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ポルトガルの田舎に行ったら日本の田舎にある地域センターみたいな建物に泊まった。(ポルトガルでトレラン:Louzan Trail Ultra 2024参戦記録)
あまりよく考えずに、3月で比較的寒くなさそうなヨーロッパ、ということでポルトガルやスペインあたりで調べて、公式サイトも英語がちゃんとあったので申し込んでみたLouzan Trail。
蓋を開ければ残念ながら、暴風雨でものすごく寒かった(目論見外れ)が、大会自体はポルトガル本土では大きい部類と地元ランナー談。アジア人は目視の範囲では見つからなかったが、イギリスやフランスなど他のヨーロッパの国旗のランナーはぱらぱらと見かけ、運営も英語でも要所要所案内してくれた。結果は過去のリザルトなどから立てていた目標より2h以上遅れの惨敗、寒さ対策や補給タイミングなど反省多いが、とりあえず記録がてらレースレポ。
1. Lousaへ
大会会場であるLousaへはCoimbraからバスが頻繁に出ているので、それが一番確実な気がする。今回は木曜にリスボン入り、リスボンでちょうど日本から来ていた友人と半日一緒に観光して、金曜にポルトガル鉄道でリスボンからコインブラに向かっていた。
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高速鉄道の停まるCoimbra-Bから電車を一駅乗ってCoimbra駅に着き、Coimbraの鉄道駅(PortoやLisobonからの高速鉄道が停まるのはCoimbra-B駅なので注意)のすぐ近くにLousa行きのバスの時刻表があったので時間の目安を立てて、バスの時間まで雨の中ちらっと旧市街やコインブラ大学のあたりをふらっと散策することに。
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バスの時間の少し前に戻ったら人が結構並んでいた。チケットはバスで直接買えるかなと思ったが、鉄道駅のカウンターで事前に購入が必要で乗ろうとしたバスには乗れなかった。とりあえずバスの本数はたくさんあるので、次にしようと鉄道駅に戻りチケット購入、3.1€、カード可。
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駅構内のカフェでちょっと休憩して次のバスに無事乗車。停車駅が少ないタイプと多いタイプがあり、それぞれ1時間ちょっと、1時間弱の所要時間。宿の場所にもよるだろうがLousa-aで降りるとちょうど大会受付(=大会事務局=レースのゴール)の目の前だった。
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2. 宿チェックイン
会場から徒歩10分ちょいのところにあるユースホステルが安かったしスタート地点にも近く便利そうだと思ったので、2泊予約した。ドミとはいえ2泊朝食付きで40€以下だった、円安加味しても一泊3000円台でめっちゃ安い。どうみても日本の田舎の市民センターとかスポーツセンター、もしくは大企業の研修センターのような見た目。
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というか中もラウンジや食堂の作りが完全にそれ。チェックインが18時開始と遅いが、ラウンジなどは使えるので問題なさそう。僕は17時くらいだったが、部屋に通してくれた。2段ベッド×2の4人ドミで清潔で明るい。
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鍵付きロッカーなどはないが、こんな田舎に来ている人はみんないい人だと信じたい。2部屋ごとに共通の洗面台/トイレ/シャワーが各2ある。つまりマックス8人で2つのシャワーをシェア。同室はブラジル人の兄ちゃん、ポルトガル人のおっちゃん2名、おっちゃんの1人は同じレースの参加者でリスボンからきているようだった。少し話し、Stravaのアカウントを交換。おっちゃん曰く、ブラジル人のにいちゃんはポルトガルでは結構有名なトレランレースのフォトグラファーらしく、実際にレース中でも彼を見かけたが「ola, amigo tudo bem!?」と声かけして写真を撮ってくれた。そういえば、サイトにルートのGPXデータがなかったなと思い、おっちゃんに聞いてみたらポルトガルではGPXデータ提供されないレースの方が多いとのこと。マーキングは完璧で一切迷わなかったので、マーキング少なめ各自GPXで確認より、個人的にはこっちの方が良いと思う。
3. Bib受け取り、夕食
金曜は19時からのBib受付(21時まで)らしいので、時間にあわせて取りに行く。ちなみにこの時もしっかり本降りであり明日の当日の天気予報も望み薄だった。パスポート見せてBibをもらって、なんかお酒とリストバンドのタグをくれた。
