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今日ものんびり少なめご飯

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※当作品は架空の宇宙(星)のお話です。 ※登場するキャラクター・名称・店名等は架空であり、実在のものとは関係ありません。 とある星の、とある街にある、少食だったり食べるのが遅か… もっと読む
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記事一覧

第10話 情熱と刺激の春

これは、クウ星のとある街にある、少食さん向けの会員制隠れ家カフェのお話。 花の上で小さな虫がお昼寝をしている、そんな4月のある日です。 たまたま同じタイミングでカフェの前で出会ったサッゴさんとテテノさん。 2人が仲良く入店すると、なんとそこには右手に布巾を持ったままのマーチさんが、テーブルに伏せって寝落ちしている姿がありました。 マーチさんはハッと顔を上げました。 その顔を見た2人はさらに驚きました。 『マ、ママさんその顔!!』 「えっ」 マーチさんは慌ててお店の奥に

【おまけ回(ミニ設定編)】少なめご飯

今回はおまけ回です。 「お話の世界に浸りたいので、そう言うのは……」という方は、来月以降の更新時に再びご来店いただけたら嬉しく思います。 と言う事で早速おまけ回スタートです……! 今月はお話をアップしようと思えば出来た気がしますが、お休みにしました。 おまけ回もいらないじゃんって感じですが、簡単に整理していたら、超ラフイラストが出てきたので、ゴミ箱に行く前にここに載せようかなぁって事でアップしました。 プロトタイプ版の時のやつかな? ママさんはいつも笑顔のイメージがありま

第9話 不思議の扉と嵐の夜(後編)

これは、クウ星のとある街にある、少食さん向けの会員制隠れ家カフェのお話。 2月のある日。 夜になって予報には無かった突風が続き、マーチさんとカフェの常連のクウ星人たちは帰る事が出来ずにいます。 そんな中、カフェの入り口の扉が不気味に大きく揺れ出しました。 その音に全員が扉に視線を向けました。 ウヴ……ウヴ……と妙な唸り声も聞こえます。 そして、誰かが言葉を発しようとした時です。 扉が勢いよく開き、強い風がカフェにビュオっと入り込みました。 『わあぁ……!!』 全員が身構え

第8話 不思議の扉と嵐の夜(前編)

これは、クウ星のとある街にある、少食さん向けの会員制隠れ家カフェのお話。 2月のある日。 夜になって、予報には無かった突風が幾度となく「オレはまだここにいるぞ」と魔物のように暴れています。 「ママさん……ヨヨヨ……こんな日にこんなに居座ってしまって、ごめんなさいぃ……うぅ」 突然吹き荒れる風のせいで、ローミニさん、テテノさん、サッゴさんがお店に足止めされています。 「いえいえ、誰も、こんな天気の中帰るのは危険ですから!」 マーチさんの言葉にテテノさんも穏やかに口を開きまし

第7話 マリー・ロンロンの期待

これは、クウ星のとある街にある、少食さん向けの会員制隠れ家カフェのお話。 日の光が降り注いでても、空気がヒンヤリしている季節です。 その日の朝、ローミニさんは元気がありませんでした。 それは昨日、仕事で気を利かせてやった事が、返って相手の手数を増やしてしまい、胸を痛めていたからでした。 大したミスではありませんが、朝が来てもローミニさんはまだ少しそれを引き摺っていました。 「(こんな日は……うぅ、うん、“いつもと違う事”をしよう!)」 ローミニさんはカフェを目指しまし

【第6話】いたわりのチキン

ここは、クウ星のとある街にある、少食さん向けの会員制隠れ家カフェ。 カフェのあるこの街も12月になり、日々寒さが増してきました。 クウ星の12月には「いたわりの日」というイベントがあります。 この1年を労わり、1人でのんびりしたり、家族や友人と楽しく過ごす日です。 今日はそんないたわりの日の前日。 常連のローミニさんは毎年、この日の夜はこのカフェで過ごしていました。 ローミニさんは普段は1人で過ごすのが好きなのですが、マーチさんやこのカフェのお客さんと話すのはそこまで嫌い

