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音楽家の旅行記 金沢編 -Part9 2日目 夕方〜夜 -香林坊〜夕食〜宿-


香林坊

友人と別れバスに乗って香林坊へ。昼間の友人との会話で何度も香林坊が覚えられずかりんぼうと言い間違えていた。正しくはこうりんぼうなので怒りん坊と覚えようとしたもののそれでもなぜかこりんぼうになってしまう。
実際に行ってみるとバス停から降りたばかりの印象はコンパクトな渋谷というか、若者が集いそうな繁華街のイメージだ。片町きららにピアノがあると聞いていたのでどこにあるかと思ったら建物の外にグランドピアノがあったが残念ながらすでに時間外のようでバリケードが貼ってあり、その周りに若者が数人たむろしていた。

飲屋街

さて、飲み屋街の方へ移動。が、この地域は質のいい飲み屋が多い半面値段も相応にする。しかも日曜日ということもあり安価なお店が閉まっていた。またその安価な飲屋街に入ってみるとまたその所謂昔ながらの古い5、6人でいっぱいになり隣同士がくっつきそうなくらい密な雰囲気の飲み屋に躊躇してしまった。所謂なんとか横丁などと言われるような場所で飲んだ経験はまだなく、そんなところに一人で飛び込むのにはまだ勇気がなかったようだ。そんな人間がよく初めて親元を離れての生活に異国の地を選んだものだと我がら思った。

ハントンライス

そんなこんなでプラン変更。飲むのは買って宿でにしよう。となれば晩御飯だ。調べてみるとこの近くにハントンライスで有名なお店があるらしい。ハントンライスは石川のB級グルメでオムライスをベースにした料理だ。名前の由来はハンガリーのハンとフランス語でマグロを意味するトンからつけられた造語らしい。マグロというのはおそらくトッピングの魚フライからきているのかもしれないがだいたいどこも白身魚のようだ。そんなこんなで路地の奥まった場所のお店に入り、ハントンライスを注文。ラストオーダーまで30分強といったところだったが列は結構長く中も人が多かった。

ハントンライス

しばらくして到着。メニューには結構多いので女性には小さいサイズをお勧めの旨が記されていたが確かに割と大きめの学生さんが喜びそうな大きさと見た目である。他のテーブルにいた男子学生さんは大盛りを頼んでいたがそちらはかなり多めだ。

早速一口。第一印象は昔ながらの素朴めなオムライスだ。ただ卵の量が多いのか、薄焼き卵風だが半熟の感じがあって昔ながらにしては豪華な感じがする。白いソースはどうもホワイトソースらしい。食べ進めていくとエビフライや白身フライにあたる。どうも卵を焼くときにうまいこと乗っけて焼いているみたいで卵とくっついて一体化していた。少し豪華な昔ながらのオムライス、あるいは簡易的な大人版お子様ランチといったところか。なんだかんだ一日歩き詰めで空腹だったこともありあっさり食べきってしまった。

帰路

お店を出て近くのコンビニを探し、日本酒の加賀鶯とスルメを買って宿に戻る。もうバスがなかったため30分弱歩いて戻る。本当に歩きづくめだ。

晩酌

宿に戻り加賀鶯をまずは常温で嗜みつつ、新しいお客とべちゃべちゃ喋りながら燗する準備。どうもポーランドからきたようだ。ユースホステルの外国人観光客に時たま見られるが、食費は切り詰めて日本各地を転々とする人の様だ。カップ焼きそばを作っていたがお湯をはっているところにソースを入れようとしていたので制止して作り方を教えてあげる。

加賀鶯は非常にあっさりと透明感が高いながら旨味もあり、すっと切れていく。同じ東北の新潟の酒にやや近いがそれ以上に透明感があり甘みもある、そんな印象だ。スマートで洗練されている。他には日本語がペラペラなドイツ人もいた。どうも金沢にはドイツ人観光客がやたら多い。白川郷や飛騨高山の観光の拠点にしている様だがそんなにこの地域ドイツで知られているのかと尋ねてみても知らないとのことだった。

そんなこんなでお湯が沸いたので酒を湯呑みに移し鍋に入れる。すると今度はこちらも日本語がペラペラなインド人がその様子に興味津々な様子でジーと見ている。こうやってあっためて飲む日本酒の飲み方もあるんだよ、香りが出て味わいも変わると教えるとへーと感激した反応。日本酒は世界的にも有名になってきているが燗して飲むというのはまだそんなに知られていないのだろうか。
あったまったところで一口。どうやって飲んでも美味しいと書いてあったが私はぬるいままの方が好きだ。冷やしてもまた美味しいかもしれない。暖かい場合はおでんとかそういったものと飲むと合いそうだ。結局金沢おでんは食べ損ねてしまったので次回以降の楽しみだ。

そんなこんなで2日目が終了。主な目的の観光場所は回ったので翌日の夕方の出発までどうしようか。そんなことを考えながら就寝。

次回に続く。

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