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茄子ラーメン

茄子を好きになったきっかけは、埼玉は蕨の隠れた名店『大味』(たいみー)で食べた、茄子そばだったような気がする。

とろみの付いた熱々ピリ辛の茄子が呆れるほど沢山乗っている中華料理屋さんの中華そば。麺が見えないほど大量の茄子に、初めて頼んだときは、何かの間違いか、あるいはサービスで茄子を増量してあるのかと思った。

舌を焼くようなスープはいつまでも冷めなくて、茄子も麺も沢山入っていて、同僚と飲んだ時の締めに二人ではんぶんこするのにちょうど良かった。

仲が良かった同僚とは、お互いに独身の頃はしょっちゅう飲み歩いていて、二人とも大食漢だったからお互いに遠慮する必要がなくて楽しかった。仕事の愚痴、恋の話、家族の話、何でも話して毎日メールしあってたけど、お互いに子供を産んで転職したらほとんど連絡を取らなくなるんだから薄情なもんだ。

彼女とは、沢山飲んでたくさん食べてたくさん笑いあって、泣いた。あの頃を思い出すと眩しい。20代の私たちは無敵だったなと思う。

そんな(どんな)茄子そばの思い出。



さて、お昼返上で終わらない事務作業を片付けたら21時も近かった。金曜日の夜らしく、楽しいものを食べて胃袋を満たし、乾いた喉をビールで潤したい。茄子と、子供の夕飯で余ったトマトをごま油で炒めたら、『激辛』が売りのカップラーメンにお湯を注いで別添の激辛オイルを茄子とトマトに掛けた。

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ナス3本トマト1個。頭が悪くなりそうに刺激的でボリューミー。