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100冊読んで見つけたお気に入り③エッセイ(作家・ライター)

2017年。
大学も卒業間際というところで、それまでは年に10冊読めばいい方だった私も「賢い人は本を読んでいる!」ということに気づき、それから賢い人の真似をする気持ちで「毎月1冊、余裕がある月は2冊」を目標に、毎年20冊の本を読むことを心に決めた。

ジャンルは問わない、ただし漫画はノーカウントということだけをルールとし、小説・エッセイ・ビジネス・自己啓発などいろんなものに手を出しては読んで読んで読んで、読んだ。

友人がFacebookで紹介している本があったらその場でポチり、街へ出かければとりあえず書店を覗き、積読書が無くなってきたらメルカリで古本を大量購入…

そして、4年がたった。

2017年:23冊
2018年:9冊
2019年:24冊
2020年:43冊
2021年:6冊 ※3月現在
合計:105冊

スタートが肝心ということで、1年目の2017年は頑張っていたものの、2018年、社会人2年目の急減速がなんとも痛々しい…9冊。

それから2019年でなんとか持ち直し、2020年のおうち時間による爆速追い上げでようやく、ようやく、ようやく100冊に…!

う、うれしい…。

たかが100冊、されど100冊。

私史上最も本を読んだ4年であったことは間違いないので、読了100冊を記念し、4年かけた100冊の本との出会いで見つけたお気に入りを残しておこうと思います。

今回は、エッセイ(作家・ライター)です。
4冊選びました。

その他のジャンルについては最後に紹介します。

1. この話、続けてもいいですか:西加奈子

読みながら笑って涙を流したのはこの本が初めて。
声を出して笑って、涙を流して笑える...そんな本があるなんて。
大人になってこんな本に出会えると思わなかったです。

「漁港の肉子ちゃん」を読んで以来、完全に西加奈子ワールドの虜になってしまい、私の”西加奈子月間”は始まりました。

難しいことを考えるのに疲れた時、どうでもいい気分になりたい時、頭使わずに読める本が欲しい時などに、ちょうどいい。

ビールは美味しい。朝→昼→夜、の順に、ビールは美味しい。起き抜けの一杯、あいつはなんていうか、無遠慮に各内臓宅を訪問し、「麦やねんから朝ごパンと一緒やで」とささやいてきます。

p.34:酔い方いろは

とっても笑えるので、電車の中で読むのはおすすめしません。

2. 揺れる心の真ん中で:夏生さえり

”妄想ツイート”でおなじみの、さえりさん。


日常の切り取り方、全女子(きっと男子にも)に寄り添うやわらかい言葉、ストーリーへの仕立て上げ方、どんな時でもするっと届く言葉のセラピー。

さえりさんの言葉を追いはじめてかれこれ7~8年になりますが、ご結婚されたり妊娠されたり、ライフイベントも盛り沢山の中でも変わらず届けてくれる優しい言葉たちに救われている女子たち(きっと男子も)は少なくないはず。

私もその一人です。
いつもありがとうございます。

人生うまくいってそうな時も、そうでなさそうな時も、ぐいっと背中を押すわけでもなく、正面から慰めてくれるわけでもなく、なんとなく寄り添ってくれる優しい言葉がいっぱい詰まってます。

なにかを変えるには幾らかの勇気が必要で、そのとき必ず伴うあの独特の「不安」や「孤独」は、人をひどく憂鬱にさせる。自分で決めたことなのに直前になって「なんでこんなことを」「間違えたかな」と思う。でもきっと、変化の入り口はそういう造りになってるのだと思う。安心して進め。話はそこからだ

p.96:変化の入り口

頑張ってる自分を労わりたい時には、『今日は、自分を甘やかす』もおすすめです。

3. ここじゃない世界に行きたかった:塩谷舞

全くさばき切れない大量の情報と、偽りなのか真実なのかすらよくわからないニュースばかり溢れかえっている毎日にちょっと疲れてきているのは、私だけではないはず。

判断を間違えないように、誤った真実に騙されるまいとおそるおそる臆病に生きる私にとっては、はっとさせられる言葉と、ずしんと響く内容が多いですが、なぜか、すごくほっとしました。

何年後かに読み返すと響く言葉がまた変わっているんだろうなと思うので、しばらく温めて、また読み直したいと思います。

「このお茶、何度で淹れて、何分蒸らせばいいですか?」
ーそう聞いていた自分が、ちょっと恥ずかしくなった。正解を簡単に手に入れてしまうことは、その先の曖昧で自由な可能性をピシャリと閉ざしてしまうことでもあるからだ。
p.116:先に答えを知ると、本質にたどり着きにくくなる
故郷をつまらなくしていたのは、「ここには何もない」と諦めていた自分のほうだったらしい。世界のどこに行ったって、自分のために用意された理想郷は存在しない。
p.266:大都市から離れて

4. 僕の隣で勝手に幸せになってください:蒼井ブルー

「世の中素敵な人多いな〜人生幸せだな!」と
「いややっぱり人間そんなできてないよな。人生うまくいかないな。」が絶妙に共存していてこれまたとってもやさしい一冊。

優しくあったかく、たまに冷たく切ない名言集。

電車内で「女が褒めてって言ってんだから褒めとけばよくない?」「ほんとそれ」という会話をはじめた女子たちが最終的には降りる駅を乗り過ごしてしまうほどカンカンになっていたから女が褒めてと言ったときは褒めた方がいい。
p.38:おすすめ
最高の笑顔でおはよう言ってくる人って朝ごはん何食べてるんだろう、見習いたい。
p.68:願望
本当は悲しいのに明るく振る舞って周りに気を使わせまいとする人から順に幸せになれ。
p.110:思ったこと
一緒にいた人へ電話がかかってきて「え?いま?ひとりだけど?」と言ったので帰ります。
p.177:人とのつながり


「どのジャンルの本が好きですか?」と聞かれたら、迷わず「エッセイ」と答えます。

書き手がどのように世界をみていて、どこに感動して、何に喜びを感じるのか、その人なりの”フィルター”に出会える感じがとても楽しい。

全部を参考にしたいともできるとも思わないけど、ヒントはたくさんもらっている気がします。


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#読書感想文 #読書 #エッセイ #西加奈子 #蒼井ブルー #夏生さえり

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