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『夢という呪い』と『インターン生という鏡』

えぽっく代表の若松です。

前回のインターン生のあおちゃん日記では、「夢」と「えぽっくでのインターン」について書いてくれました。
会社との出あいは、恋愛だ(1)
会社との出あいは、恋愛だ(2)


僕とは対照的で面白かったので、たま~に公開交換日記のように書きます。
ちなみに、あおちゃん記事はRADWIMPSを聴きながら読みそうですが、僕のはELLEGARDEN「Salamander」って感じです。笑

夢という孤独な呪い

僕は茨城県日立市という企業城下町で生まれました。
治安が良くないエリアにある量産型の公営団地の一角で育ちます。
(誇れるのは万引きと虫歯の発生率くらいだった気がする笑)

周りには自然もそこそこあって、近くの海と小さな川が遊び場。
小さい頃、二酸化炭素による温暖化といった環境問題が取り出さされていて、「自分の好きな自然環境を残したい。」と、研究者になろうと思います。

もう1つ、僕は生まれガチャでは決してアタリではないことを、感じていました。(もちろん両親には大変感謝しております!)
ガチャを越えるため、教育というものにも関心がありました。

『僕は環境問題を解決する研究者になり、そして貧しい国で学校をつくる!目指せノーベル賞!』みたいな夢を漠然と持っていました。

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今になれば、子供のかわいい夢だと思うのですが、周りの友達には笑われ、大人も誰1人理解をしてくれなかったと思います。

いつしか、学校の文集には当たり障りのない夢を書くようになっていました。

それでも叶えたい。
いや、叶えなければならないという使命感に近かった。

周りの友達が僕を理解できないように、僕にはやりたいことがない人が理解できなかった。

1人で努力と挫折を繰り返す日々。

夢は大きい程に距離は縮まらず、さらに遠のく気がした。
「成功が努力より先にあるのは辞書だけだ」

うまくいかないのは努力が足りないせいだと自分を責め続けた。

夢はいつの間にか「孤独な呪い」へと変わっていった。

それでも僕は、進み続けるしかなかった。

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しかし、進学して研究を続けるなか、少しずつ違和感がでてきた。
●環境問題は今でいうSDGs的な、経済とセットで考える必要がありそう。
●自然の中で遊んでいた原点に戻り、グローバルからローカルな視点へ。

その後も、いろんな紆余曲折を経て、今は地元茨城でインターン/副業/地域おこし協力隊などをコーディネートする仕事をしています。


インターン生という鏡

インターンコーディネートをすると、たくさんのやりたいことがない学生と話をします。
僕に、そんな学生を理解する機会が現われたのです。
今まで数百人の学生と面談をしてきました。少しずつ理解できるようになったと思います。

そんなやりたいことがない学生向けにつくったプログラムが取材インターンです。詳しくは↓の記事へ。

毎年やってきた取材インターンも、コロナの影響で色々と悩むところでしたが、オンラインでの開催を決めます。
また、「今年は編集長となるインターン生を募集してみよう。」
該当者がいなければ、採用せずに自分でやるつもりでした。

結果、8名の学生から応募があり、最初に応募したのが青木でした。

話した印象を簡単にいうと「ちゃんとコミュニケーションがとれる」、そして「自分とは違うものを持ちつつ、価値観は近い」の2点。
ライティングや編集経験がないというハンデはありましたが、人物面を重視して、彼女を採用しました。

実際に取材インターンが始まると、全体進行の他、サポートなども気を回して、想像以上にやってくれました。

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9月になった頃、青木から「取材以外でもインターンできないですか?」と聞かれ、「やってみようか。」と答えました。
フルオンラインでも仕事は切り出せるが、どうしても懸念が。

それは、僕が面倒をみることです。
あまり面倒見れない時もあるし、本格的に仕事をするとなると、より高いレベルの仕事が求められます。
成長には適度なプレッシャーが必要ですが、この圧のコントロールが難しい。

また、何百人という大学生を見てきたので、「きっと途中で辞めるだろう」と頭によぎります。
「どうせ辞めるのなら、早い方が別れは辛くない」という勝手な考えもあり、圧は高めだったと思います。

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2週間ほど過ぎた頃、色んなことが重なって、青木は限界で泣き出しました。
「やはり限界か」、「さすがに言い過ぎた」と思い、夜に謝りつつ今後の進め方を書いていたところ、青木の方から先にLINEが来ました。
そこには、今後の進め方が書かれていました。

「やる気あります」という人はたくさんいますが、ちゃんと行動できる人は多くありません。

インターン生は自分の鏡のように、良い部分も悪い部分も返してきます。
それ以降は、フィードバックをうけつつ、より良いインターンの形を一緒につくっています。
お互いの価値観や気持ちを共有しつつ、一緒に仕事ができていると日々感じています。

たりない人間の穴を埋める

僕はたりない人間です。
大好きなHIPHOPから引用するなら、Creepy Nuts「たりないふたり」

無いものだらけで 無いものねだりな 最低のろくでなし
プライドにまみれて ハートが壊れた

って感じです。

誰かに理解されなくても、別にさみしくない。
でも、理解し合い、分かち合いながら、進めるなら、それは幸せなことのなのかもしれない。

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冒頭のELLEGARDENは、一度だけ大箱(幕張メッセ)でライブをやりました。
その時、一番印象に残ってる場面は、ボーカルの細美さんが、
「生まれて初めてだよ、ココの穴が埋まった気がしたのは」と胸を指差すシーン。

今、たりない僕の穴を青木が埋めてくれている気がします。

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青木は「会社との出会いは、恋愛だ」と書きましたが、きっとこれは長期実践型インターンならではの特徴かなと思います。

まずは、鏡のようにフィードバックをします。
そして次のステップに進めば、たりない部分を埋めてくれるようになります。

社長の想いを代弁しながら、一緒に走ってくれる。
インターン生はそんな存在だと思います。

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