思い出が与えてくれる記憶という配当
こんにちは。
最近、『DIE WITH ZERO』という本を読みました。
どこの書店に行っても目立つところに置いてあるのを目にしますし、おすすめしている方も多いので読んでみました。
タイトル的にお金を使い切って死にましょうという単純な話かと思っていましたが、全然違いました。
一度きりしかない人生を充実させるために、時間とお金という限られた資源をいつ何に使うべきかについてのヒントが書かれている本でした。
この本の中で個人的に最も心に響いたのは、「思い出や経験は記憶という配当で人生を豊かにしてくれる」という部分でした。
経験や思い出から得られる記憶という配当
この本では、若い時に貴重な時間を使ってお金を貯めて老後に備えるのではなく、「今しかできないことにお金を使いなさい」ということがテーマです。
お金や時間という大きなコストをかけてでも若いときからいろんな経験や思い出づくりをしなさい、と。
人生最後に残るのは思い出であり、人生の最も大切な仕事は思い出づくりであると教えてくれています。
そうして作られた思い出は「記憶」という形で私達の人生に喜びを与え続けてくれるのです。
楽しかった旅の思い出、学生時代の友人との思い出、初恋の思い出、若い時打ち込んだ事など、後になって思い出すと当時の楽しかった思い出が蘇り、何度でも喜びを与えれくれます。
それを本書では「記憶の配当」と呼んでいます。
私も、妻との新婚旅行で行ったハワイ旅行(節約志向の私ですがこのときだけは思い切ってかなりのお金をかけました)を思い出すたびに「楽しかったなぁ」と思い出しては幸せな気持ちに浸ります。
経験にかかけコストはその時だけでなく、その経験が残りの人生でもたらす「喜び」という記憶の配当も含まれている。
だから、多少コストが高くついたとしても若い時にケチらずにいろんな経験に投資しなさいとこの本の中で教えてくれています。
経験への投資は早いほうが良い
若いときにはお金や時間がなく、経験や思い出に大きなコストをかけることを躊躇してしまいがちです。
しかし、本書では、経験への投資は早ければ早いほど良いと教えてくれています。
なぜなら、歳をとるほど体力の低下や立場(仕事上の責任や家族ができて動きにくくなる等)による障壁が増え、経験できることの種類が減りますし、同じお金で引き出せる喜びの大きさが減るからです。
さらに、20代で何かを経験すれば30代で経験したのに比べて長い期間、記憶の配当を得られ続けます。
これは株式投資などと全く同じですね。早ければ早いほど良いのです。
この本を読んで、今までの自分の仕事や時間に対する考え方が変わりました。
私は今まで勉強や仕事にばかり時間や労力をかけてきて、節約志向でお金もあまり使ってきませんでした。
仕事に追われて時間ばかりが過ぎてしまった。あぁ、自分は大切な20代・30代の時間を全力で使うことができなかったのかも。。そう気付かされました。
これからは、できるだけ今しかできない喜び・経験・思い出づくりに積極的に投資をしていきたいと思います。