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とろ日記(なんかいいね)


 今年は、興味があることをやってみよう!
そう思って、気になる場所や見たいものの所へ行くようにしている。


重要文化財の建物で開店している喫茶。
テディベア美術館。
花見。
花畑。
東京。
サイン会。
何年ぶりかという舞台演劇。


 先日、はじめて歌舞伎を観劇してきた。姉と一緒。初心者向けの演目+イヤホンガイドのおかげでとても楽しめた。そして役者の鍛錬を感じ、話のつくり・内容に感動した。すごく良くできた話だ……(失礼)


客層を見ると、みんなお上品というか、余裕があるというか…。とにかく、素敵な雰囲気のひとばかり。わたしは普段、店員さんとか一度きりの人と会話するタイプではないが、
トイレの行列で後ろの人と「混んでますねぇ」とか、休憩のために座った会場外の椅子で「地元の方?」とか「何を飲んでらっしゃるの?」みたいな、その場その瞬間限りの会話をしたのが心地よかった。当たり障りのない会話でも、見知らぬ誰かと言葉を交わすこと。なんかいいなぁと思った。精神バロメーターとして計れそう。


観劇後のカフェ休憩でも、隣の席にいたおじさんと話をした。おじさんも観劇したことがあるようで、「今年のは〇〇だ〜」と教えてくれた。
年齢を聞かれたときは「酸いも甘いも経験してます〜」「〇〇歳です」「22、3歳にしか見えないよ」「何もでませんよ〜」「ははは」という会話をした。
定番中の定番だけれど、それがまた面白く感じる。各地でこの会話がされることで、脈々と受け継がれていくのかな、なんて思った。


帰り道「よかったらお持ち帰りください」の文字を見つける。日々草の苗。
ほしい。持ち帰りたい。家で咲かせたいと思った。
育て方を調べるため、苗の前で立ち止まる。初心者向けではありそう。わたしでもいけるかも?そこの家の方が出てきて、思わず声をかけた。
「持っていってもいいですか?」
「どうぞどうぞ。持っていってください。あ、ちょっと待って」
家のご主人だろうか、苗を持ち帰りやすいように段ボールを持たせてくれた。
ひとつだけいただこうと思ったけれど、持っていってもらえるとこちらも助かる、とひょいひょい苗を選んでくれた。5つの苗たち。

そろそろ咲くと思いますよ。

自分から声を掛けて、持ち帰った苗。満たされる。

数日後、花は咲いた。









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