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クリープ(2014)

ブラムハウス制作の隠れた秀作。ヒトコワ系が好きな方はぜっっったいに観た方が良い。低予算のPOV映画だが写真の男↑の怪演がとにかくすごい。Netflixのみで配信されている。コーヒーに入れる白い粉ではないよ。

 <あらすじ>
 フリーランスの映像作家アーロンは「ビデオ撮影をしてくれる人を募集中。1日につき1000ドルを払います。」というネット広告を見つけ引き受けることに。広告主はジョセフと名乗る男で、末期の脳腫瘍を患っており余命わずかなため、妻のお腹の中にいる子供のために自分のビデオ映像を残したいと話す。言われるがままにジョセフを撮影するアーロンだが、徐々にジョセフの奇妙な言動が目立ち始める…

<感想>

※以下ネタバレを含みます※

 80分ほどの短い映画で、登場人物は動画を撮るアーロンと被写体のジョセフのみ。BGMは一切なし。当然2人の会話を主軸に話が展開していくのだが、開始早々このジョセフという男の気色悪さが際立つ。言葉で説明するのが本当に本当に難しいのだが、ジョセフは何を考えているのかが分からず、突拍子もないことを言ったりやったりする。次に何をしだすか分からない不安定さがあり、全く空気を読まないのでいやーな気まずさを作り出す天才なのだ。

 丸一日ビデオ撮影を終える頃にはアーロンの警戒心&嫌悪感はMAXとなり「一刻も早く帰りたい感」を丸出しにするのだが、ジョセフはなかなか帰らせてくれない。はい来ました。車の鍵が見つかりません。ゲットアウトと同じ展開や。

 この辺りから不穏な空気が漂いスリラー味が増してくる。ちなみにアーロンは常識人だし察しも良いので観ていてイライラすることはない。素直に感情移入しながら観ることができる。叫び声がちょっと裏返るのが可愛い笑

 何とか逃げ帰るアーロンだがジョセフからの執拗な嫌がらせは続く。このアーロンの自撮り自宅シーンがなかなかに怖く、もはやパラノーマルアクティビティのようだが、もちろん全くパラノーマル(超常現象的)ではなく変なおじさんアクティビティなのだ。今まで自撮りをしていたのにアーロンが寝ている映像に切り替わる瞬間がゾッとする。撮影しているのはもちろん…

 最後の湖畔のシーンはおそらく一番印象に残るだろう。再度鑑賞すると、かなり前半で斧の話が出ていたことに驚いた。

 映画全体を通してジャンプスケアというか物理的に大きな声で驚かせてくるので音量注意。頑張れば私でも撮れそうな本当に低予算の映画ながら、この満足感と一度観たら忘れられない気持ち悪さ。尺が短いのもダレなくてよい。

 ちなみに続編も配信されている。少し趣向を変えてくるが、ジョセフはまた同じ俳優さんで出てくるので、1がハマった方は鑑賞して損はしないと思う。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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