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再びクラクフ〜ベルリン。ウクライナの難民ファミリーと一路!Part2 前代未聞!? 電車の中で乳首にペイスティを!チョットだけよ〜

諦めは早い方が良い。けど!覚悟決めたらまっしぐら!

乗るべき列車を逃し、2時間ベルリン中央駅で待つ。隣の県へちょいとお買い物に行くのではなく、隣国へ行くのに一体私はなんというポカミスをしてしまったのか!オーガナイザーのアンジーに連絡し、それでも向かうと伝える。

やっとのことでポーランドへ行く列車に乗り込み、連絡を取りあうも、WIFIは常にあるわけではなく、大きな駅に列車が入ると繋がるという状況。今ここ!というGoogleマップの画像をその一瞬で送信。
アンジーは今夜のショーの順番に、きっと頭を抱えていることだろう。ごめん!

読めない!
ここはどこ?

少しずつクラクフへ近く!

前代未聞!? 電車の中で乳首にペイスティ〜オン!チョットだけよ〜

列車を乗り継ぎ、やっとどこかのポーランドの田舎町でクラクフまで乗り換えなしでの列車に乗り込む。これで安心!そして今夜のショーのためにステージメイクを始めようとした。車内は空いているにも関わらず私の隣にご婦人が座られた。なぜ!こういう時に限ってこういうことが起こる。笑 
そんなことは言っていられないわ! 気にせずメークよ!どこのアジア人だかわからない私がどんどん化粧して顔が変わってゆく。ご婦人は見てみない振りをして下さっている。そりゃ気になるわよねえ。
しばらくすると、なぜか丁寧に私に挨拶してご婦人は降りていった。果たして彼女は私を何者と思ったのでしょうか!

両隣に人がいないことを確認し、ブラジャーをパパッと外し、カバンに押し込んだ。ペイスティを取り出し接着液をつけ、少し乾くのを待ってささっと乳首に貼る!人生初体験は終わらない!

旅するペイスティ!

メークは完成、ペイスティもオン!刻一刻と夜が迫り来る。心配なのはユーロをポーランドの通貨ズウォティに換金する時間が全くない。ネット情報だと、タクシーでユーロが使える確率は相当低いという。もういちかばちか。兎に角いってしまえ〜。

ショーは幕を開けてしまった!

クラクフの街に入った!そろそろ駅に着く。よっしゃ!戦闘体制にはいる。ショータイムは20時30分。しかし時間は21時時近く。
完璧に1部のショーの始まりを逃したが、クラクフのショーは3部構成。30分のショータイムが3回あり、3人のダンサーが2人ずつ2回ショーをする。そのショータイムの合間は30分の休憩。 

「エロチカ、あなたを2部と3部のショーに入れたわ!無事に着いてね。
フィンガー・クロス!」

フィンガークロスというのは、願掛けみたいなゼスチャー。よく使われるのよ。

クラクフの駅に着くと とっぷり日は暮れて時刻は20時55分。1部のショーが終わる頃だった。タクシー乗り場に急ぐ。タクサーがいない!通常駅にはたくしーがワンサカいるものと思ってた。ところがところ変われば状況も変わる。

同じくタクシー乗り場にいたる女子。そこへ1台大型のタクシーが入ってきた。すかさず彼女に、私急いでいるの。これ先に乗っちゃってもいい?
彼女はお迎えの車を待っているだけだった!ラッキー。

けばいメークと大きな荷物。行き先のクラブの住所を伝える。英語が通じますように。
「ここにいってね! 実はショーガールなんだけど、とっても急いでるの。すでにしょーが始まっちゃっててさ〜!」
「まかしといて。いそぐよ!」
若いタクシードライバーは英語ができた。ほっと安心。そしてユーロで払えるか乗っちゃってから聞いてみた。
「通常無理だけど、ユーロ持ってるからいいよ。5ユーロ紙幣でお願い。」
ああよかった。

クラブMercy Brownに着くと、いつものイケメン達が私を見つけるやいなや
「おお!チカ、間に合ったね。お疲れ様。ちょうどインターミッションに入ったところ。待ってたよ〜。」
この一言に救われる。スーツケースをひょいっと軽々抱えて楽屋まで運んでくれた。

バーテンバーのチーフ、デビッド。荷物を運んでくれたイケメンくん
ピーター。いつもものごし柔らかな男子!
バーテンダーは男前揃い。カクテルも最高に美味しい!

「ヘイ、ガールズ! 今着いたよ、出番まであと何分?!」
「チーカー!よかった無事について。その上間に合っちゃったわね、やる〜!」
早速衣装に着替えると、誰よりも一番先に準備が整ってしまって、早くショータイムにならないかしら。とジョーク。

無事に何事もなかったようにステージに出るのよ。といいますか、いつも何か起こると、ショータイムは、いい意味で諦めがついて、肩の力が抜ける。ショーも良くなったりする。不思議ね!
ショーの後、オーナーのお席に呼ばれ、美味しいブランデーショットを頂く。ピクルスウォーターと一緒に決めるのがポーランド流。それがまたおいしかったです!

戦争がかれこれ長引く中、どこかでそんな空気をぶっ飛ばそうと、クラブも踊り子も、お客さんも共に夜を作りあげた。平和を望む意思表示は反戦運動だけではないのだ!裸んぼう、万歳!

続く

  Club Mercy Brown  https://www.mercybrown.pl/



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