見出し画像

今週の地域活性化、自治体関連ニュースまとめ(2021/11/22~29)

今週は「ワーケーション」をキーワードにニュースをピックアップしました。

毎週600~800本に近く配信される地域活性化、自治体関連のニュースに目を通し、個人的に「これは!」と思ったニュースを要約&解説しています。日々多忙な地域、自治体に関わる皆様の情報収集の一助になれば幸いです。

■何度も来てもらうための「副業型ワーケーション」

宮城県塩竃市で実施された、ワークとバケーションの合間に副業をする「副業型ワーケーション」が地域のリピート回数を向上させる取り組みとして気になったのでピックアップしました。

「副業型ワーケーション」とはワーク(働)×バケーション(休暇)の間に副業をし、自らのスキルで地域に貢献。強い関係性を構築しながら旅費も稼ぐ新しいワークスタイル。

4日間で実施されたテストマーケティングでは塩竈市内の企業と、副業人材をマッチングすることで、より強いつながりをもった関係人口の創出や、ワーケーションの課題の1つである「コストの軽減」ができるかを検証。

都会の人が地方にいって仕事をしながら観光を楽しむワーケーションですが、観光色が強いと次のワーケーション先は違う場所を選びたくなるため、2,3回の訪問は難しくなる…... ワーケーションで来た人と地元企業を副業のような軽い仕事でマッチングすることで、出張をするような形で何度も来てもらえる地域を目指しています。

テストマーケティングでは人材派遣会社を通じて募集をかけ、参加してくれる人が決まってから、副業につながるマッチングになるように事業者を選定。事前準備は、塩釜商工会議所をはじめ、塩竈市の観光交流課も協力するような形で官民連携で進めているようです。

またテストマーケティングでは参加者に3万円が支給されますが、後で塩竃市にでいくらお金を使ったのか分析するためにどこでいくら使ったかを報告してもらうようにしているそう。

塩竃に根付くワーケーションにするため、様々な工夫を凝らした取り組みが行われています。

■本気で働き、本気で遊ぶ。人間力を高める「ふるさとワーケーション」

観光地で会社の仕事をするワーケーションが基本だと思いますが、「会社の仕事をすることがワーケーションの目的ではない」 と割りきったワーケーションもでてきました。

日本中に友達のいるふるさとを作ることを目標に都市とローカルのマッチングサービス「ふるシェア」が 漁師との交流を通じて人間力を高める「ふるさとワーケーション」を開始しました。

ふるさとワーケーションが特徴的なのは 仕事の持ち込みを推奨せず、現地の仕事を手伝うことで得られる ”知識" や "経験" こそが体験のメリットだとしている点 です。

やったことのない作業や、都市のビジネスシーンでは出会う事のないタイプの人との出会い、新しい知識や経験を身に着けることは、共感力や理解力、判断力や想像力、行動力や経験力を高めて人間力を高めることになり、生産性の向上やクリエイティビティの向上につながるとのこと。

また仕事以外の遊びの部分に関しても従来の物見遊山やインスタ映えといった自己完結型の遊びではなく、地域の人を交えて「一緒に時を過ごす」遊びを積極的に取り入れることで人間力の向上を図ります。

第一弾として、京都府京丹後市においてふるさとワーケーションを実施。漁師飯を一緒に食べたり、釣りに行ったり、宴会したり、港回りの清掃をするなどの地域活動をしたりします。

ふるシェアは ふるさとワーケーションの利用をおススメする人物像 として「業務でイノベーションを求められる人」「QOL(Quality Of Life)を高めたい人」を挙げていますが、企業の研修としても利用できるのではないかと思いました。

特に仕事にも慣れ、自分のキャリアをどう描いていこうか、自分の仕事に意味があるのかどうか迷いだす人も多い3年次研修等で実施すると効果的かもしれません。

■ワーケーション関連イベントを一定期間に集約した「Workcation Week Okinawa」

ワーケーション関連のイベントは様々な事業者や団体が企画していますが、それをまとめることで地域におけるワーケーション候補地としてのプレゼンスを高める取り組みも行われています。

一般財団法人沖縄ITイノベーション戦略センター(ISCO)はワーケーションに関わる県内事業・イベント・キャンペーン等を2021/11/13(土)~28(日)の期間に集中させる 「Workcation Week Okinawa」が開催されました。

当該期間中にはテレワークや地方課題解決に関連するシンポジウムやセミナー、アクティビティ、ワークショップ等、なんと40を超える連携イベントが開催されました。

旅行先だけにはとどまらない、沖縄におけるワーケーションや移住の盛り上がり熱を感じることができます。

■長崎初!Vtuberグループ「V-NYAREN(ヴィニャーレン)」

観光文脈におけるVtuberの活躍が期待される例としてピックアップ。長崎初のVtuber グループ「V-NYAREN」が11月19日より正式に活動を開始しました。

バーチャルの「V」、長崎+猫(にゃがさき)の「NYA」、連合の「REN」で「V-NYAREN」。地元長崎で活躍する「V・ファーレン長崎」をもじっている + 長崎といえば尾曲がり猫!......めちゃめちゃいい名前ですね。

「長崎のことをたくさんの人に知ってほしい」「長崎でVtuberのようなおもしろいことを」したいという思いから結成されたこのグループ。現在は2名のVtuberが在籍中。

①かすていらヨリコ
中国から長崎に伝来した人気菓子「よりより」風の髪型がチャームポイントのキャラクター。長崎らしい洋風な雰囲気とご当地菓子を取り入れたキャラクターデザインが秀逸です。

②あもじょシロ
長崎でよく見かける幸運の「尾曲がり猫」と「おばけ」をモチーフにしたキャラクター。普段は猫ですが人間に化けて活動しているらしい。
「あもじょ」って長崎弁で「おばけ」っていうんですね…...

Vtuberの地方観光文脈への活用事例としては「埼玉バーチャル観光大使」である「春日部つくし」が有名です。Vtuber人気に注目した埼玉県がオーディション形式で選び、SNSを通じたファン投票により選ばれました。

またすでにVtuberの中でも世界中から圧倒的な人気を誇る「キズナアイ」は日本政府観光局から訪日観光大使として起用されています。

Vtuberはクールジャパンの代表格であるアニメ&キャラクターコンテンツを活用した観光分野におけるデジタルマーケティングの新たな手段としても注目です。

「V-NYAREN」の2人にも様々な場所で同様に活躍いただきたいですね!雲仙市にも遊びにきてくれることを期待しています。笑


【注意】
掲載内容の正確性には努めていますが、それを保証するものではありません。お問い合わせや指摘等に関してはコメント欄よりお願いいたします。






この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?