【第5話】コーヒーフェアにつられて2

ここは、クウ星のとある街にある、少食さん向けの会員制隠れ家カフェ。 コーヒーフェアにつられてテテノさんとサッゴさんが来店中です。 「えっ!? 大学教授!? しかもメディアにも時々出てらっしゃるなんてやっぱり凄い方じゃないですか!」 テテノさんの職業を聞いてサッゴさんは驚きました。 出会いの記念にとテテノさんのテーブルでしばらく談笑中のようです。 「いやいやそんな大した事ではないですよ。 雑誌とかネットとかでちょっと仕事がある程度で、テレビも年に1回あるかどうかって感じで、

【第4話】コーヒーフェアにつられて1

ここは、クウ星のとある街にある、少食さん向けの会員制隠れ家カフェ。 季節は11月。 こちらの地域では寒い冬の足音が聞こえてくる時期です。 ──ああ、頬を叩くこの冷たい空気、そしてこの便り(メール)を見たとなれば、自然と足がこのカフェを目指すというもの。 既にもうドアを開ける前から香りが漂ってくるようだ。 そしてカララン、コロン、とドアを開けると、その香りは精霊のように舞い、私を迎え入れてくれる──。 「いらっしゃいませ! あ! テテノさん!!」 テテノさんはニッコリ笑

【第3話】ごはんエピソード(第3話編)

ここは、クウ星のとある街にある、少食さん向けの会員制隠れ家カフェ。 今日は新しく会員になろうとしているサッゴさんと、久々の来店ローミニさんがお店に来ています。 「わーがーりーまーずーぅぅぅ」 申込書を両手で持ちながら、共感で天を仰いで立ち尽くすサッゴさん。 マスターのマーチさんとローミニさんは一瞬固まりましたが、すぐに弾む会話へと進んでいきました。 「サ、サッゴさんも心当たりありますか!?」 ローミニさんが話しかけました。 「それはもう! ボクはちょっと痩せてる程度の

【第2話】ローミニさん

ここは、クウ星のとある街にある、少食さん向けの会員制隠れ家カフェ。 マスター(店主)は、若いマーチさんです。(ママさんって皆に呼ばれたいそうです) 「ローミニさん!!!」 マーチさんは、お店に現れたヒョロッとしたクウ星人ローミニさんを歓迎しました。 「ああママさーん! お久しぶりです……う~……」 「ローミニさん、良かった~! 時々メールを貰っていたとはいえ、心配していたんです」 ローミニさんはちょっと照れながら頭をかきました。 「ママさんの料理もさることながら、ずっと色

【第1話】ようこそ隠れ家カフェへ

ここは、クウ星のとある街にある、少食さん向けの会員制隠れ家カフェ。 名前は「カフェ 少なめごはん」。 マスター(店主)であるマーチさんは、今日、新しいお客さんを招待しました。 サッゴさんという、若いクウ星人です。 「マーチさん、今日はこんな素敵なお店に招待いただいてありがとうございました! から揚げ定食、とっても美味しかったです! パッと見た瞬間、“あ! この量なら食べきれる!”って思えたのがまず嬉しくて……久しぶりに食事が楽しいって感じました!」 控えめな性格のサッゴさ

【プロトタイプ版】今日ものんびり少なめご飯(1口目)

概要/注意事項などこの作品は、とある宇宙の とある星の とある街にある 主に、少食だったり食べるのが遅かったりする宇宙人たちの集まる会員制カフェのお話です。 色んな感覚の方がいらっしゃるので、合わないなと思った方は閲覧を控えてください。 また同様の理由で非公開や有料等にするかもしれません。 ご了承ください。 もう少し続きを描けるように1口目(1話)としてみました。 自分にとって負担の少ない方法を日々模索中の為、絵柄とか色々変わるかもしれません。(続けていけたらですけど…!)