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ある日はハチミツ、ある日はタマネギ

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楽しいときもあれば落ち込む日もある。感情とうまく付き合って味わっていけば、もうちょっと楽に生きられるかも。そんなことを考えるマガジンです。
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記事一覧

【6】変化せざるを得ない私たち(まとめの感想戦)

このマガジンでは、せらせらとオルくんが交互に1つのテーマについてエッセイを書いていきます。今月のテーマは「嫉妬」でした。まずはこちらを読んでみてください。 さて今回は、それぞれのエッセイを読んで振り返り、研究・検討をしてみます。 ーーー 恐怖と想像力せらせら:どうでしたか、恐怖? オル:いろいろ考えてて、せらせらさんの記事が出たときに、「あ、似てること考えてるな〜」って思ったんだよね。 せらせら:今回は考えだしたら割とするする書けたな。 オル:恐怖の機能についての

【6】恐怖に関するいくつかの断章あるいは覚え書き

せらせらさんが恐怖の機能や恐怖がどのように大事かについては書いてくれたので、今回はその記事の内容を受けつつ、僕が恐怖に関して考えていることや抱いている疑問をいくつかの断章に分けて書いてみよう。 断章なのでひとつながりの文章ではないけれど、以下の断章はそのどれもが知ることあるいは知らないことと恐怖について書いている。 知らないことで怖くないこともある せらせらさんの記事のなかに、分からない・知らない=怖い、知っている=怖くないという話が出てきた。これは感覚的によく分かる。

【6】恐怖の機能と人間の不思議

このマガジンでは、せらせらとオルくんが交互に1つのテーマについてエッセイを書いていきます。6ヶ月目の今月のテーマは「恐怖」です。 ーーー 怖いことは多い。 自分でコントロールできる恐怖とできない恐怖があるような気がしている。コントロールできれば乗り越えることができるかもしれないが、そもそも怖いとは、どういうことか。 小さい時から今に至るまでの、経験から考えてみたいと思う。 助かってもこわい小学生くらいの頃、「九死に一生体験」を再現するテレビ番組が苦手だった。親には「

【5】日々は訓練の繰り返しである(まとめの感想戦)

このマガジンでは、せらせらとオルくんが交互に1つのテーマについてエッセイを書いていきます。今月のテーマは「嫉妬」でした。まずはこちらを読んでみてください。 さて今回は、それぞれのエッセイを読んで振り返り、研究・検討をしてみます。 ーーー オル:今回は嫉妬でしたね〜 せらせら:ぜんっぜん書けなくて泣きそうでしたよ〜(笑) オル:苦戦した?(笑) せらせら:した! オル:嫉妬も向ける先が広いから、どう書くかは難しいかもね。 せらせら:そうね〜なんでだろう、どういう

【5】嫉妬を越えていく、その手前で

嫉妬、これまた厄介な感情だ。七つの大罪にも入るくらいの感情なんだから、厄介でないはずがない。では、そんな厄介な嫉妬という感情とは常に敵対しなければならないのかというと、そんなこともないんじゃないかと思う。 それは私のものであったはずだ 嫉妬は、ある対象が自分のものであるはずなのに、そうなってはいないと感じるときに起こる感情だと考えていいと思う。 親を下の兄弟に取られてしまったように感じるとき、ある境遇によって誰かが恩恵に与っているのを目にし、「その恩恵は自分が受けるはずの

【5】嫉妬の先にあるもの

このマガジンでは、せらせらとオルくんが交互に1つのテーマについてエッセイを書いていきます。5ヶ月目の今月のテーマは「嫉妬」です。 今月は諸事情により不定期の更新となります。また、生活リズムの変化により来月より土曜日の更新に変更します!引き続きよろしくお願いします。 ーーー 嫉妬という言葉を聞くと、 良いイメージがない。醜い、ドロドロしている、妬み、嫉み。でもその感情を分解していくと、どうなるんだろう。人の才能や境遇に嫉妬することもあるだろうけれど、今回はパートナー間で起

【4】複雑に絡まり合って(まとめの感想戦)

このマガジンでは、せらせらとオルくんが交互に1つのテーマについてエッセイを書いていきます。今月のテーマは「寂しさ」でした。まずはこちらを読んでみてください。 3週目の今週は、それぞれのエッセイを読んで振り返り、研究・検討をしてみます。 ーーー せらせら:今回はどうでしたか? オル:寂しさってそんなに普段感じない気がして、どう書くか困ったかな(笑) せらせら:そっか!あんまり感じないんだね。私はすごく身近な感じがしたけど、書くのは難しかったな。 オル:最近はね。感じ

