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結局しわ寄せは国民にやってくる

日本と比べて欧州ではプロテストはごく日常的に行われる。

お国柄や文化の影響もあってか、「しょっちゅうプロテストやっている」というイメージの国も少なくありません。

ここで「プロテストとはなにか?」という定義について語るつもりはない(それだけの知識を持ってないだけ)のですが、プロテストの目的や実行の仕方にはいくつかのパターンがあります。


1.政府や連盟、大企業などの決定事項に対する反対意見の表明

2.それぞれの問題や課題をより多くの人に知ってもらうため

3.「改善」には進んでいるものの進行速度が遅く、それを早めるための催促行為のようなもの


どれも理にかなっているし、やる意味も理解できるし、ことがらによっては「やるべきである」とも思っています。

Climate change 地球環境変動などに関しては良く目にするし、耳にもします。

先月に、イギリスのロンドンの近郊外を一周する環状高速道路M25(通勤などに使われるとても重要な道路)を環境保護団体が封鎖し、大渋滞・混乱を生み、イギリス国内で大きく報道され、論議もかなり白熱していました。

封鎖の仕方としては、数車線ある高速道路に座り込むというなんとも大胆な方法。警察に力ずくで運ばれることになったら、その前に両手を粘着剤を使って道路に張り付けるという行為に至る人も。。。

https://www.bbc.com/news/uk-england-surrey-58636399

仕事に行けなくなった人、病院での手術に向かっていた人、子どもの出産に立ち会えなかった祖母、などなど、多くの人に迷惑がかかり、かなり非難されていました。

ボクもニュースを見ましたが、プロテストをした人たちの動機や、理由、実際にこのプロテストがなしえる成果を考えたところ、とても納得できるないようではなかったです。


またつい最近ではグレタさんのBlah, blah, blahスピーチがソーシャルメディアを騒がせたりしてましたね。


グレタさんのスピーチは大体言わんとしていることは、毎度同じな気がします。

「行動に移されていない」

「世界のリーダーが責任ある行動をとっていない」

「政策は紙面上でなにも実行されてない(または不十分)」


とのこと。

世界がもっとサステナブルになり、環境への影響を最低限に抑え、世界に存在する他の生き物・自然との共存に反対する人など、このご時世ほとんどいないでしょう。

しかしです。

グレタさんや多くの環境変動・地球環境問題を訴える人たちが希望する、「激的な変化・対策・行動」を実行した時、その影響を一番受けるのは、政府でもなく、大企業でもなく、国民であることを忘れてはいけません。

化石燃料からリニューアルへの移行も素敵なことです。でも新たなインフラやサプライチェーンを築くには多額の投資が必要になってきます。一般企業はそのコストを料金に入れ込むのでここでも最終的な負担は消費者に課されます。

エストニアでは近年電気代の高騰が続いています。先月の電気代は去年の同月に比べ3倍近くの値上がりしていました。要因はひとつに絞ることができず、需要の増加、リニューアブルの発電コスト、排出に課せられる料金、などなどたくさんのことが重なっています。

ちなみにガソリン代は現在1リットル=約1.5€(約190円)。
最低賃金が時給3.48€(約450円)の国にとってはかなりな額だと思います。

これから日本では脱原発への動きがますます発展していくことでしょう。でもそうなってくると、確実に電気代は年々高くなってくるはずです。

少子高齢化がすごいスピードで進んでいる日本では間接的または非間接的に国民一人当たりの税金負担率も増してくることは間違いありません。

実際に各国の政府や大企業が環境変動のための意味のある劇的な政策を実行した時には、レジ袋有料化の比ではない「しわ寄せ」が一般市民に押し寄せられることになる。ということを覚悟しなければいけない。と考えています。

またまたちなみにですが、エストニアではレジ袋は有料で値段も上がってきています。大手スーパーでは紙袋が19セント(24.5円)プラのレジ袋が25セント(32円)です。

これまで無料で会ったものが有料になり、これまで安価だったものが高価になることには抵抗があるのは当たり前ですが、本当に意味ある変化を求めるのであれば、国民・市民がそれなりの負担を負わなければならないのは必然的だともいえます。

そんなのおかしい!これまで政府や大企業が好き勝手やってきたんだからそっちが全部負担するべきだ!

というのは中立の立場から見てもやっぱりちょっと無理があるように思えます。


みなさんはどう思いますか?



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