ericocco

三度のご飯より読み物が好きです。紙の本も電子もどちらも楽しみます。

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三度のご飯より読み物が好きです。紙の本も電子もどちらも楽しみます。

最近の記事

「ONE LIFE」

アンソニー・ホプキンスが好きだ。 そこに理屈はなく、映画のキャストにアンソニー・ホプキンスの名前があると、とても気になってしまう。 この映画も、アンソニー・ホプキンスが主演だと知り、公開からけっこう経ってしまったが映画館に観に行った。 映画冒頭で、「この映画は事実に基づく〜」とさらりと表示される。 ナチス・ドイツの手からいくつもの命を救った実在のイギリスの人物であるニコラス・ウィントンを、イギリスのウェールズ生まれのアンソニーが演じる。 映画鑑賞後にパンフレットを購

    • 吉本ばななさんの新刊! 装丁もすてきで、装画は朝倉世界一さん。 仕事で疲れた週末のとっておきのご褒美です。

      • 「うつわや料理帖」

        料理好きだったお義母さんが、古本屋さんで見つけてきて「この本、レシピも使いやすいけど、うつわも素敵なのよ。」と教えてくれた一冊。 本書は「うつわや」さん店主である著者が、お客さまに伺ったレシピを、お客さまとの短いエピソードも交えて、「うつわや」さんでお取り扱いしているすてきな器たちと共に一冊にまとめられている。 ジャンルとしては、レシピ本になると思うけど、お料理が盛りつけられている器たちが、そのお料理にぴったりと合っていて、写真集みたいにも楽しめる。 そして、お料理のレ

        • 「本に出会ってしまった。 私の世界を変えた一冊」

          図書館の新刊コーナーにあった、潔さを感じる真っ白な表紙とタイトルに惹かれて手に取った一冊。 本書は、20人の表現者(哲学者、画家、ノンフィクション作家、モデル、翻訳者、精神科医、書店主など)による、その人の人生にまつわる本に関する書き下ろしエッセイを収録したもの。 目次には、それぞれの執筆者のお名前と、執筆者の方がつけたと思われるタイトルが表記されているけど、肝心の本に関する情報(本の名前や、作者、出版社など)は書かれていない。 そのため、タイトルだけでどんな本について

        「ONE LIFE」

        • 吉本ばななさんの新刊! 装丁もすてきで、装画は朝倉世界一さん。 仕事で疲れた週末のとっておきのご褒美です。

        • 「うつわや料理帖」

        • 「本に出会ってしまった。 私の世界を変えた一冊」

          「R·E·S·P·E·C·T」

          ジャックナイフみたいに鋭い文章で、「自分が目で見て、感じている世界以外の世界の一面」を眼前にババーンっと示してくれる印象の、英国在住のライター・コラムニストのブレイディみかこさんの作品。 この物語は、2013年にロンドンで始動したFOCUS E 15運動(若者向け宿泊所で立退きを迫られたシングルマザーたちによるグループ)と、グループが2014年に行った公営住宅地の空き家占拠・解放活動(反ジェントリフィケーション運動)をモデルとしたフィクション。 「都市の再開発」って一見い

          「R·E·S·P·E·C·T」

          「星の案内人」

          プラネタリウムが好きだ。 暗闇に目が慣れてくると、真上にはたくさんの星々がそこに在る。 自分が地球という星に今、存在していて、地球は宇宙に在ることを、思い出すことができるから。 この漫画に出逢ったのは、国立公園の中に立地しているホテルのライブラリー。 大自然の中にあるホテルなので、天候がよければ、夜にはたくさんの星が見ることができる。 そんなホテルのライブラリーには、星や宇宙に関係する書籍がいろいろとセレクトされていて、その中にこの漫画(全4巻)があった。 物語の主人

          「星の案内人」

          「新版 荒れ野の40年 ヴァイツゼッカー大統領ドイツ終戦40周年記念演説」

          冒頭の言葉に出会ったのは、2024年7月3日最高裁で旧優生保護法を「違憲」とした判決が言い渡された日のことだった。 図書館で予約して借りた本書は、わずか63ページの小冊子だった。 内容は、ドイツの敗戦40周年にあたる1985年5月8日のドイツ連邦議会でのヴァイツゼッカー大統領の演説全文と、訳者の永井清彦氏の「解説――若い君への手紙」。 「政治家の演説」と聞くと、正直「理想だけで中身がない感じがして空疎」なんてわかったふりして思ってしまうけれど、訳者の永井氏は解説の中で『

          「新版 荒れ野の40年 ヴァイツゼッカー大統領ドイツ終戦40周年記念演説」

          「一杯のおいしい紅茶」

          ジョージ・オーウェルは、インドで生まれ、イギリスで育った作家であり、ジャーナリストでもあった。 オーウェルの有名な小説といえば、これらの二つの小説が挙げられる。 オーウェルが生きた時代は、帝国主義時代。 欧州ではヒットラーやムッソリーニが登場し、 ドイツ・イタリア・日本の枢軸国陣営と、イギリス・フランス・中国・アメリカ・旧ソ連などを中心とした連合国陣営との第二次世界大戦へ突入していく。 生まれた時代のせいとも言えるかもしれないけれど、オーウェルの印象は、鋭利で辛辣な政治

