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娘が新体操を習っていた頃の話

こんにちは。週一更新を目標にしています。今週は、過去に娘が新体操をやっていた頃の話です。娘は、幼稚園年中の4歳の時から中学1年までの9年間、新体操を習っていました。5年生の時に家から公共機関を使って1時間ほどかかる場所のクラブチームへ移籍。
秋。この時期は選手選抜セレクションが行われていたのを思い出します。夏の大きな大会が終わるとその年のメンバーでは一区切り。秋からは選抜された新しいメンバーでの1年がスタートします。秋は、新メンバーでの初めての試合や、小さい子を対象にしたコンテストが盛んに行われる時期。また、クラブチーム新規メンバー入会の体験会も盛んに行われる時期でもあります。

新体操のフリーイラスト

話が少しそれますが、私はイラストACというサイトで、無料でダウンロードできるフリー素材のイラストを提供しています。大抵、チームの先生が体験会用のチラシや、発表会のプログラム等を作成をする事が多いと思いますが、忙しい先生方のお役に少しでも立てたらと新体操をモチーフにしたイラストを作りました。PNGデータは文字を削除し背景が透過していますので、クラブチーム名などを入れて、ご自由にお使いください。

トップ画像のイラストはこちらです。

背景はこちらを使用しています。シルエット単体もありますので、自由に組み合わせてお使いください。

有料版もあります。こちらはIllustrator専用イラストになります。

娘が新体操を辞めてもう5年以上経ちました。なんとなく新体操のイラストを描きたくなって、久しぶりに新体操の記事やルール改定などをネットで見たんですけど、ロープ競技はとうとう廃止になっちゃったのかな?徒手が加わったのかな?ロープが廃止になるかもしれないとは噂で聞いていましたが、ロープの演技、カッコ良くて見るのが好きだったので残念です。


新体操を始めたきっかけ

娘が通ってた幼稚園の放課後教室に新体操教室があった。それだけです。週に一回、幼稚園の施設を使って新体操教室が行われており、男の子はサッカー、女の子は新体操が人気がありました。くるくるリボン。かわいい衣装。娘がやりたいと言ってきたのもありますが、帰って来る時間が1時間遅くなるので、少しでも仕事出来る!ってそれだけで入れた教室でした。他の子は卒園と共に辞めていきましたが、娘は小学校が違う友達と離れるのを嫌がり、そのまま小学生クラスで継続しました。あの頃は低学年くらいでやめるだろうなと考えていたので、まさか数年後にクラブチームに移籍して月水木土日と親子で新体操漬けの毎日を送る事になるとは、少しも思っていませんでした。

5年生まで習い事として週に1回という新体操のお稽古。たまたま、小学校のクラスの友達が他の新体操のクラブチームに入っていたのを知りました。いろいろ聞いてみたら、週4回(平日は3h、土日は丸1日)で月謝は3千円しか変わらないということが判明。それだったらクラブチームに入った方が良くない?っていう安易な発想でクラブチームに移籍してしまいました。当時5年生。約束事は、平日は私が仕事で行きの送迎が出来ないので、学校終わったら自分で適当に何か食べて、一人でバスに乗って行く事。我が家は学校から自宅までも徒歩40分です。走って家に帰って着替えて、頭をお団子にセットしてバス停まで行きます。バス停降りても体育館まで徒歩20分。このハードなスケジュールが後々新体操を辞める一因のひとつでもありました。雨の日も雪の日も頑張ったよね。送迎してあげられなくてごめん。

そして、1年を通してわかったこと。

娘がやっていた習い事は、新体操のおままごとみたいなもので、本当の新体操ではなかったことでした。新体操のルールや、マットの上で競技を行うことも全く知りませんでした。大海を知らない井戸の中の蛙とは私達親子の事で、小学5年生でこの事実を知るには遅すぎました。

