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北海道の白い粉~小麦~

こんにちは!北海道大好き、ERIKAです。
(名前を、「くりあ」から変えました!今後ともよろしくお願いします。)

今日は北海道産の小麦について。
小麦は、パンやラーメン、うどん、ケーキ・・色んなところに使われていますよね、偉大です!
なんと北海道は、小麦の生産量が全国の約60%を占める一大産地!


産地

音更町や帯広市、芽室町など十勝エリアが一大産地!次いで北見市や大空町などオホーツクエリアも生産が盛んです。


歴史

小麦はもともと、関東より南の地域で栽培されていたそうです。
北海道が小麦の産地として栄えるようになったのは、1970年代後半のこと。

第二次世界大戦後、国内では小麦を栽培する動きが活発になり、日本全体の小麦の生産面積は、60~70万ヘクタールまで拡大しました。
ところが、安い外国の小麦粉が大量に輸入されるようになり、価格の高い国産の小麦粉は売れなくなってしまい、1973年には国内生産量は約10分の1にまで激減‥!
そんな中、北海道が小麦の生産に力を入れ始めます。
その背景には、日本の食料自給率が年々低下していき、日本政府が低下をおさえる農業政策を打ち出したという要因があったようです。

北海道の気候は本州に比べ、降水量が少なくて梅雨もなく冷涼という気候が、小麦の栽培に適していると思われたからでした。

小麦粉は薄力粉、中力粉、強力粉と、たんぱく質の含有量の違いで大きく3つに分類されます。
その中でも北海道の気候には中力粉が向いており、1974年に中力粉の品種「ホロシリコムギ」「タクネコムギ」が第一号の推奨品種に選ばれ栽培が始まったそうです。
その後、品種改良が重ねられ、今では多くの品種が登場しています!


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道産小麦には、4~5月に種まきをして8月に収穫する春まき小麦と、9月に種まきをして翌年7~8月に収穫する秋まき小麦があります

春まき小麦

「春まき小麦」は、子実のタンパク含量が高く、パン用や醸造用(しょう油)原料として使われます。
パン用として使われることが多く、北海道産小麦の豊かな風味が味わえます。また、伸弾性が強く、しっかりしているので、モチモチ感があり、引きの強い食感が楽しめます♪
「ハルユタカ」「春よ恋」「はるきらり」の3種類が代表的です。

国産の小麦は、たんぱく値が高くない中力用の小麦の品種がほとんどだった中、北海道ではたんぱく値の高い強力粉を生産するための小麦の開発に力を注いできました。そして最初に開発されたのが「ハルユタカ」

しかし、1990年後半に北海道で数年に渡り長雨が続き、雨や病気に弱い「ハルユタカ」の不作が続きました。そこで新たに開発された品種が「春よ恋」
こちらは聞いたことのある方も多いかもしれませんね!最近は外食先でも見かける名前です。

北海道の気候が少しずつ変化していく中で、雨にも病気にも強い品種が生まれ、2000年に「春よ恋」が奨励品種となってからは、北海道の春まき小麦は「春よ恋」の生産がほとんどを占めるようになりました。
また同時に「ハルユタカ」は奨励品種から外れ、今でも年間3000トンほどの生産量はあるものの手に入れることは難しく「幻の小麦粉」と言われるようになったようです。
その後「はるきらり」も開発されましたが、生産量が少なく市場にはでまわっていない品種らしいです(私も知らなかったです)。

秋まき小麦

「秋まき小麦」には、現在「きたもえ」「きたほなみ」「キタノカオリ」「ゆめちから」といった銘柄の小麦があり、その中でも北海道ブランドとして人気を集めているのが「きたほなみ」と「ゆめちから」です。

「きたほなみ」・・
たんぱく値が低いことから、薄力粉に近い中力粉に分類されます。
北海道産「秋まき小麦」の約8割を占め、年間数十万トンの生産量を誇ります!
パンには向かず、お菓子に適しています。

