっと、聴く人の心にもやわらかな光を灯して

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劇団コノ葉ズク ラジオ放送劇
『夜 福』
原作 林芙美子
脚本 中橋怜子

舞台は昭和の20年ごろの東京。
一人息子を戦争で失い、夫とはずいぶん昔に離縁している久江は、今は小さな旅館を商いながら、高齢の母と二人で暮らしている。

これから先の生活に不安になったり、ふと寂しくなったりしているところに、元夫から会いたいという電話がある。
嫌な別れ方をしている夫と会うなど気が進まない久江だったが、亡くな

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ランデブdeなら 特別番組
劇団コノ葉ズク ラジオ放送劇 1.

「ダイヤのネックレス」
 脚本・演出/中橋怜子
 原作/モーパッサン「首飾り」

7月12日と7月26日、2回にわたって、この番組のパーソナリティである中橋怜子が主宰する劇団コノ葉ズクのラジオ放送劇をお送り致します。

1回目の今夜は「ダイヤのネックレス」をお聴き頂きます。

舞台は150年前のパリ。念願の舞踏会に出席したマティルド

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ランデブdeなら 特別番組
劇団コノ葉ズク ラジオ放送劇2.
「妻の宝石」

脚本・演出/中橋怜子
原作/モーパッサン「宝石」
(編集・仲井秀昭)

7月12日と26日、2回にわたって、この番組のパーソナリティである中橋怜子が主宰する劇団コノ葉ズクのラジオ放送劇をお送りしております。

2回目の今夜は「妻の宝石」をお聴き頂きます。

舞台は引き続き150年ほど前のパリ。平役人のランタンは、あるパー

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劇団コノ葉ズク ラジオ放送劇
「老人とりんごの木」
 原作 モーパッサン「老人」
 脚本/演出 中橋怜子
舞台は19世紀のフランス、ノルマンディ地方の農場。
生きるための残酷な利己主義、野蛮なまでのけちくささ、冠婚葬祭の猥雑などんちゃん騒ぎ、辛辣なまでに潔い田舎の貧しい農民たちの暮らし、人間描写が、もやもやと生きる現代の私たちの心をくすぐります。
毒のある言葉もなぜか憎み切れず、暗い場面にも陰鬱さ

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劇団コノ葉ズク ラジオ放送劇
『海におちた双子の星』
原作 宮沢賢治「双子の星」
  脚本/演出 中橋怜子

天の川の西の岸にある二つの水晶のお宮には、それぞれチュンセ童子とポウセ童女という双子のお星さまがおりました。一晩中銀の笛を吹くのが、この双子のお星様の仕事でした。

ある晩、乱暴者のほうき星がやってきて、二人はだまされて旅に誘い出されます。さて二人はどうなってしまうのでしょう。


このお

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劇団コノ葉ズク ラジオ放送劇
『葉桜と魔笛』
原作…太宰治 
  脚本/監修…中橋怜子
 〈出演〉浅野篤子 
     楠田真理子
     松嶋裕子

妹は腎臓結核を患い、医者から余命百日と宣告されていました。ある日姉は、妹の箪笥の奥底からリボンで結ばれた手紙の束を見つけ、全部読んでしまいます。
その手紙は男性からのものでした。その男性は最後の手紙で妹に別れを告げ、それっきり一通の手紙もよこさな

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劇団コノ葉ズクラジオ放送劇

「たけくらべ」 
   原作/樋口一葉
   脚本/中橋怜子

10月は第二週、第四週の2回に渡り、劇団コノ葉ズクのラジオ放送劇をお届けいたします。

1回目の今夜は、樋口一葉の短編小説「たけくらべ」をお聴き頂きます。
「たけくらべ」は一葉の代表作でありまた明治文学の中でももっとも完成度の高い短編の一つだとされています。

舞台は吉原。遊郭という特殊な環境の風物と四季

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劇団コノ葉ズクラジオ放送劇

「入水の聖」

原作 宇治拾遺物語第113話
脚本 中橋怜子

そこそこ前の話、京都の桂川に入水して西方阿弥陀如来のおわす極楽浄土に転生し、この世の人々を救うための修行に励もうと決意した僧がおりました。

つまり人々のために命を捨てて往生を遂げるということで、なかなか普通の人間にはできることではありません。

それはそれは尊い、えらい坊さんでして…そう!そうなんです。

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