🇺🇸トトロの音楽に見え隠れするアメリカ🇺🇸～39回定期の聴き処～

3月の演奏会で取り上げる、オーケストラストーリーズ組曲「となりのトトロ」。

トトロはどうしても映画のイメージが強く、音楽だけに注目して聴く、演奏するというのは、アンサンブルSAKURAの団員たちにも経験がありません。

ある日の合奏で、高石先生が「トトロの音楽ってアメリカなんだよね」と仰いました。

無心になって演奏し見えてきたのは…

できる限り、先入観を取り払って無心に演奏をしていると、作品の舞台である所沢ではなく、遠く「アメリカ」の風景が見えるような気がします。それも、田舎風のヨナ抜き音階の音楽(※)ではなく、都会的なジャズの音楽です🎷。

※山田耕筰の「赤とんぼ」など、音階の4番目と7番目の音を抜いた旋律のことです。赤とんぼを「ソ」から始める(ハ長調にする)と、ファ、シの音がでてきません。

特に、2曲目の「五月の村」などはそれが顕著です。ジャズを演奏する際、八分音符が続くときは、タタタタタタタタ…、ではなく、タータタータタータタータ…と演奏します。付点8分音符＋16分音符の組み合わせの音型があらゆるところに出てきます。

そして、7曲目の「ねこバス」

冒頭のチェロの音型、トロンボーンによるグリッサンドを聴いていると、なんだかアメリカのラスベガスのカジノが浮かんでくる気がします。もうなんだかキラッキラの看板がそこら中に溢れているような。色々なところで「アメリカ」の気配を感じます。

恐らく都会っ子であろうサツキ、メイにとって、当時の所沢は初めて見るもの、聞くものだらけだったと思われます。そうした未知のものに対するワクワク感、好奇心を連想させるのに、こうした異国、アメリカの音楽がいい仕事をしているように思えてきます。

演奏会の楽しみ方は様々ですが、こうしたアメリカの気配に注目して聴いてみるのもまた面白いと思いますので、お試しください！

演奏会の整理券は団員から、もしくは演奏会当日に受付にてお受け取り下さい

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アンサンブルSAKURA第39回定期演奏会
日時:2023/3/19(日)13:30開場、14:00開演
会場:浅草公会堂
指揮:高石治
曲目:
ビゼー/カルメン組曲
久石譲/オーケストラストーリーズ組曲「となりのトトロ」ほか

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