Sucre

半フィクション

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10年前の8月5日に戻りたい

    • Twitterより「財産」

      私には地元愛とかないし、ここで生まれたわけではなくいつも転々としてるけど、一応長く育った「地元」と呼んでも差し障りのない土地に数年ぶりに帰っても まだ私におかえりと言ってくれる人がいて 会って一緒に食事してくれる人がいると思うと 本当に素晴らしい財産を私は持っているなと

      • 遣る瀬無さが巨大

        • I of Spare

          夜、明日に備えて眠ったそのまま目覚めることなく息を引き取れたならと理想の死を語ったことがあった。夜でなくてもいい。昼寝でも、その二度寝でも、寝ようとして眠りに就いた後 何らかの原因によりその死に気付くことなく絶命する。それ以上に望むことなんてないようにも思える。 自分の友人や恋人がそのように眠ったまま目を覚まさないなんてことがあったら酷く狼狽えるだろうし、悲しいし、恐ろしい。シンプルに嫌である。だけれども、自分が何の拍子もなしに死にたいなと思う時は薄情にも誰のことも頭には浮

        10年前の8月5日に戻りたい

          結局誰も、誰のことも

          好きだった芸能人が麻薬所持で捕まった。 これは最近の話ではないけれど、少なくともその時まで芸能人と括られるなかではきっと一番好きだった。 好きといっても私はその人のコンサートを一度、舞台を一度のその二度しかファンらしきことをした覚えがない。情報やSNSを追うでもなく、たまに思い出しては今何をしているのかな、と数分ネットサーフィンをする程度。いつだって、私の他人に対する興味は薄い。 それでも、ニュースに映る長い手足を持て余したスーツ姿の当人を、事務所から言われたであろう本

          結局誰も、誰のことも

          「じゃあ何もかも棄てて私と駆け落ちする?」と言いたくなった 私たちの間には、そんな冗談さえも許されないのだと思うと悲しい あまりにも哀しい

          「じゃあ何もかも棄てて私と駆け落ちする?」と言いたくなった 私たちの間には、そんな冗談さえも許されないのだと思うと悲しい あまりにも哀しい

          世間で云う昔の普通、は今では理想、に置き換わっているのかもしれないけれど きっと私はただただ普通に生きたいだけなんだよなと思い知った、あの額縁に収まっているステレオタイプの綺麗さみたいに

          世間で云う昔の普通、は今では理想、に置き換わっているのかもしれないけれど きっと私はただただ普通に生きたいだけなんだよなと思い知った、あの額縁に収まっているステレオタイプの綺麗さみたいに

          今日を絶命することなくどふ逃げ延びるべきかと了簡するくせに 斯くして平らげてしまえば 生き永らえてしまつた。と胸中そればかり考えてゐる。

          今日を絶命することなくどふ逃げ延びるべきかと了簡するくせに 斯くして平らげてしまえば 生き永らえてしまつた。と胸中そればかり考えてゐる。

          私が欲しいものはいつだって値札がついていない

          いつまでもいつまでも私だけが前に進めない。 久しぶりに煙草を吸った。電子だけど。 酒も空けた。明日も当たり前に仕事だけど。 そうでもしないとやってられないだとか、また同じ明日が来るだろうことへの逃避だとか、そういう理由も山ほどあったけど――、空っぽの自分を見透かされたような気がして、なんだか心にズンときたからだ。 そんなことはとうの昔に思い知ったことなのに、改めて己の浅はかさを知る。そして自分の女々しさや格好の悪さに辟易す。 満足という言葉を聞いて、もう何年満足なんて

