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【スパイスの科学】世界最高級の香辛料サフランとは

世界で一番高級な香辛料を知っていますか?

独特な赤い見た目をしており、料理を鮮やかな黄色に彩るサフランこそが世界最高級の香辛料です。

名前だけは知っているけれど、その実態は知らないという方も多いのではないでしょうか?

なぜそれほど高級なのか?なにが人を引き付けるのか?

今回はそんなサフランについて深堀ってみたいと思います。

サフランとは

あまり見慣れないサフランというスパイスは、その名を冠したサフランライスに使われます。黄色に輝くカレーとい相性のいいご飯です。他にもパエリアやビリヤニなどにも欠かせないスパイスなんですね。

みんな大好きパエリア

このサフランは、クロッカス・サティウスというアヤメ科の花のめしべの部分を摘み取り乾燥させて作られます。12時間以上かけて、6000個の花から得られるサフランはたった30gととても希少なスパイスです。

1年の内の限られた時間に手作業で丁寧に摘み取る必要があるため、その価格は非常に高く100g 3万円で取引されているそうです。世界一高級というのもわかりますね。

赤いめしべがサフランとして使われる

サフランの発祥

青銅器時代から栽培されているサフランは古代エジプトのクレオパトラや中国の仏僧などに愛されたと言われています。

発祥地は地中海沿岸のギリシャ付近と言われており、その後イランに広がり、中世になるとアラブの商人がスペインにもたらしました。現在は、イランが最大の生産国となっており、スペインやモロッコでも栽培されています。

そして前述したようにサフランはあまりにも高価であるため、品質を管理するためにISOの国際的な規格なども作られているようです。それでもなお、めしべ以外の部分を混ぜたかさましや、ターメリックやマリーゴールドが偽物して使われるなどの不正が働かれるケースがあるようですね。

本当にすごい世界です。

サフランの成分

サフランに特徴的な成分として苦みのあるピクロクロシンとハチミツ風味のサフラナールがあります。ISOの規格の中でもこのピクロクロシンとサフラナールの成分を検査するというものがあります。

他のスパイスにはあまり見られないこの2つの成分のおかげで、特徴的なほんのりと甘く苦みのある風味がサフランを形作っているといってもいいでしょう。

その他には爽やかなシネオール、松のようなピネンが含まれるため、同様の香りを持つショウガやローリエとは相性が良いようですね。

せっかくサフランを購入した場合にはしっかりと色と香りを引き出したいですよね。サフランの風味は水に良く溶けるため、軽くすりつぶした後、ぬるま湯に入れて20分以上浸すといいとされています。

ただし1日以上放置してしまうと逆に風味が抜けてしまうので注意が必要ですね。

また高価なスパイスであることに変わりはないんですが、少量でも色と香りを出すことができるので、そんなにたくさん使わなくても良いというのはメリットです。問題はそんなに頻繁にサフランを使った料理をつくらないという他ところでしょうか

最後に

今回は最高級の香辛料であるサフランを紹介しました。私は自分では使ったことがない(高くて買えない)ですが、少量手に入れたら是非料理に使ってみたいですね。特に香りをしっかりと楽しみたいと思います。

参考


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