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【141回】 GW読書9日目(190505)

「GW読書」と名付けて記事を書き続けて9日目。おそらく人生で、このような「GW読書」という記事はもう書けないだろう。

登山に行ってすっきりしたあと、インスタントラーメンを食べ、車のタイヤ交換。
それにしても、北海道なのに。半袖で過ごせる暑さとは。

「Learn Better ― 頭の使い方が変わり、学びが深まる6つのステップ」がKindle半額になっていた。買った。

岩瀬直樹氏のブログに紹介されていた本である。岩瀬氏が紹介される本はどれもこれも魅力的。


今日は、有田和正「指導力アップ術1 プロ教師は授業改革に挑戦する」(明治図書、2003年11月)を読み終えた。
有田和正先生は2014年5月に亡くなられた。もう5年になるのか。
一度だけ、授業を参観させていただいた。
ユーモアと笑顔あふれる姿は忘れない。


指導力アップ術は全部で18巻。実は、全巻読みきってはいない。向山洋一先生、野口芳宏先生、有田和正先生と、授業の名人と呼ばれる人たちの本を手に取り、ゆっくりと読み進めていく。目的は、「著者の言葉と対話する」ことである。小説みたいな感覚で読むつもりだ。

第1巻では、一貫して、「授業を変えよ」と訴える。
子どもが変われば授業も変わるのだ!と。

時代が変わり、社会が変わり、子どもが変わっているのに、旧式の授業をするのはノンプロである。プロは子どもに合わせながら授業し、自然に子どもを変容させていくものである。(p13)

教師よ、変われ!ということを言っている。

とにかく教師自身が、子どもを伸ばすために変わらなければならない。教師主導の授業から子どもが主体となる授業へと変えなければならない時代にきている。(p55)

この言葉を記したのはいつかとは具体的に書かれてはいないが、1994年の教育研究会をもとに書かれたことなので、1994年ごろと仮定する。
その頃から、子どもが意欲的に学ぶ、子どもが主役になる授業を訴えていたのである。

さて、この本で特に、「これは!」と思った部分を3つ書く。

1つ目は、実物を持ってくると、子どもの意欲を引き出すことができることだ。有田先生は、「肥え桶」を持ってくるというすさまじい授業を行われた。現在ではさすがに難しいが、実物の威力はすさまじい。

2つ目は、とにかく有田先生は、行動力があるということだ。ひとつのテーマを追って、しつこく取材している。例えば、当時福岡の小学校で勤務されていた有田先生は、福岡県行橋市簑島の海苔養殖を調べるに当たり、電話し、訪問し、直接話をし、九州農政局へ行き、データをいただき、教材を作られている。ネットはない時代である。ネットがある現在、簡単にネットで探してしまいそうになるが、その情報が正しいかはわからない。しっかりと裏が取れる資料を用意しないとならない。
自分が住んでいる地域を授業化する場合、せめて、実際に訪問し、調べることはしないといけない。

3つ目は自分なりにやってみたい授業をイメージを持つことである。有田先生はこころを揺さぶられた授業として、「郵便ポスト」の授業を挙げられている。これが、また見事に、子どもが盛り上がりながら、調べたくなるような、学びたくなるような発問や指示で、進む授業なのだ。「脳天をぶんなぐられたような強いショックを受けた」と有田先生は書かれている。さて、僕はどのような授業に憧れているのだろうか。簡単に言えば、子どもが意欲的になって、「できた」「勉強してよかった」と思えるような授業を、子どもと作りたいのだが。
集団の場合と、少人数の場合、マンツーマンの場合では、目指す授業の姿は変わるのかもしれない。