禍話リライト「なぞなぞの家」
お化け屋敷に行こうとして行けなかった。そんな話だ。
つまるところ目的地は廃墟だった。しかも心霊スポットなら、行ってもろくなことがない。そもそも私有地なら不法侵入になってしまう。よかったじゃないですか、と言った。
「うーん、私のせいで行けなかったから……まあそれでよかったって話なんだけど」
Oさん――この話をしてくれた女性――はそう苦笑する。彼女はさっぱりとしていて気風のいい、つまり姉御肌、という感じの女性だった。そんな彼女の身に何が起こったのだろう、と思いながら、先を促した