ほお紅めベンチ温め君を待つ。

　散歩していると、走っている人に出会うことが心なしか多くなって来た気がする。マラソン大会や駅伝大会が近いのかもしれない。数日前からベンチコートを出してきた。外側は、ビニール素材で犬に多少飛びかかられても問題なし。中はボア付きでとても暖かい、機能的に優れていて快適なので、今年も昨年購入したものを出してきた。

　ところで、散歩から帰ってきて、ポストにごっそりと入っている同じチラシを見るのはうんざりなのだが、今日のチラシは少し違っていた。

　出だしは『勝手にチラシをいれて申し訳ございません』から始まり、冬用タイヤの交換無料サービスや、ドライブレコーダー持ち込み取り付けキャンペーンなどの文字が並ぶ。それらすべてが手書きで書いた文字で作成、もちろん黒一色の単色刷り。

　その中に娘さんが書いたであろう作文が載せてあった。

日本一の車屋さん
わたしのお父さんは車屋です。いつもおそくまで車をさわっていて、お父さんの手は真っ黒です。
どんなに仕事でつかれていてもいっしょに遊んでくれます。
いつもニコニコして、やさしくしてくれるお父さん。
そんなお父さんの車屋は日本一です。（以上原文のまま）

　タイポグラフィやデザインにこだわって作成されているモノを見るのも悪くないが、心根はこの気持ちをいつまでも持ち続けたいと思う。ベンチコートと共に心が温まる曇空の今朝。この女の子が整備する車はきっと安全で素敵な車になるだろう。コーヒを飲みながら、そんな空想もまた楽し。さて、昨年からストーブとエアコンを併用してみている。エアコンだけだとストーブに比べると暖かさには負けるし、空気乾燥も著しい。一方で、ストーブは灯油を入れ替えしなければならいし、火災や火傷にも気をつけなければならない。どちらも一長一短あるが、一つで全部を賄い切ることもこれまた難しい。二つの良いとこを尊重しながら、そして光熱費も考慮に入れながら、併用していきたいと思っている。