週1のお稽古から週5のクラブチームへ移籍する

ここのクラブチームには2年半お世話になりました。娘は計3回セレクションを受けましたが、一度も受かることなく、育成クラスでの新体操漬けの生活に幕を下ろしました。

スポーツにしろ、音楽にしろ、出場できる人数って決まっていますよね。その為のオーディションやセレクションは、本気でやる世界であればあるほどつきまとう。選ばれる子、選ばれたけど試合に出られない子、選ばれない子がどうしても出てきます。当時を振り返ると、娘には娘の葛藤がありました。同じ学年の子の中では一番の下手でした。習い事としてやっていた時は上手いと思っていたので、持っていた自信はボロボロになりました。頑張っても思った成果が出ない、頑張っても報われない。

本来であれば、それは子供自身が乗り越えていく壁であって、親の壁ではないので見守るしかできないんですよね。そのはずなのに、熱くなってしまう親。私はもれなく熱くなってしまう親だったので、私自身も結構つらかったです。

選手の親、補欠の子の親、育成の子の親、普通クラスの親

親目線で思ったこと。辞めて、一歩引いた目線で今、見えてきたことを書きたいと思います。これは、私一個人の考えで一般論ではありませんのであしからず。

説明
どの組織もざっくりとこんな感じかと。

(A)選手の親。

普通クラスの幼少期から先生に目をつけられて、セレクションを受けてみないか?とスカウトされた子がそのまま、先生の手塩にかけて育てられた子が多いです。まれに他チームから移籍してきた子。また、親が経験者である子もいます。そして、その親はというと、あまり練習を見に来ない方が多いです。送迎だけに徹してたりです。親が競技に関してノータッチな家庭が多い気がします。
選手はというと、高学年になると体型維持で苦しむ子もいますが、元々持っているセンスが高く、純粋に新体操が好きという子が多いです。

(B)選手と補欠を行ったり来たりしている層の親。
(C)補欠の子の親。

毎日見に来ています。先生からの連絡係を率先して引き受けている方が多いです。選手内で、とっかえひっかえシャッフルされるメンバーなので、自分の子が試合に出られるように必死に先生からの指示を細かくメモし、家で子供と復習していたりします。親の熱量が高め。
選手はというと、努力家です。本当に努力の賜物であることと、負けず嫌いな子が多いです。高学年になり、体型が変わるとメキメキと頭角をあらわすタイプの子もいます。

(D)育成クラス上位の高学年の親

一番親の熱量が高い層です。子供と親が一心同体になっている親子が多い気がします。もちろん毎日見に来ています。コソ練(こそこそと個人的に場所を借りて練習)を頻繁に行い、選手になる努力を親子でします。そして先生や選手に対する愚痴や不平不満も多い層です。みんなで集まっては不平不満をいう事が多々あります。残念ながら、私もここの層にいました。
ここから上は人数が決まっているのと、移籍でもしてくれない限り上に上がれることはありません。親の期待を背負って苦しむ子が多いのもここの層な気がします。(もれなくうちの娘もそうでした)

(E)育成クラス低学年の親

(D)の予備軍です。予備軍ではありますが、低学年なので、ここから成長期を迎えて選手に昇格する子ももちろんいます。そうなるとここの保護者内で嫉妬の渦を巻き起こします。みんな、選手になることを夢見ているので、一心同体で熱の入っている親子がやや多い層です。

(F)育成クラス全体

本当に様々な親子がいます。せっかく育成クラスにいるのに、本人が練習せずやる気がないので本気でやりたい子の邪魔になっている子もいます。そういう子の親は、たいてい子供はほったらかしで、子が練習中に親同士でカフェに行ってたりしています。やる気がある子とない子、それを見てやきもきしている親と、全く気にしない親。その間でごちゃごちゃドロドロしている層でもあるので、それが嫌で辞める人もいます。やる気がないなら普通クラスにいればいいのに、友達が一緒にいるからと育成に入れちゃってて、その友達がだけが選手になった時に、突然目の色が変わる親がいるのもここの層です。先生に対する苦情、クレームが多いのもこの層で、他チームに移籍したり、逆に移籍してきたり、移動が激しいのもここの層です。先生、大変そうでした。