          私が欲しいものはいつだって値札がついていない

          偉大なる神たちよ、其方らは何処へ消えたのか。

          私がまだ、某所で字書きをやっていた頃の某サイト、某アカウントを覗きに行ってきた。 ここももう、そろそろ潮時かなって。 雑に言えばいわゆる二次創作。だけどその時の私の熱量は半端なくて、今思えばあの頃が一番社交的で様々なことを手広くやっていた。 当時の私の書いた物語は、今見てもやっぱりなかなか気に入っている。逆に今こんな話はもう書けない。文体であったり、表現であったりーーー。当時そのサイトは全盛期を誇っていて、沢山の人がそこで毎日更新するそれを見るのが楽しみだった。なかでもお

          偉大なる神たちよ、其方らは何処へ消えたのか。

          おばあちゃん

          タイトルからすると一見ほっこり系かな?なんて思うかもしれないけど多分そうじゃない。 父方も母方も私から見て祖父母と呼べる人間は私が中学生になるまでで全員他界している。みな個性的で、良くも悪くもまあまあ記憶に残っている。 母方の母はマジモンのお嬢様で、おまけに末っ子だったからおっとりしている。女性の進学率が著しく低かった当時でも女学校に通い、嫁入りする時は嫁入り道具を百貨店から船で呼びつけ買い取ったと言う。(なんでも大きな事業をやっていたらしく、当時市内で最も大きい家に住ん

          おばあちゃん

          私がいるから

          私たちの間に歴史がなかったなら そんな台詞も言えたのかもしれない なかったら 私を未だに奮い立たせる思い出や 他人へ踏み出す勇気もなかっただろうけど。 世界が色づく経験と それが灰色になってしまった経験とは また別なのだから

          私がいるから

          明確な悪意を飼う。

          人生で初めて明確に"悪いこと"をしたのは確か高1の頃だったと思う。勿論それまでにも校則を破ったり、嫌いな男子の悪口を言ったり、親の言うことを聞かなかったり…、人並みに良くないことはしてきたと思うけど、私の中に明確な悪意が住み始めたのは間違いなくあの頃だ。高1の秋頃か。はたまた高2の秋頃か。正直定かではないが。 その人の嘘を知ったのは本当に偶然だった。地方都市は大概中心部に人は集まる。当時私の住んでいた仙台も例に漏れず、どれだけ人がいようとも、どこに人が住もうとも、日中暇な若

          明確な悪意を飼う。

          昔ホームレスに施しをした話。

          あれはいつだったろう。 まだ上京して1年やそこらだったはず。 その頃私の通うキャンパスは表参道駅が最寄りにあって、私はよく友人と表参道に繰り出していた。都道413号、表参道駅からラフォーレを経由して原宿駅まで用もなく歩くのがお決まりの遊び場だった。竹下通りに寄っては今で言うインスタ映えのしそうなお店のお菓子を買ったり、友人の買い物に付き合ったり。ちなみにポップコーンをガロン缶で買ったことあるのはここだけのナイショ。 例に漏れずその日も、友人と一緒に表参道ヒルズの辺りをぶら

          昔ホームレスに施しをした話。

          好奇心は猫をも殺すか。

          全てを話してくれる人が好きだ。 他人の好きなものを否定しない人が好きだ。 人によって態度を変えない人が好きだ。 スマートな気配りが出来る人が好きだ。 小さな事でも嘘をつかない人が好きだ。 気まぐれであっても気分屋じゃない人が好きだ。 決して、他人を傷つけない人が好きだ。 数少ないけど、私の大切な友人よ いつまでも素敵でいてね、 どうか幸あれ、どうか長生きしておくれ 私にはもう あなたたちしかいないので。 何故か号泣しながら書いた記事 時間は止まったままなのかしら

          好奇心は猫をも殺すか。

          Twitterより「雪」

          大雪の日さ。夜のさ。積もっている雪へさらに積もらせようと空が一生懸命になって吹雪いていてさ。真夜中なのに少し明るいの。何色って言うんだろう、グレーなのにちょっとオレンジがかっているというか。当たり前に外は誰もいなくて。いつもよりしんとしている。静謐。その空間が光景が私は好き。仙台 (sic, 140words)

          Twitterより「雪」