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正解はきみの中にある。


「働く」ってなんだろう?
何が正解で、何が間違いなんだろう?

私は長らく、この「働く」についてずっとコンプレックスを持っていた。

今日はそのことをお話ししようと思う。


“正社員”を降りた私

私は今、接客業の仕事をしている。時給のパート社員である。

前職では正社員で働いていたけれど、休日は月6日だけ・5分の休憩時間もまともに確保できないという労働環境に疲れ果て、1年10ヶ月というスピードで、リタイアしてしまった。

みんながあんなになりたがってた“正社員”って、こんなに死にそうな思いしないとできないの?
だったら私は、もう正社員にならなくてもいいや。


そう思った私は、正社員じゃなくても良いから、本当にしたい仕事に就こうと決心し、転職活動を始めた。
そうして、辿り着いたのが今の職場である。



当時26歳。
週休2日制、1時間の休憩が約束されたその職場は、私からすると天国だった。
正社員ではないという負い目も感じながらも、社内登用制度もあるし、そこはおいおい考えていこう。そんなふうに考えていた。


***

新しい職場にも慣れてきた頃、私は以前からしてみたいと思っていた、ボイトレに通い始めた。

もともと音楽は幼い頃からやっていて、自分の人生においてなくてはならない存在だった。大学受験とともに通っていた音楽教室を辞めてしまったけれど、どうにかしてまた音楽のある生活をしたい!と思い、通い始めたのだ。

今では、音楽は私のライフワークと言っても過言でないほどに、大事な存在になっている。今の生活は、前職を続けたままでは絶対にできなかったと思う。
そういう意味では、あの時の転職は本当に正解だった。


前代未聞の悪魔が私にもたらしたもの


2020年。世界は、コロナという前代未聞の悪魔によって、その価値観を変えざるを得ない状況となった。


4月。緊急事態宣言が発令され、私も週に1回しか出勤できない状況がしばらく続いた。
全力疾走していたところを、予想外の急ブレーキをかけられた感覚。
キキィーーー!!という金属音とともに、私の中の張り詰めていた糸がプツッと切れた気がした。


***


今の仕事は好きだ。先でも話したが、週休2日制だし、1時間の休憩はマスト。おまけに有給休暇も取らせてもらえる。
私はこの職場に転職できて本当に良かったと思う。

しかし、全てが順風満帆というわけではなかった。

責任感が強すぎたり、真面目すぎたり、「こうあるべき!」という思いが強すぎるせいで、必要以上に気を張っていた。特に対人関係は苦手で、思い通りに行かず、辛すぎて職場で泣いてしまうことも多々あった。

そんな気を張っていた毎日が、急に終わったのだ。

***

週1しか仕事に行かなくなって、まず浮かんだのは、「私働きすぎてたな」ということ。私は、毎月コンスタントに有休消化をしていなくて、だいたい残っている前年度の有休を消えてしまう前に慌てて消化するタイプだった。

それは、“遠慮”からくるものだった。
「結婚してるわけでもないし、予定は全部遊びのためになっちゃうしな...。」と、どうしても行きたいライブやイベント以外の予定は極力定休でまかなってきたのだ。

自粛期間が明けてからは、特に予定がなくても、無理矢理にでも月に1日は有休を取るようにしている。
おかげで、この有休を糧に仕事は頑張れるし、プライベートのスケジューリングもやり易くなった。

***

次に、思ったのは、

「もう正社員になりたいって気持ちがないな」

ということだった。


それは、自分の中の「正社員じゃない自分へのコンプレックス」がなくなったということだ。


私はずっと心のどこかで、「正社員じゃない自分は怠け者で不真面目で仕事ができない人間なんじゃないか」と思っていた(あくまで自分に対してね)。

でも今の職場は7年も続いているし、それなりに認めていただいているから、今チームリーダーをさせていただいていると思っている。

私は決して、怠惰な人間ではなし、ちゃんと貢献できる人間なのだと、自分に心から言えるようになったのだ。


これからの“生き方”について



そう思えたということは、自分のことをちゃんと好きでいられている証拠であり、そうなると、不思議と、より充実した人生を送りたくなってくる。

今、私の心は羽のように軽い。



私にはやりたいことがたくさんある。
音楽活動、加工画の制作、韓国語の勉強。最近始めたこのnoteでの活動だって、どんどんやっていきたい。



「働く」ことは、生きていく上でなくてはならないものだ。しかし、「仕事」を人生の中心に置かない生き方だって存在するし、成立すると私は思う。



私が今強く思うことは、

何事でも心から“ワクワク”できるものを選んでいく。
だからこその、“やりたい”ことあっての“仕事”という考え方を選ぶ。

に尽きる。



これから先、また新たなターニングポイントが生まれるかもしれない。
その時には“仕事”あっての“やりたいこと”になっているかもしれない。

でもそれは、誰にも分からない。

今回ここに綴ったことは、2021年1月現在の私の答えであって、未来の私の答えがまた違ってもいいと思う。
大事なのは、その時「何を一番大事に思うか」だから。「ちゃんと一番大事なことを一番大事にできる」答えなら、それでいいと思うのだ。



私は明日からまた、自分の大事なことのために「働こ」うと思う。

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