【ピープルウェア】組織で自由電子になろう
みなさんは自由に働きたいと思ったことはありますか?
私は常に自由でありたいと思っています。しかし現実はそう甘くありませんよね。
科学の世界で自由電子というと金属の中で自由に動き回ることができる電子を指しますが、今回のタイトルである”自由電子”というのは会社組織で自由に動き回ることができる人の比喩になります。
今回はピープルウェアという書籍の中で語られた組織の自由電子について考えてみたいと思います。
自由になれない日本人
フリーランスが増えてきたとは言え、いまだに9割は会社員と言われています。
正確な数字はわかりませんが、感覚的にも8~9割の人が会社員(雇用者)をやっているのではないでしょうか?
そして、会社員になると必ず直面するのが上司の指示通りに仕事をしなくてはならない、組織のルールを守らなければならない、といった現実です。
私も一般人よりは長く学生生活をしていましたが、会社に入りいろいろと面倒ごとに遭遇して苦心しました。
そんなこと会社員なら当たり前かもしれませんが、それでもやはり自由になりたいと思う人は多いはずです。そんな人が目指すべき姿、それが自由電子なのです。
ピープルウェアにおける自由電子とは?
書籍ピープルウェアでは、組織内を自由に動き回って働く人を自由電子と表現しています。
それではみなさん自由電子になりましょう!と言ってもだれしもなれるわけではありません。なんなら自由に働きたいと強く願い人たちですら、自由電子にはなれません。
重要なのは上司の存在です。上司が部下を管理するのが当たり前であれば、管理される部下は自由にはなれませんよね。
つまり、上司は部下を信じて裁量を持たせる必要があるのです。
上層部はコンセプトではなく、人に投資する。そして、その人がコンセプトを作り、売り込む。というフレーズが書かれています。
このように、部下を自由電子にさせるには上司の意志が必要なんです。しかし、それが正常に機能すれば、自由電子となった社員は社内を縦横無尽に走り回り、新しいコンセプトを生み出し組織を変えることができます。
自由電子が無理ならプラズマになろう
ここから先は完全に持論です。自由電子としての働き方の難しい点は孤独であるということです。
たった一人で自由に働いてくださいと言われても仲間がいなければ不可能なことは多いでしょう。
私も一人で自由に働きたいですが、いざ一人ぼっちにさせられて会社を変えてくださいと言われてもどうしていいかわかりません。
そんなときは自由電子の集合であるプラズマを目指せばいいのかなと思います。
一人が自由電子になっても物事は前に進みませんが、数人の自由電子が集団になって働きかければ、組織を変えることができるかもしれません。
自由電子に対してその集合体をプラズマといいます。組織内でのプラズマを作り出せれば、もしかしたら自由電子よりも機能的に働くのではないでしょうか。
これは机上の空論ではありません。実際に私自身、とあるプロジェクトのメンバーとして工場内を自由に動き回っています。しかし、私一人ではなく、同じ目標を持つ心強いメンバーとともに活動しています。
一人では絶対に不可能なことが若手のチームによって前に進んでいるのです。またこの活動を容認しているのは上層部です。
実際にまだまだゴールテープを切るには至らないので、さらなる困難にぶつかることはありそうですが、少なくとも前進している感覚はあります。
組織は膠着すると最悪な慣習を生み出してしまいますが、逆に自由電子を量産してプラズマにする仕組みも作れます。意図的に組織を自由に動き回るプラズマを作り出すことで、特殊な立ち回りをするチームを生み出すことができると思います。
最後に
今回は書籍ピープルウェアから自由電子になることについて考えてみました。
大きな組織を運営する上層部の人たちには是非このような機能的に動けるチームを適切に生み出していってほしいですね。そういったところに自由電子になりたい人たちが集まれば、きっと組織は良くなる方に進むと思います。
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