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詩「理解」

あなたは相変わらず人たらしだ

「あなたの葬儀に哀愁は似合わない」

なんて話題は胸に留め

義務感にも似た涙を、耳を赤らめながら流す

あなたの傍で1年をフラフラと眺めている日々は

さほど悪くなかったと思う

ただ私には、結局最後まで分からなかった

なんで私はあなたを見続けることができたのだろう

あなたのそばで理屈を必死に組み合わせていたけど

そこで出来るのはいつも、子供の紙粘土で作る野球ボールのようなものだった

球体に見えても、ふと裏側を見るとひび割れていそうで

何か完璧になれない

見続けているものが、可燃性の木塊に変わった今

別れの3秒前までに何かを分かろう

別れの2秒前で全てを理解しよう

別れの1秒前で全てを受け入れよう

そしてそして、別れの刹那で、、

「もういいよ」

雪色に揺れる軟らかな幻影が消えた頃

私は、明日を信じ続けていた何者でもないあなたを

理解することをやめた

それは多分

別れの5時間前のこと。


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