【4】未知と出会うための感情

 あるはずのものがない、あったはずのものがない。空虚、空白を満たすことが挫かれている。そういうとき、寂しいという感情は顔を見せる。こう書いてみると、寂しさにもやはりネガティブな印象がつきまとう。けれど、今回も考えてみたい。寂しさの顔はネガティブなものだけなのか、もう少し別の寂しさの横顔とでもいうような違った側面はないのだろうか。 世界にたったひとりだったら  もし、世界に生きているのが最初から僕だけだったとしたら。そう考えてみる。あるいは、他に生き物がいるという記憶が消え

【4】寂しさとそこにいる君と

このマガジンでは、せらせらとオルくんが交互に1つのテーマについてエッセイを書いていきます。4ヶ月目の今月のテーマは「寂しさ」です。 ーーー 一人旅をしていて、不安を感じることはあっても寂しいと感じることはあまりない。「ここにあの人がいてくれたら」とは思わなくて、ただ「ああ、ひとりだな」と自覚する。一人であるからこそ、待ってくれている人の存在を強く意識するし、それが支えになる。 それでは、どういうときに感じるんだろう? 寂しさってなんだろう「寂しさは誰かと一緒にいた記憶

【3】諦めるって悪いことだけじゃないよ(まとめの感想戦)

このマガジンでは、せらせらとオルくんが交互に1つのテーマについてエッセイを書いていきます。今月のテーマは「諦め」。 3週目の今週は、それぞれのエッセイを読んで振り返り、研究・検討をしてみます。 まずはこちらをどうぞ! ーーー ポジティブな諦めオル:今回は「諦め」だったけど、ひとまず感想は? せらせら:私たちふたりともだったけど、諦めって結構ポジティブなんやな!と思いました。 オル:あぁ、そうね。せらせらさんのは諦めがパワーになるって話だったよね。 せらせら:そう

【3】捨てない諦め

 ある想いを保持するという選択と捨てるという選択があったとき、諦めるというのは後者のことを指すのだろうか。諦めること=捨てることだけを意味するのかを考えてみたい。 過去の諦め  僕は周期性ACTH-ADH分泌異常(現在はもしかしたら違う名前で呼ばれているかもしれない)という病気で入退院を繰り返していた時期がある。幼稚園の年長から小学校を卒業するくらいまでの時期だ。  中学に入ると入退院はしなくなったものの発作が起きたら自宅で療養するなど、学校には通えない生活が続いた(病気

【3】諦めてからがはじまり

このマガジンでは、せらせらとオルくんが交互に1つのテーマについてエッセイを書いていきます。3ヶ月目の今月のテーマは、「諦め」です。 ーーー これまでに諦めてきたことは一体いくつあるだろう。たくさん諦めてきた気もするし、もう諦めたことさえ忘れてしまった。それでも諦めという感情は、深いところで私を突き動かしている。 諦めるのは悔しい1年前、私はオーストラリアの聖地・ウルルに行くことを諦めた。本当は1年間のワーキングホリデーを終えて、帰国する前に立ち寄る予定だった。しかし行く

【2】怒り、伝える、理解する(まとめの感想戦)

このマガジンでは、せらせらとオルくんが交互に1つのテーマについてエッセイを書いていきます。 今月のテーマは「怒り」。まずはこちらを読んでみてください。 3週目の今週は、それぞれのエッセイを読んで振り返り、研究・検討をしてみます。 ーーー 難しいテーマだった オル:今回はどうだった? せらせら:かなり苦戦しました! オル:同じく(笑)苦戦したのはなんでだろ?あんま怒らないからかな。 せらせら:「怒るのも怒られるのも苦手だ」って書き出しだけは決まっていて、そこから書

【2】怒りをたかいたかいする

この連載では、ネガティブだと言われる感情について書いている。今回の「怒り」もネガティブな感情だと考えられていると思う。 確かに、怒っていい気持ちになるひとはあんまりいないし(いい気持ちになるひともいるようだから「あんまり」と言っておく)、怒られることが好きなひともあんまりいないだろう(好きなひとも以下略)。 でもちょっと考えてみたい。怒りってネガティブなだけなんだろうか?と。 価値観をあらわにする 僕たちはいろんな対象に怒りを向ける。自分や他人だけでなく、モノや天気なんかに