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【最終章】人生の意義を見出すことが価値になる時代 お金2.0ⅲ

情熱を捧げられるもの。それがあなたの人生を豊かにする。

こちらの本の紹介もこれで最後になります。では早速始めていきましょう。

ご存知の方もいるかと思いますが、2015年に元GoogleのエンジニアがAIを教祖とする宗教を立ち上げました。人工知能を神様として崇め、社会をより良くしましょうという教義を掲げています。皆さんはこれを聞いてどう思いますか?神様や宗教という単語があるだけで胡散臭くなるのもわかりますが、現代社会を見渡してみると実は経済と宗教、経済と政治の境界線が徐々に消えつつあるということがわかります。

どういうことか例を用いて説明します。皆さんご存知のGAFA。Google、Apple、Facebook、Amazonの略称です。もはやこれらがないと経済が立ち行かないくらい巨大企業になっています。その企業を盲信的に愛する人がたくさんいます。僕の周りにもいます。

経済と政治の境界線もなくなりつつあります。本来それぞれの大義名分である持続可能性と公共性が入り混じる形になってきています。力のある企業が貧困を減らす施策やインフラ設備などを行い、一方で政治活動は税金や寄付金に頼らないビジネスとしての持続性を求めるようになると著者は述べています。経済、政治、宗教といった別々のジャンルが共通した価値を見出しはじめているのが現代になります。今までは枠組みの中で競争してひとつのパイを奪い合っていました。しかし、現代ではその枠組みを構築すること自体に価値を見出そうとしています。自分の中の価値観の向上、自分にとって情熱を注げられるものを見出すことが現代を生きる術になります。それがこの本の最大のテーマである資本主義から価値主義への移行です。

現代はあらゆる局面で満たされる時代です。若ければ若い程、インフラ設備が整備されIT技術も飛躍的に進歩した環境を歩みます。そうすると自分の人生の意義や目的を見つけることが困難になるというジレンマが起きます。全てものが整っているため今まで価値のあったものがコモデティ化してしまうんですね。

そして、その打開策は一つだと著者である佐藤さんは言います。

人生の価値や意義を与えられる存在こそが今後の生存戦略であり、それそのものが人生の価値になります。

Google、Facebookなどといった超大企業が何故世界中から人を惹きつけるのでしょう。それは年収や福利厚生が整っているといった理由だけではないはずです。なぜ日本国内においてスターバックスは圧倒的人気を誇るのでしょう。他社より圧倒的に美味しいコーヒーをリーズナブルな価格で提供するからでしょうか?ここまで読んだ方はなんとなくイメージ出来るかと思います。


これでお金2.0ⅲ部を終了致します。この本は面白くて何度も読み返しました。伝えきれない部分も多々あります。興味を持たれた方は是非本書を手に取り読んでみて下さい。お金が今後も大事なものだということは変わりありません。その一方で、資本主義における人生の軸は更に多様性を持ちはじめているということをお伝えしたいと思いました。ありがとうございました。

参考

お金2.0

https://www.amazon.co.jp/gp/aw/d/B077N93YYV/ref=redir_mdp_mobile_siteViewPreference?bsppEnabled=false&bsppEnabled=false&pc_redir=T1&ref_=nodl_





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