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世界幸福度ランキング2024 1位は7年連続フィンランド。日本は51位、だが・・・【コラム#51】


■まずはランキングと傾向を


今年の世界幸福度ランキングが発表された。

フィンランドは安定の1位。北欧は全てベスト10に入っている。
各年の都合によって急変しないように・・・ということは信憑性がコロコロ変わらないように、ランキングは3年分を視野に入れているらしい。

ベスト4と7位が北欧。安定の強さ。
しばらく前にネット上で「だけど抗うつ剤の処方量の多さもベスト10に入っているのはおかしいのではないか?」という意見が流れていたけど、それも後で書こうと思う。

個人的に注目なのはイスラエルが5位であること。
パレスチナのハマスと戦闘が始まったことも、そもそも周辺を敵国に囲まれていること、中東戦争を何度も経験していること、幸福度ランキングしたから2位のレバノンが隣国にあることなど、地政学的な条件は非常に悪い。
当事者ではないから批判受け込みで書くけど、ハマスへの徹底的な攻撃と国際社会の非難に屈しない強い政府であることは(ロシアなんかと違って)国民から一定の強い支持によって成り立っているように思う。

日本は51位。23年は50位を切ったけど、安定的に50位台(皮肉)。
ところが「変わらないな〜」とは言い切れないところがある。


■若年層(30歳未満)のランキングはなんと73位


逆に60歳以上は36位と比較的高い。
単純に考えて、

①若者が幸せと思える要素がない→未来に期待できない
②老人が幸せだとできるような年功序列型の社会がまだまだ維持されている→未来がないのでこのまま終われればいい

ということが言えると思う。
ランキングが上がらない大きな理由は、以前から政治の不透明さや不公平さ(汚職など)にあると言われていて、昨今のことを考えると、だから来年はもっと下がるかもしれないなとも思う。

それよりも、もう少し思うことがある。
それは東アジアは総じて「同じような良くない傾向」があって、官僚が権力いいように使うとか利権を取るとか(政治の不透明性と汚職)。課題は国民の義務として負わせるような仕組みがあるとか・・・小さいことならゴミの分別の細かさや行政指定の袋を使うなど「お前たちがちゃんとしろ」傾向がすごく強い。分別意識なりシステムはヨーロッパでもその他の国でも高いところはあるけども前提が違う。行政がしっかりやる上で、必要なところを国民負担にする傾向がある。

昨年フランスで年金支給開始時期を2年遅らせることになっただけで、全国で大規模デモが起こった。けども、これだけ税金追加で搾り取られている日本人はもちろん黙って従う。中国ではそんなことやれば牢屋行き。北朝鮮も同じ。韓国は出生率世界ワースト1位で未来がない。
台湾だけ世界幸福度ランキングで日本よりも高い。中国の脅威があるのである程度政治なり国民意識は高いのかなと思う。(あくまで政治と社会方面)


■抗うつ剤を処方されると幸せではないのか?


これはどこかで書こう書こうと思っていたので、この機会に。
一時期抗うつ剤を処方する量のランキングが北欧各国がベスト10に入っているのに、幸福度がベスト10なんておかしいじゃないか。データの取り方に問題があるとか、逆にデータでは本当のことはわからないと、ネット界隈が賑わっていたのを見た。

うつ病というともちろん病気なのでネガティブなイメージがあるかもしれない。しかも心の病気と言われていたりする。
正しくは脳の病気で前頭葉に必要十分なセロトニンが供給されないというのがわかりやすい説明だと思う。病気のメカニズムもここで書くと長いので気になる人は調べてほしい。

抗うつ剤というのは極端に言えば、セロトニンを補うためのもの。
セロトニンは不足すれば不幸感覚に陥り、ひどい場合は自殺したくなる。大量に巡っていれば幸福感を感じやすくなる。
このことからまず1つ目言えることは、幸福感と幸福は必ずしも一致しないということだ。感覚や想像で幸福であることが幸福だ・・・ということではない。

日本でもうつの人が増えている。わかりやすく言えば仕事にいけなくなる。自分はダメだと思うようになる。その原因は合っていない仕事、不要なのに必要とされるコミュニケーション、いじめなどと言われている。実際高い確率でそうだろう。
ところが北欧は事情が違う。
ヘルシンキで冬至に日がのぼる時間は5時間半。雪国にありがちだけど、冬はさらに曇りの日が多い。

日光を浴びないと人はセロトニンを作れなくなる。そのため一般の人でもビタミンDで補うなどの工夫を迫られる。メラトニン(セロトニンの夜バージョン)の錠剤はスーパーで簡単に買うことができる。
つまり仕事、いじめ、人間関係のストレス、自分であることが許されない環境によってうつになるのではなく、日照時間の短さによって物理的にセロトニンが不足する。あまり問題にならない人はビタミンDとメラトニンを摂取すればいいが、より辛い人は病院で抗うつ剤・・・つまりセロトニンを処方してもらう。

それを日本人のうつ病とその原因と同じように捉えることははっきりと間違っている。
実際に冬にでもフィンランドに行ってみるといい。人々の精神の自由さがすぐにわかる。


■まとめ


いちいち詳しく書くと10部作とかになるので要点だけを書いた。
細かいところが気になる人は調べて、できる限り実際に経験するといいと思う。

言うなら「日本に未来がない」ことは、今回のラインキングを見なくても前々からわかっていることなので再確認できたこと。ただし貧しい国までは落ちない理由もあるので、没落貴族風ぐらいを考えるといいと思っている。

話が全然違うけど、翻訳不可能なフィンランド後にSisuという言葉がある。
日本の概念的意訳をすれば、日本人における大和魂という感じか。個人的には不屈の精神みたいに思っているけど。
というタイトルの映画を最近見た。暗い映画でツッコミどころもあったけど・・・。というタイトルの本も買った。届くのを楽しみにしている。


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