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現場の医師一人ひとりがもっと活躍できる世界に|en-Talk#2 アンター株式会社中山俊さん

en-Talk〈エントーク〉は、場所や人、環境を問わずに起業家と話すことが出来る、起業や新規事業について一緒に考え、共に成長が出来るフラットな場を提供しています。

〈こんな方にオススメです〉
◇起業したいけれど、まだちょっと不安で踏み出せない
◇起業したいとおもっているが、自分のアイデアに自信がない
◇起業するにあたり、仲間をみつけたい
◇企業で新規事業をどうやってつくるか、ヒントを得たい


今回は3月26日(金)にオンライン開催した「en-Talk #2」のイベントレポートをお届けいたします。

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第2回の登壇者は…アンター株式会社 中山俊さんです!

03_中山俊(アンター)

プロフィール
アンター株式会社 代表取締役/翠明会山王病院 整形外科医師
鹿児島県出身。鹿児島大学医学部を卒業後、東京医療センターで初期研修。2016年にアンター株式会社を創業し、医療現場の医師が相互に助け合う、実名制の医師同士の相談サービス「Antaa QA」を運営している。

1. 医師としてのモヤモヤから厳しい起業の道へ


「ブラックジャックによろしく」という漫画の話から始まった、エントーク。学生時代、漫画の世界だけで起こると思っていたシーンは、現実の世界でも起こりうると感じたそうです。

中山さん:
自分では診きれないけれど、診なければいけない…と自分の専門ではない患者さんを診るシーンはあります。その瞬間「どうにか助けていきたい」と思う中で、このシーンに対して自分にできることがあるんじゃないかとモヤモヤしていました。

そのモヤモヤを解決する答えを見つけるため、動き出した中山さん。

その中で質の高い医学情報早く得られることができたらいいのではないかという仮説ができ、最初にまとめサイトを作ってみました。

しかし、なかなか人の目に触れることはなく、半年かけて作ったサイトの日別アクセス数は2人だったそうです。

中山さん:
1週間、自分で頑張って記事を作っても多くの人に届かないと思いました。

じゃあ、どうしようと考えたときに「既にまとめられているものはないのか?」と思って。当時よく参加していた医者同士の勉強会に着目しました。そこで使っていたPowerPointをみんなで見れるようにすると良いのでは?という考えに至ったんです。

中山さんは失敗を活かし、次の案を実施すべく先生たちに「PowerPointを下さい!」とアポイントを取り始めました。しかし、これもなかなか上手くいかず…。

2. 顧客に対して供できることを模索、24時間365日LINEで相談を受け付けるように

「何故上手くいかないんだろう」と考えたときに、自分が他の医師にもらうばかりで、自分から顧客(医師)に対してなにも価値を提供できていないと気づいたそうです。それから自分にできることを考え始めたといいます。

中山さん
僕は整形外科医だったので、内科の先生が困っているときにアドバイスをすることで助かる先生がいるんじゃないかなと思い、考え方を変えてみました。

「整形外科の疑問に24時間365日対応するのでいつでも連絡ください」
と僕のLINEアカウントを内科の先生に配りました。半年くらい続けていたら、毎晩のように質問・疑問が届くようになりました。寝ている時に届くこともありましたが、5分以内に返すことを常に意識していましたね。

自分が一つ一つメッセージを返していくと、メッセージを受け取った医者から嬉しい言葉を貰うことが多かったといいます。

その中でも特に嬉しかったのは「自分も答えられる範囲で回答したい」という意見をもらったこと。自分が提供できることを考え行動した結果、応援してくれる人が出てきました。

「これを事業としてやってみよう」とアンタ―という会社が2016年に設立されました。

3. モチベーションを維持できた理由

厳しく続いた起業への道。そんな道中でも中山さんは歩み続けました。歩み続ける中山さんの起業ストーリーを聴いた参加者の方からは以下の質問をいただきました。

‐参加者の方からの質問-
中山さんがモチベーションを維持して、
事業を続けられている理由は何でしょうか?

中山さん:
周りの人が上手く見方を変えてくれたり、アドバイスをしてくれたりから続けられた
と思いますね。

LINEでの活動を始めた1週間は1件しかメッセージが来ませんでした。そのことを元起業家の方に話してみたら「1件来たって凄くないですか!世の中にニーズがあったってことですよ!」と言われたんですね。そう言ってもらえたから、もうちょっと頑張ろうと思えましたね。

4. 事業はリアルネットワークで広げていく

現在は27,000人のユーザーがいるAntaaのサービスですが、それほどのユーザーを獲得するにはかなりの努力と工夫があったはず…ということで参加者の方から以下の質問もいただきました。

‐参加者の方からの質問-
初期はどのようにサービスを広めたのでしょうか?

中山さん:
医師同士の勉強会を週1で開催してリアルネットワークを広げていきました。

既に多くの医師がつながっているFacebookで、イベントページをつくりました。そうすると、医師の友達にも「◯◯さんが関心のあるイベント」として表示されるじゃないですか。今すでに繋がっている医師の友達に周知してもらう形を取れるFacebookを中心にサービスを広げていきました。

あとは、自分で勉強会の講師をしていました。学びたい医師と繋がって、その結果色んな勉強会へ参加するようになりました。

さらにその勉強会の講師の先生と仲良くなって、一緒に勉強会団体をつくったり。こんな風にリアルネットワークを広げつつ、SNSではFacebookを活用していきました。

5. つくりたい未来の医療

現在Antaaでは、Q&Aのサービスや動画配信、メディア事業などを行っています。

登録しているユーザーは約27,000人。5人に1人の若手の医師が登録しているプラットフォームに成長しています。

厳しい道を乗り越えながら、着実に前に進んでいる中山さん。イベント最後には、「現場の医師一人ひとりがもっと活躍できる世界にしたい」とお話いただきました。

中山さん:
僕は患者さんに向き合っている医師一人ひとりのできることが増えると、助かる患者さんが今より増え、つながる命があると思っています。

現場で頑張っている医者一人ひとりがこれまで以上に称賛されたり、応援されることで日々頑張れる体制を作れるとより良い医療がつくれるのではないかと思っています。

医師が患者を診る際に、Antaaというプラットフォームがあることによってより良い医療がつくれたらと考えています。

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最後まで読んでくださりありがとうございました。en-Talk vol.2は、4月14日(水)・28日(水)に開催!登壇者は株式会社LeapsIn 日置淳平さん、シルタス株式会社 小原一樹さんです。是非Peatixからイベント詳細をご覧下さい。

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皆様のご参加、心よりお待ちしております。

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