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おばあちゃんと牛乳

昨日、友人の赤ちゃんが産まれました。

初の友人の出産ということもあって、昨日は一日中ドキドキしていました。

3日前にはその友人とテトリス99をやっていたり、
ラーメンを食べに出かけていた話を思い出して、

あ、そんな直前までいろいろできるんだ!と

ちょっと不思議な気持ちでした。


つわりできつい思いをしている人もいれば、
そうでない人もいる。

私は(妊娠してないけど)どうなんだろうなあ…

元気に生まれてくれれば、なんでもいっか。マル!


さて、今日の本題です。

わたしは幼いころに母を亡くしていて、父方の祖父母の家で育てられました。

おばあちゃんがお母さん代わり。

そしておばあちゃんは、「褒めない人」でした。

たまにテストで良い点(順位)をとったので報告したりしても、

「ふうん。…でも○○ちゃんはねえ、」

みたいな。

すぐ他の家の、もっと優れた子(年上の子)と比較するのです。

父親は、

「良いんじゃない?でも、テストは一喜一憂するものではないから」

と。

子ども的には、もうちょっと褒めてほしかったのですが!
親には「一喜一憂しないでほしい」という思いの方が強かったみたいですね。


祖父母が不器用な人だと知ったのは、大学生の頃でした。

父が再婚して、新たに母となった人に教えてもらいました。

「あなたの祖母は、不器用な人なのよ。
 子供のことを愛しているけれど、褒めることができない。
 代わりに嫌味ばかり口をついてしまう、そんな人なの」

愛しているのかあ。愛しているのかあ…?

あまりピンときませんでしたが、
そのころから、少しずつ祖母からの愛を感じ取ろうと、
私は意識し始めました。

大学の一人暮らし時代、
祖母からはときどきおこづかいが送られてきました。

それにはいつも、丁寧な字で書かれた一言が添えられていました。

「お元気ですか?」

なんだかとても嬉しくて、今もその手紙たちは大切にとってあります。


実家の冷蔵庫にはいつも、牛乳が2本ありました。

祖父母は牛乳を飲みません。

誰が飲むのかというと、

「私と弟」です。

育ち盛りの子供は、それはもう水のようにがばがば牛乳を飲みます。

一人暮らしになると、「牛乳めっちゃ高いじゃん~」と思って、
めったに買うことはありませんでした。


あの牛乳は。

私たちが健やかに育つよう、飲みたいときに飲めるようにしてあげよう。

そんなおばあちゃんの愛がこもったものだったんだなあ。


コロナを持ち込みたくないので、
ここ1年以上は実家に帰っていません。

ただ、最近おばあちゃんから電話がかかってきて、こんなことを言ったのです。

「暇だったから電話しちゃったわ~」

あ、可愛い!!!!!!!

暇だったから電話しちゃうって、それ、かわいい…

基本的には不器用なので、可愛くないことをいうおばあちゃんなのですが、
最近はそんなところも含めて、おばあちゃんが可愛く思えるのです。

素直に甘えるって、強いなあ。
いろいろなものが、受け入れられるようになる気がします。

おばあちゃんから学んだたくさんのこと、
私なりにもう少しだけかわいらしくして、
パートナーや(まだ見ぬ)子供にも伝えて行けたらなあと

そう思うのでした。

おしまい!

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