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大晦日。まさかの元カレからの連絡。元旦の私の気持ち。

大晦日。
やっと仕事が落ち着き、一人で思いきり寝た。
紅白あたりから押し入れの掃除を始めた。

好きなミュージシャンの年越しYouTubeを観たかったのでいそいそとしてポテトチップとお酒で楽しく過ごしていた。

急に元カレから
飲んでる?
とLINEが来た。
最後のLINEは12/10みたいだった。

紅白と私達の好きなミュージシャンのYouTube年越し見てるよー

え?そうなの?知らなかった。

そうだよー。仕事?と聞くと

休みー。一人で飲んでたけど散歩に来た。

そうなんだ。
(この時、あぁ彼女か誰かいるか知らないけど、一人で寂しいんだなと思った。そしてまた私の自分の気持ちを確かめたい欲が高まった。)

乾杯でもする?

いいねー!

ということでまたほいほいとうちに来た。

ちょうど雑煮用の鶏肉やらあったので
年越し揖保乃糸で煮麺を作った。

元カレはこういうのすぐに作れるのいいよね。と言いながら美味しい美味しいと酔っ払いながらも食べていた。
なんだか、急にものすごく褒められたので、
あ。あ。ありがとう。って
どもって
言ってしまったじゃないか。
彼に素直に褒められることに
慣れていなかったことに気がついた。

そして年越しをした後にすぐに元カレは寝落ちした。少し顔が疲れているように見えた。
きっと彼は彼で色々なことがあるのだろう。
看護師の夜勤は17時間勤務。
心も身体もきっとヘトヘトなのだろう。
私は淡々と片付けをしてお風呂に入り
髪の毛を乾かし歯を磨いた。

風邪ひくから寝るよーと起こして
ベットで寝た。

なんか。平気だった。
乗り越えた。と思った。
もう前のような好きは残っていなかった。

元カレは酔って寝ている時
ものすごく甘えてきた。
多分、相当に寝ぼけている。
きっと寂しいんだな。
私はこれを好きでいてくれると
勘違いしてきたのだと思った。

そして、酔っ払って寝ぼけてたら
誰にでも甘えられるんだろうなと思った。

すぅーっとまた
自分の心のポジションを確認した。
くっつきながらも
私は心のシャッターを閉めたまま私に戻った。

そして私は友達と早朝に日の出を見に出かけた。
前日に日の出を見に行くと伝えていたので、
元カレを部屋に残して。

なんかもういいやって思った。
私は私なんだから。


リビングにあったはずの
元カレのスマホがなかった。
あぁ。起きたのか。でも別にどうでもよかった。

戻ってきてからまだ寝ていたので私も寝た。
酔いが覚めてきていたのか、
甘え方は昨日までほどではなかった。

そして違う意味でも寝た。

終わると急にスイッチが切り替わったかのように
夜勤に行かなきゃな。帰らなきゃ。
と言った。

そうそう。これなんだよ。
彼は私を好きではなく
寂しくてその時スッキリすればいいのよ。

それがもうわかっていたので
なんとも思わなかった。

天井を見上げてぽーっとした。
私たちはもうセフレ化しているんだな。
ならそれで爽やかな気持ちになった。

それでも帰り際、
私は元カレに両手を広げてハグをした。
確かめるためにサヨナラのたびにしている。

元カレの力が抜けるのがわかった。

素敵な年にしようね。と言うと

うん。今年は色々変化しそうなんだ。
まだわからないけれど。仕事。と 
元カレは言った。

そっか。
良くなるといいね。

うん。もう多くは望まなくていいんだ。

そうだね。私も今で十分。
今が幸せ。私はそう言った。

笑顔でバイバイをして、
玄関のドアを閉めた。

私はすぐにiQOSを吸った。

私はこの4ヶ月。
沢山泣いて震えて立ちあがろうと
懸命に努力した。

仕事もがむしゃらにやって
やりたいことリストを別れてから
ものすごい勢いでクリアした。

もう私はだいぶ大丈夫になっていた。
まだ気を張っていると思う。

何かあったらすぐに泣いてしまいそうなくらい
本当は色んなことに張り詰めている。

弱い。とても。
私は弱い。

大晦日に来てくれてよかった。
元旦にこんなに晴れやかに
スタートできるとは思っていなかった。

元カレは寂しいだけ。
人を愛してはいない。
だから自己愛なのだ

私を大切にしない人を
私が大切にする必要はないし
心を開きすぎる必要はなくなったから
すごく楽になった。

元カレに、彼女ができたのかとか
好きな人はできたのかとかすら
聞く必要がなくなっていた。

もうどうでも良い。
寂しいだけなのだから。
聞く方が野暮だ。

元カレが帰った後に
素敵な一年になりますように。
とメッセージを送った。

いい年にしようね!

と返信がきた。

ね!と返信した。

私の恋は
ちゃんと自分の意思で終わったのだと思う。
多分。
 
長く辛かった。

初日の出はとてもパワーがあった。
私はそのパワーを浴びて
また新しく生まれ変わったような気がした。

きっとこのまま私が連絡をしなければ、
またいつか
飲んでる?と連絡がくるのだろう。

その時私は飲んでるよ。と嘘をつくか
ただのセフレ君として心を閉じて
付き合うのだろう。

それでもまだ愛情が消えかけて見えるのに
炭火の燃えた後のように
静かに赤く染まっているのを感じる。

まだいるんかい。
早くキエテシマエ。
もう少しノコシテイタイ。

もう自分に呆れるしかない。
人にはもう吹っ切れた!

と言っているのに
炎がまだ残っている。

元カレと過ごすのは心地がいい。
一緒にいるのは落ち着く。
お月様のような人だ。

寂しいもの同士が釣り合い
惹かれあっただけなのだと思ったら
なんだか初めからセフレで似たもの同士で
良かったのかもなとすら思った。

なんにせよ。私の心は清々しくさっぱりした。

夕方はマッチングアプリ君に
実家でついたお餅をもらう約束をしている。

マッチングアプリ君は
寂しいという理由で
私に惹かれているのだろうか。

それも知る必要はない。

私は静かな月の明かりが好き。
だけど今は日の出の私を突き通すようなあの光に
救われている。

また1ヶ月後。
私はどうなっているかな。



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