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看護師のあたらしい働き方シリーズ


わたしはいまフリーランスで
看護家政婦というお仕事をしている

まだ看護師の仕事としての認知度も低く
驚かれる方も多いのだが、
仕事内容は、家事・炊事・洗濯と家政婦業務全般を行っている。

家政婦なので基本的には医療行為はしない。

では、なぜ看護師を名乗っているのかというと
それは、看護師の視点を持ちながら在宅で家政婦業務をするから。

それでもって利用者は、在宅で最期を過ごしたい方や
在宅療養が必要とする方になり、保険適用外の自由診療の下で利用される。

保険適用外というと、これまた驚かれる方が多いのだが、

利用者の方の多くは保険適用のサービスと一緒に使う方が多い。

例えば、
訪問看護・訪問リハビリ・往診に合わせてこのサービスを利用する。

ではそこになぜ、保険適用外のサービスが必要なのかというと、

訪問看護は訪問看護指示書といって医師の指示のもとに動く
(逆にそれがないと利用できないシステムになっている)

患者の状態のレベルによって
看護師が訪問する回数や頻度、処置内容までも決まっている

処置内容も時間も決められているため

週に5回点滴をしに来てくれても、
看護師が在宅にいる時間はわずか。

また、排便コントロールなども管理も勿論あるが
必要時に座薬を実際に入れたり、飲ませたりするのは老々夫婦の
旦那様や奥様だったりする。

リハビリにも状態によっては週に5回、1〜2時間など
訪問があるが1日1〜2時間程度と限られる。

後のお食事、トイレ介助、入浴、洗面などは
全てご家族様がサポートすることになるのが現状である。

保険適用内で在宅療養をすることは

ご家族様は時間と体力の全てを注がなければならず、
悲しいことに共倒れしてしまうケースが多い。

それで、在宅療養をしていたのにレスパイト(休憩)として
1年のほとんどを病院に入院する患者様を何人も見てきた。

そんな状況を変えられるツールとして昨今注目されているのが
在宅に常駐し在宅医療をサポートする看護家政婦という存在なのである。

看護師視点として、
排便コントロール、夜間せん妄対応、食事管理、水分インアウトバランス、転倒対策、レクリエーションなど看護師の五感をフルに活用し
在宅療養をサポートする。

また、急変時の対応や訪看や医師に繋ぐ際も対応が
スムーズに行える看護家政婦の強みであると思っている。

また、ご家族との信頼関係で成り立つこのサービス
穏やかに在宅で最期を過ごせるようメンバーで意見を出し合って
正解のない看護をよりよく作り上げていく
完全オリジナルなサービス形態である。

まだまだ普及中の活動ではあるが、利用者は勿論のこと

もし、看護師としての働き方に悩んだら
このような働き方もあることを知って欲しい。

看護師として、在宅で家政婦という1番身近な存在で
利用者様と接し日々たくさんのことを学ばせてもらっている。

わたしも働き方に悩む看護師だったが、看護家政婦として働き、
命の尊さや儚さ、家族との繋がりの大切さなど、より本質的な視点で
看護をしている自分に驚いている。

今後この分野が広がり、病院だけではなく
本人が望む場所で、最期を過ごせるような環境つくりが増えればいいと思う

看護師の可能性についてもっともっと考えて行きたい



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