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所有とは何か?

このコラムでは、所有という概念について、簡単な言葉で説明しています。モノを持つということは、幼稚園・保育園のころから、学んできたものです。基本的であるからこそ、ハッキリと言葉にしておくことが大切です。

(読了時間:約3分30秒)

所有の定義

所有とは、優先してモノを扱う権能のことです。権能とは権利と能力、つまり、○○できるし○○してもよい、という意味です。なので、所有とは、優先してモノを扱えるし扱ってもよい、と言い換えられます。所有者は、モノを扱うときに条件をつけることができます。例えば、冷蔵庫に入れてあるプリンを食べるには30分以上運動してからじゃないとダメとか、○○してほしいなら代わりに××して、などです。

扱うという行動は、4つのパターンに分けられます。

①使う

モノを使うことで、できなかったことができるようになります。例えば、高いところに手が届かないときに踏み台を使えば、手が届くようになります。ただ持っているだけで効果を発揮するモノもあります。美貌は、本人の意志に関わらず、持っているだけでメリットやデメリットを生じさせます。

使うことの一つに、交換することも含まれます。他者のモノが欲しいときに、ただもらうことはできなくても、何かと引き換えれば手に入るようになる、ということです。

使った結果、所有物を失うこともあります。失ったモノは、存在しないため、所有できず、もう使えません。

②手放す

手放すことは、更に2つのパターンに分けられます。譲る(あげる)、つまり手放した後の所有者がいる場合と、捨てる、手放した後の所有者がいない場合です。

手放した場合、あなたはそのモノに対する優先権、つまりモノを優先して使ってもよいという権利を失います。元々、自分のものだったとしても、譲った後で今の所有者に断りなく取り戻そうとすると、所有のルールに反することになります。

手放すために、更に自分の所有物を使用する必要があることもあります。例えば、粗大ゴミや家電製品を捨てるためには、回収業者にお金を支払って引き取ってもらう必要があります。

③保つ

所有物を貯える、つまり将来使うために今は使わないで取っておくことです。他者に壊されたり奪われたりしないように守ることや、モノが傷ついた場合に直すという行動も保つという行動に含まれます。例えば、食べ物を冷蔵庫に入れておくのは、腐るという名の劣化を抑えて、将来食べられるようにするためです。

④変える

あなたの所有物は、自由にその形や配置を変えることができます。例えば、あなたの自室にある家具はその置き場所を自由に変えられます。サービスのパスワードもまた、あなたが自由に変えられ、あなた以外の人間が変えてはならないことになっています。

変えるという行動の一つに、壊すことも含まれます。もう使えないほど形を変えるということです。壊れたモノは、そのまま持ち続けることもできますし、手放すこともできます。

まとめ

所有とは、優先してモノを扱う権能のことです。扱うとは、①使う(交換する)、②手放す(譲る、捨てる)、③保つ(貯える、守る、捨てる)、④変える(壊す)、のことです。

おわりに

モノの所有に関するルールは、私たちにとって最も基本的なものの一つです。なぜなら、自分と他者のテリトリーをお互いに踏み越えないようにすることが、お互いの安全や安心を確保することにつながるからです。

所有のルールで重要なのは、非所有者(所有していない人)よりも所有者の方が、所有物に対して優位であるというところです。ですから、あなたのモノは、他の人が何と言おうともあなたが自由に扱ってもよいのです。

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