「ゆめちから」・・
超強力粉として、北海道でも日本でも初めてのたんぱく値が14%と高い小麦粉。

老舗のパン屋さんやケーキ屋さん、大手製パン会社や大手製菓会社では、まだまだたんぱく値の高い外国産の小麦粉を好んで使われることが多いようですが、外国産の小麦粉は、製粉された後、輸入までの数か月間、品質が落ちないようにするために「ポストハーベスト農薬」が使われています。
食の安心安全の意識が高まる中、外国産の「ポストハーベスト農薬」の身体への害を考えて、国産の需要は高まっています。
ゆめちからは、シュトーレンやパネトーネなど生地に混ぜる材料が多いどっしりしたパンに最適の小麦粉です。

「キタノカオリ」・・
1987年に国産とハンガリー産の小麦を交配させてできた品種で、その後16年かけて品種の開発を重ね、2003年に品種登録が完了して販売が開始されました。
北海道の岩見沢地域を中心に芽室や旭川エリアで生産されています。
パンを焼くと、ふんわりモチッと出来上がり、麦の味をしっかり感じられるほど香りが良く、噛めば噛むほど甘みが増すのが特徴で、パン好きさんたちの間で、無くてはならない確固たる地位を気づき上げたブランド小麦!

しかし、2018年6月~7月にかけての長雨や日照不足による不作から、安定供給が難しくなり、「キタノカオリ100%」製品の販売は終了になってしまったようです。


種類

小麦は粒の硬さやタンパク質の量によって硬質、中間質、軟質に分類され、タンパク質の多い順に「強力粉」「中力粉」「薄力粉」と呼ばれています。

硬質小麦・・
タンパク質を多く含んだ小麦。粒が硬く、加工された粉は強力粉と呼ばれます。粉にして水とこねたとき、粘りと弾力が強く、パンや中華麺に向きます。

中間質小麦・・
タンパク質の含有量は中くらい。加工された粉は中力粉と呼ばれます。粉を水とこねたときはノビがよく、日本麺に向きます。

軟質小麦・・
タンパク質の含有量が少ない小麦。粒は柔らかく、加工して薄力粉と呼ばれます。粉を水とこねたときは適度に柔らかく、ケーキ等の菓子、天ぷらに向きます。


何を作る?

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パン作り・・「春よ恋」
シンプルな食パンやロールパンには「キタノカオリ」がオススメ。
中華麺や餃子の皮にも「春よ恋」がぴったり!

うどん作り・・「きたほなみ」「きたもえ」

パスタやマカロニ・・「ゆめちから」
もちっとした食感が好きな人にオススメです!


グルテンって?

小麦は粉にして利用します。
これは、お米と違って小麦をそのまま炊いても美味しくなく、消化率も低いことによります。
しかし、一番の理由は小麦を粉にして、水を加えて練ることで弾力性と粘着性を備えた小麦粉特有の「グルテン」ができるからです。

小麦粉には「グルテニン」「グリアジン」と呼ばれるタンパク質が含まれていますが、水を加えてこねると、この2つが結びつき「グルテン」となります。

グルテンには食品に粘り気と弾力を与える効果があり、パスタやうどんのもちっとした食感や、パンのふわふわとした食感は、すべてグルテンがあるおかげ♪
つまり、グルテンは食べ物のおいしさのもととなる、大切な成分だといえます。

小麦製品のおいしさには欠かせないグルテンですが、一方で悪影響もああります・・。最も知られているのは、食物アレルギーの原因となること。
食べすぎや依存はどのみち危険ということです。何事もほどほどに、楽しみましょう♪


ルルロッソ?

留萌では、平成20年に新しい小麦産地の形成を目指してプロジェクトが始動し、「ルルロッソ」が誕生しました。
国内では商業栽培がほとんどされていない稀少な超硬質小麦を原料とし、デュラム小麦に近い硬さと小麦本来の風味が強いのが特徴です。
平成23年には生パスタ ルルロッソが誕生!
私も食べたことがあります♪

生産から加工まで「留萌産」にこだわった生パスタは、北のハイグレード食品2013にも認定されたとのことです!


「パン」「北海道」「小麦」で検索したら、Pascoがヒットしました。

北海道小麦にこだわってパンを作っているそうです。嬉しいですね!

身のまわりに溢れている小麦、たまに原産地も気にしてみてくださいね♪

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