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複雑な疾患や治療経過を理解するための手法

こんにちは。
株式会社ユカリア データインテリジェンス事業部の城前です。

言葉で説明されても「複雑で難しい!」「よく分からない・・・」と思ったことが、絵で整理されることで、「あぁ~こういうことか!」とスムーズに頭に入ってくる、そんな経験はどなたにもあるのではないでしょうか。

今回は、複雑で難しい疾患や症例に関する情報を理解しやすくするための「グラフィックレコーディング」活用について、事例を交えてご紹介します。



①疾患・症例の理解は難しい

用語などの最低限の前提知識があったとしても、疾患や症例の内容の理解は非常に難しいものです。それにはいくつかの理由があります。

◆変数が多い
症状、病歴、年齢、性別、生活習慣、身体的特徴、環境要因、検査結果、薬剤、治療、といった多くの変数を考慮しなければなりません。
疾患や患者さんによっても、注視するべき変数の内容は変わってきます。

◆流れや順序、ロジックが複雑
病状の進行、治療における時間的な流れや順序を捉える必要があります。
また、病状悪化に至る複合的な要因の相互関係性、治療行為とアウトカムの因果関係、医師の思考プロセス、といった複雑なロジックの理解も必要となります。

◆言葉だけでの表現には限界がある
身体や臓器の詳細な部位や症状については、そもそも言葉だけでは直感的に分かりにくいものもあります。

そこで、文字情報に加え、図表やイラストといった視覚的な情報を多用することで、より短時間で理解を深める手法があります。それが、グラフィックレコーディングです。

②グラフィックレコーディングとは

グラフィックレコーディングは、もともとは会議におけるファシリテーションや議事録作成の手段の一つで、以下のようなメリットがあります。

  1. 情報を「視覚的」に表現するので理解しやすい

  2. 複雑な情報をシンプルに伝えられる

  3. 記憶に残りやすい

  4. 共有しやすい

当社では、これを一連の製薬企業様向けコンサルティングのプロセスの一環として、社員教育などの場面で活用いただく取組みを行っています。

③疾患・症例理解におけるグラフィックレコーディングの活用事例

その一例として、心不全の疾患・症例知識の学習を目的として制作したものがこちらです。

  • 心不全治療における医師の「考え方の枠組み」

  • ある心不全患者さんの具体症例における、入院初日から退院、死亡までの流れ

  • 医師の治療判断に対する、別の医師の視点からの考察

といった内容が盛り込まれています。
※画像をクリックすると、拡大してご覧いただけます

心不全の疾患・症例理解を目的としたグラフィックレコーディング

いかがでしょう。
ただ言葉で説明するよりも、はるかに理解しやすいのではないでしょうか。

パワーポイントのスライドでの説明と比較しても、構成要素が分断されないため、全体を俯瞰して流れや関係性を掴むという点で、かなり優れた表現方法といえます。

当社では、保有する電子カルテデータベース「ユカリアデータレイク」に基づいたリアルな症例を素材に、ネットワーク医師の専門的な知見も加えたグラフィックレコーディングを制作することが可能です。

社内教育などでの活用にご関心をお持ちいただけるようでしたら、お気軽に以下のメールアドレスまでお問合せください。

株式会社ユカリア
データインテリジェンス事業部 pharma.biz@eucalia.jp

今回もお読みいただき、ありがとうございました。

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