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ライ麦畑を踏みつけてinこおりやま

だいぶ久しぶりの更新になります
4月以降ぱたっとnoteの更新をお休みしてInstagramでの更新に切り替えてました
しかし!文章や記録ならnoteサマサマということで復活します

10月15日(土)友人の菜園Motokiさん(農家ではない)と私のはしもと農園(もっと農家ではない)の2ヶ所の農場で福島大学食農学類教授の金子信博さんを迎えてワークショップを開催しました!
タイトルは『ライ麦畑を踏みつけて』
金子先生がつけましたよ
まさかのJ・D・サリンジャー
つかまえないで踏みつけることに
中学生の時にロックバンドのブランキージェットシティにハマってサリンジャーを知った私(サリンジャーって絶叫する曲があった)
まさかここにきてライ麦を踏みつけることになるとは思いもよらず

とにかくワークショップを開催したんです
ワークショップの目的は耕さない農業『不耕起栽培』を広めて、誰がやってもできるようになるための仕組みづくりへ
まずはみんなに知ってもらおうということです

そしてライ麦の種まきは耕さない農業を始めるための第一のステップになります

ライ麦はカバークロップ(緑肥)として栽培します
食用ではなく10月に種をまいて来年の5月頃に大きく育ったライ麦を踏み倒します
大雑把に説明するとよく農業で使われる黒いビニール製のマルチ(土を覆って草を抑制したり保温・保湿効果がある)がありますが、ライ麦はそれの代用です
土を覆うことで草の抑制をし、土を露出せず生き物たちが茂みの中で生活できます
耕すと土中の生き物が住めない環境になってしまいますが、耕さなければ生き物がたくさんいて、その生き物たちの恩恵を受けられるのです


来年はこうなります
そして専用の道具を使って倒します
詳しくは↓の動画にて!


『不耕起栽培』の説明は少し長くなるので最後にします
初めて知った方はぜひ最後まで読んでいただけると嬉しいです

まずはワークショップの報告
菜園Motokiさんの農地から

金子信博教授と奥様と菜園Motoki園主
途中参加者や家族連れ含めて18名がご参加くださいました!

とてもにぎやかなスタートでした
プロ農家さんから雑誌記者の方、家庭菜園を楽しむ方、設計事務所の方、行政の方!
さまざまな職種の方々にお集まりいただきました

菜園Motoki園主
菜園Motokiさんの栽培計画

まずライ麦の種をまく前に土台作りから始まります
菜園Motokiさんの農場は今年新しく借りた耕作放棄地です
何年も畑として使うことなくそのままでたまに草刈りをされている程度だったそうです
一部水はけが悪いため周囲に溝を切り、南側は畝回りに溝をつけて畑を区分けします

みんなで溝切り〜


この方プロ農家!すごい勢いで溝切ってました!さすがでした

大人10名ほどで作業すると溝切りなんて一瞬ですね
これ1人でやるとほんとに1日では終わらないレベル

みんなで切った溝を悠々快適に歩く先生

今回は周囲の溝を広げて、畑をたてに3列溝を切りました
畝をたてるために土を盛るのではなく溝を切ってそれを畝にしてしまう感じです
畝幅は90㎝で溝幅は40㎝、深さは30㎝程度です

そしていよいよライ麦の種まき!
種まきはいたって普通で、ぱらぱらとバラまきをします
まいたあとは足で踏んで土と種を密着させて、最後に草をかぶせて完了です

種をまく園主元木さんと先生

今回使用したライ麦の品種はこちら↓↓

カネコ種苗のクリーン(極早生)

菜園Motokiさんではライ麦のみの種まきでした
この種は種子消毒がされており種には粉末状の農薬(殺菌剤)がまぶされています
取り扱いは大変注意でこどもには絶対に触らせないでください
粉末状なので粉が舞い上がって吸い込んでしまう可能性があります
大人が作業するときは使い捨ての手袋をしてマスクを着用した上で作業してください

種子消毒がされていない種を見つけるのは大変です
今回種まきをして、来年は種取りをしたいところです

最後に金子先生が虫かごない?と言い出してミミズを取り始め、土壌生物についてなにやらお話していましたが、私は次の準備で聞けず‥なに話したんだろ

土の生き物の働きのおかげで私たちはここに立ち生きている
最後に記念撮影!楽しかった〜


さて、いよいよ私の農場登場♪(誰も待ってない)

はしもと農園お久しぶり〜

かなり放置してしまい草が凄まじいことになっていました
ワークショップ前に4回ほど草刈りして整地しました
今年は範囲を広げず無理しないでいけるレベルで作業します

しかし改めてみると水はけがめちゃ悪いです
金子先生もプロ農家からもめちゃヤバ〜という反応が見受けられました
そういう話が聞けてよかったですよ!ほんとほんと!

こちらもまずは溝切りから!みなさん私のためにありがとうございます!

私の畑の畝幅は150㎝で溝幅は40㎝、深さは30㎝程度です
菜園Motokiさんより少し広めです
まだ栽培計画を立てていませんがここでは1つ実験をします
3つの畝を作り、それぞれ違うカバークロップ(緑肥)をまきました
左からライ麦+ヘアリーベッチ・ライ麦のみ・ライ麦+クリムソンクローバー

栽培実験

これで草の抑制や作物の育ちの様子を比べてみたいと思います

なんやかんやで作業ははかどりあっという間に種まき〜

ライ麦の種まきをして、土を踏んで種と土を密着させて刈っておいた草をかけて終了です
最後に堆肥についての話もありました
それは私の以前のブログにも記載しているのでよかったらみてください


こんな感じ!

とっても楽しい1日でした
最後はお時間の許す方と一緒に昼食をして解散しました
これからは金子先生指導のもと栽培実験もあるので畑をおろそかにしません!宣言

参加されたみなさんありがとうございました
参加してくださったみなさんには好きに来て経過観察していただけると嬉しいです!


冒頭で話した『不耕起栽培』について
不耕起というと農業に携わっていない人にはピンとこない言葉だと思います
不耕起栽培とは耕起しない(不)、つまり土を耕さないで作物を育てる農法のことです
農業のイメージは、クワを振りかざして土に当て、ガシガシ掘り返して土をひっくり返してふかふかの土を作り上げることを思い浮かべると思います
実際私も農業にはそういう印象がありました
不耕起栽培は土を耕す事をしないので、土を耕して盛って畝を作ることはしません
水捌けの悪い土地では溝を深く切って、その溝を利用して通路にしたり畑の区画を割る畝のようにしますが通常は土は動かしません
そこにライ麦を育てて、茂ってきたら踏み倒してマルチの代わりにします
ライ麦が土を覆うと、土の中のミミズなどはそこで営みをします(ライ麦が落ち葉の代わりのよう)
ミミズが食べて出したフンは団粒のコロコロした土となり、それは水もちがよくて、排水性のある土になります
ミミズが通った場所はトンネルができるので、そこにも水が抜けます
ライ麦の根も下に伸びていき土を耕す役割になります

人の手で耕さなくても、植物や生き物が土を柔らかくしてくれます
栄養素も植物や生き物によって作物に還元できるようになります

自然界で土がいきなりひっくり返ることはないと金子先生は言います
自然にいいことなのかどうか、自然界でおこらないことをまず疑うということでした
『不耕起栽培』はとても奥が深いのでところどころブログ内で説明していきます

また次回!

今回のワークショップのチラシ!

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