(G)普通クラス

週1、2回を選べました。主に幼児~低学年のクラス。一番人数も多いクラスです。高学年の子も、体を動かすために来ている子もいました。選手になるために練習に来ているわけではないので、主なメインは発表会です。ただ、先生方は常に普通クラスにいて光っている子をみつけ、ここから選手に飛び級(スカウト)の子が毎年います。その子達が、後々の(A)安泰型の選手です。子供がまだ小さいので親も見に来ていますが、ほとんど親同士で仲良くおしゃべりしている層。たまにスカウトの子が出ると、育成クラスに入る子(親)がドドドっと増えます。

親が介入しないから子が伸びるのか?
子が出来るから親が介入しないのか?

鶏が先か?卵が先か?って事なんですが。よくわからなくなってきてしまいましたが、(B)(C)(D)層が親の中で1番熱くて切ない層で、一番共感の多い親の層なんじゃないかという事を書きたかったのです。(A)の選手安泰の親は、余裕があるからなのか安心しているからなのか、本当に見に来る頻度が低かったです。賞を取れば喜ぶし、普通の親なんだけど、普段の練習はあまり見に来ない。『先生にお任せだから~』と自主練もあまりしてない。(自主練をする暇がないくらい選手のみの日程で練習があります)

(B)(C)(D)層の親は熱かったですね。必ず一緒に練習を見てたし、家で練習も一緒にしてる家庭が多かったし。

でもね。競技は子供自身がやっている競技で、親がやっているわけではないのだから、熱くなりすぎは危険だと理解しなくちゃダメだったよなぁと、子供が辞めてから色々気付いてしまいました。

今日は出るかもしれない、もしかしたら出番が来るかもしれない、それを逃しちゃいけないと私も毎日見に行ってましたね。子にとってはプレッシャーだったのかもしれないと、今ならわかるんですけど、私がいないときに限って『娘ちゃん、さっきメンバー入ってたよ~』って聞くわけですよ。そういう時があるから毎日見に行ってしまう。毎日普通にメンバーでいる選手の親とは、ここが根本的に違う。

娘は、最後のセレクションは補欠争いで落ちました。先生にはっきりと『あなたが選手になる事は今後ない』と言われました。(先生の愛だと思っています) それを機に、娘自身が『もう辞める』とはっきり意思表示をしました。その時補欠として選手入りした子は高校でも新体操を続けています。その子は純粋に新体操が好きな子だった。娘はというと、新体操も好きだったけど、意地でも選手になるのを望んだ子だった。その違いは大きかったかなと思います。新体操を辞めた後の娘はすっきりしたのか残りの中学校生活をエンジョイしてたし、私も精神的にホッとしたのを覚えてます。あの時、受かったのがうちの娘だったら、もっと苦しかったかもしれないと思うのです。補欠の子は選手扱いなので、大会の選手登録費も払わなくてはならない。どこのポジションでもできるように、すべての踊りを覚えなくちゃならない。そして雑用(タオルや飲み物の準備)もしなくてはならない。そして試合では出場せずに応援をする。一番すごいんじゃないかと思うし、一番努力するポジションでもある。それを見る親の心情のほうが私はつらかったかもしれないです。

今はというと。娘は、やっぱり踊るのは好きで、高校でダンス部に入って楽しそう。新体操を辞める時のつらさを見てきた私は本当に嬉しい。あの頃は、もう娘の踊る姿を見られないんだなぁと私も落ちていたけど、また見られるようになったので私も本当にうれしい。これは嬉しい。

子育てって本当に親育てなんだなって思います。
そして、濃密な時間を新体操を通して過ごせた事に今は感謝しています。

また長い話になってしまいました。
私の子育ての失敗談に近いのかもしれませんが、当時は一生懸命でした。最後まで読んでくれてありがとうございます。


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