          「一杯のおいしい紅茶」

          「関心領域」

          子どもの頃、「戦争」について学んだとき、衝撃的だったのは、「ホロコースト」だった。 教科書に書いてある文章だけで、子ども心に「同じ人間が、人間に対してここまで残酷なことができるものなのか。」と思った。 一度知ってしまったら、もう知らなかったときには戻れない。 だから、図書館で「アンネの日記」や「あのころはフリードリヒがいた」などを借りて読んでいった。 子どもだから、被害を受けた側のお話だけ選んでいて、今思うと偏りが生じていた。 勝手に「戦争でこんなひどいことをした人たち

          「関心領域」

          「Lifestance EXPO 2024」

          JR品川駅港南口より徒歩3分の、コクヨ品川 THE CAMPUSにて開催されている「Lifestance EXPO 2024」というイベントに参加してきました。 イベントのテーマは、『はたらく。生きる。選ぶ。の未来』 「働き方」に日々悩んだり、内省したりを繰り返して今に至る自分にぴったりのイベント!と開催を心待ちにしてました。 一人で参加しようかなと思っていましたが、自分が「働き方」をより深く思考するようになったのは子供が産まれてからだったな。。と思い、小学生以下は無料と

          「Lifestance EXPO 2024」

          「魔法の鍋帽子®️」

          長年使っていた炊飯器がついに壊れてしまった。。 さて、どうしようと思った時に、鍋帽子を使ってご飯をお鍋で炊いてみることにしました。 お鍋に研いだお米と分量の水(お米の1.2倍)を入れて、30分ほどつけた後、お鍋にふたをして強火で沸とうしたら、弱火で5分。 火からお鍋をおろして、鍋帽子をかぶせて20分、蒸らしは10分くらいで出来上がり。 こげるかな?と思ったら、火にかける時間が短いのでこげもなく、ふっくらつやつやごはんが炊けました。 鍋帽子は、保温調理グッズですがひとつ

          「魔法の鍋帽子®️」

          「お味噌知る。」

          疲れていても、冷蔵庫に昨日とっておいただし汁があれば、お味噌汁とあとお肉かお魚を焼けばなんとかなるなと思える。 だし汁を鍋にかけてから少したつと、かぐわしい香りがたってくる。 そこに、季節の野菜やお豆腐、油揚げ、わかめや卵などその日のおかずや気分に合わせて、具材を入れて弱火よりの中火でコトコト煮込む。 具材に火がとおったら、火をとめてからひと呼吸おいて、お味噌を適量溶いたら、お味噌汁のできあがり。 土井善晴先生にかかると、お味噌汁が無限の宇宙になる。 水で具材を煮て味

          「お味噌知る。」

          「旅の彼方」

          「旅行」の二文字より、「旅」の一文字のほうがなんとなく叙情感がある気がしている。 うまくいえないけど、雰囲気というか、文字の佇まいというか。 そんな「旅」の文字がタイトルに入っている素敵な本を図書館の新しい本の棚で見つけた。 本そのものの絶妙なサイズ感と、シンプルながら洗練された装丁に心惹かれて思わず手に取った。 登山の専門出版社の編集者を経て、文筆家として活躍している著者の旅にまつわる文章を集めた随筆集。 随筆なので、ひとつひとつの文章はそんなに長くない。 読み進め

          「旅の彼方」

          「幸せへのセンサー」

          「幸せ」になりたいなとは思うけど、「幸せ」というのは、ある瞬間のことなのか、あるいは状態やあり方のことなのか、などと考えるときりがなくなる。 イメージとしては、お金や地位などの物質的なことではなく、気持ちや心の状態が安定していて、不安や心配なこともなく、安定していて、自分だけではなく、周りも大事にすることができることかなと浮かぶ。 自分で書いてみたけれど、最初は「幸せ」かもしれないけど、時間が経過したら、それは「幸せ」ではなくなるのかもしれない。 「幸せ」は水物なのかな。

          「幸せへのセンサー」

          『文章は「形」から読む ことばの魔術と出会うために』

          子どもの頃、新学期に教科書が配られると、真っ先に読むのは国語の教科書だった。 新しい学年では、どんな作品に出会えるのだろうと、わくわくしながらページをめくった思い出がある。 文章を読むことが好きだったから、文学作品でも、そうでない説明文でもどちらでもよかった。 けれど、子どもながらに、文学作品のほうが説明文よりも奥が深い森のようなイメージで、どんな読み方をしてもいいような自由な感触を持っていた。 さらに、文学作品は書かれた時代の文化や背景、常識、習慣などを知らないとイ

          『文章は「形」から読む ことばの魔術と出会うために』

          予約中『724の世界 2023』

          長野県の古本屋さん、バリューブックスさん。 本好きとして、ちょこちょこ利用させてもらってますが、近年、出版物の刊行にも力を入れているとのこと。 そんなバリューブックスさんから、吉本ばななさんの日記本が出版されるそうです。 今月は誕生日月なので、自分へのバースデープレゼントとして予約しました。 予約締切は、母の日の明日2024年5月12日(日)までになるので、吉本ばななさん大好き!な方はもちろん、日記文学、ブックデザイン、アートとしても何か刺さるものがあるかもしれません。

          予約中『724の世界 2023』