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安全ピンがなかったので、聞いたらくれたが、あまり在庫がないようでこっそり渡された、欧州の大会は持参が基本ですね。3、4店舗ほどスポーツショップの出店が出ていたので冷やかして固形食2つ試しに購入、1つ2ユーロちょいだったはず。19時半ごろに地図でみた近くのレストランに行ってみると、持ち帰り専用の方に来てしまったらしく、店のおばちゃんに隣のドアがイートインやで、と言われる。寒かったのでスープ、そして店の名前にもなっているので名物っぽい鶏肉を頼む。飲み物はブラジル以来久々に見たガラナ。メニューに半量があるのも1人には嬉しい。テイクアウトにほうとキッチン共用と思われて、レストラン側のウェイターはおばちゃん1人でまわしてポルトガル語のみだが、簡単なポルトガル語でなんとかなった。チキンはサラダ、米、芋などつくらしいが芋は今回は遠慮した。メニュー自体は英語、スペイン語、フランス語あたりもあった。食後にプリンとコーヒー飲んでも15€というポルトガルクオリティ、最高。
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4. レース当日
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6時過ぎに起きて、6時半過ぎに朝食会場へ。ここももちろん研修施設のそれで、トレーを自分で取って自分で流し場まで持ってくセルフスタイル。うちの会社の研修施設かここは。
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朝食は普段はもう少し遅くかららしいので、チェックインの際に明日早いから朝飯いらない旨を言ったら、「レース参加?明日は早くから食えるで」て言われていたのだが、どうやらレース参加者が他にもそこそこ宿泊しているらしい。建物の雰囲気もあって、合宿所みたいである。朝食は簡単なものだが、ここでもう少ししっかり食べておくべきだった(反省その1)。タイツ、ハーパン、半袖シャツ、薄手の雨具、撥水手袋、帽子、ポールで外に出たが、とにかく寒い。
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雨は多少小ぶりになるタイミングもあるが、しっかり降っている。当日のBib Pickもあるからか参加者の集まりは徐々にで、必携品チェックは一応あったが、Bib番号確認しているかは怪しい緩めだった。
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ちょっと早くきすすぎて寒い(反省その2)が、とりあえず8時にレース開始。
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最初の20kmほどはそこそこ順調に進んでいて、6時間半はきつくても7時間ちょいくらいでいけるかなーと思っていたが、とにかくしっかり寒い。そして寒いのと手袋でうまく行動ができないなど色々あって補給がちゃんとできていなかった。自分の持ってる補給食も20km過ぎまでほぼ手をつけず、2つくらいあったエイド(11.8km, 17.3km)もあまり食欲出ず寒さもありほぼスルー(反省その3)。そんなこんなもあり、シーズン初戦で秋冬の走り込み不足+山練不足(反省その4&5)がもともとあったはずで、20kすぎから脚が攣りそうに何度かなりペースダウン。
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特に登りが相当ノロノロ。そして泥々で滑る滑る。ペースが下がると、身体が余計冷えてくる。そしてこの辺りで雨足も強くなり、ひらけたところに出ると恐ろしく風が吹いている。3つ目のエイドでは豚肉を挟んだポルトガルのサンドイッチ、ビファナが貰えたのでここでしっかり食べる。そしてトマトがあったので塩をたっぷりつけて食べる。とにかく寒くて、「eu nao quero correr (走りたくない〜)」と言っていた。ここから先がもう本当にダメダメで、何度も辞めたくなった。3度ほどズッポリくるぶしより上に来る極寒の川の渡渉があって、まぁそれまでも雨や泥で靴は濡れているがとどめをさされる。
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次のエイドでは寒すぎてガタガタ震えて、焚き火にしばらくあったっていた。
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そうこうしてると後ろから来たであろう同じ部屋のおっちゃんランナーと遭遇。ここではスープの提供があってかなり身体に沁みたが、とにかく一番ガタガタしていて、このエイド出てから特に雨風が強くなってきたこともあり、一度本気でこのまま全身びしょびしょのまま暴風雨に身を晒しながら進んで大丈夫なのか不安になり、エイドに戻ろうか考えたが、戻ってもどうせしばらく待たされるかなと思い、進むことにした。最後のエイドからゴールまでは12kmくらいだが、とにかくこの途中のひらけたところで風が強くてまっすぐ進むのが難しいくらい、雨が顔に当たるのが痛いくらいだった。しばらくすると下りに入るのはわかっていたので、とにかく早く下って森に入って風をかわしたい+ちょっとでも標高下げたいと思いながら、半べそかきつつ進む。しばらくすると僕がガタガタ震えながら焚き火にあたっている間に先に進んでいた同じ部屋のおっちゃんに再開する。「やばいね今日」と改めてお互い話す。結果的にここではお互いgive UpせずゴールすることがPriorityになっていたこともあり、一緒に励ましながら進むことになった。「もう後5キロ切った!」「あと2キロ!まだGive Upしたいか?」「No!」「あと1kでビール!」みたいな感じで時々話しながらも淡々と下っていく。しばらくは泥々の川のようなトレイルだが、下りの森に入るとさすがに少し寒さも和らいできた。残り4、5キロくらいとなったことからは雨も今更だがやんできて、Lousaの城が見えてくることには少し青空すら出てきた。もう流石に何があっても凍えて動けなくなることはないとホッとする。城のところから再度川に降り(夏はプールになるらしい)、最後また登って下り街に降りてくる。下界は風もなく安心しつつも最後の舗装路あたりはかなりヘロヘロ。それでもなんとかおっちゃんについていきほぼ同時にゴール。一緒に写真を撮ってこの嵐の日の完走を讃えあった。目標の6h半どころか結局9時間弱かかってしまったが、なんとか完走できたのは本当に良かった。
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5. ゴール後
ゴール後は、完走メダルをもらって、置いてあったスイーツやトマトを少しいただく。
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Bibにパンチで穴あき引き換えでドリンク、スープ、ビファナがもらえたのでドリンクはビールにした。ビールのうまいことうまいこと。
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まだお腹が空いているが、とりあえず宿に戻ってシャワーを浴びて着替えることにした。着替えた後は会場に戻り今日運転してリスボンに戻るといううおっちゃんとバイバイして、近くのカフェでスープとチキンサラダ。その後、宿の近くの食堂でビール小瓶とチキンナゲットのようなおつまみを食べて、宿に戻って爆睡。
6. レース翌日
よくあることだが、レース翌日は雨が止んでいた。日曜も別カテゴリがあるので、カメラマンのにいちゃんは朝出て行った。筋肉痛はあったが、せっかく晴れていて悔しいのでちょっとだけ昨日も通って城の方までジョギングしてみた。
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天気は不安定で時々ぱらぱら降られたが、昨日よりは格段にいい天気である。城まで行って昨日は横を通って行っただけだったが、今日は城の中まで入ってみた。ちょうど別カテゴリのランナーが山から降りて走ってきている。いいな、僕も今日がよかったな、と思いながらも、まぁ天気ばかりはどうしようもない、という気持ちになる。
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昼前に来た時と同じバスでCoimbraに戻ったが、Lousaの日曜はバスのチケット売り場が閉まっているとのことで運転手から直接買うとその辺に歩いている人に教えてもらったの通り、直接購入。
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ただし現金のみらしいので注意。帰りはPortoからの飛行機だったので、Coimbraから空港行きのバスを探したが、時間がうまく合わなかったのでPortoの鉄道駅行きのバスをネット予約。その間にCoimbraでちょっといいランチを食べて、バスターミナル(鉄道駅から徒歩10分ちょい)でCoimbraへ。
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Portoは二駅ほど時間調整と散策がてらちょっと歩いて、空港行きのメトロに乗車して空港からイギリスに戻った。
7. 後日談
コンディションの影響か、例年より優勝タイムは1hほど遅くなっているようだった。リザルトも1週間以内に確認でき、メールでアンケートまで来てその内容も的確で、ちゃんとフィードバックを活かして運営されてるんだろうな、と思った。運営の人たちもアジア人ランナーが珍しいこともあってかフレンドリーで、条件はかなり厳しかったが、楽しいレースだった。機会があったらまた出たい。(2024.4.16追記)ただ一か月以上経ってもUTMB indexに結果がのらない。ITRAのほうは出ているのに。
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