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子なし夫婦のかすがい

趣味も興味もバラバラ、性格は真逆なふたりだけど会話はたくさん。
そんな私たち夫婦には、子どもがいない。家族団らんもふたりだけど、ふたりとも全く別のものを食べながら朝からよく話す。
実家やそれぞれに問題があれば、家族会議も集合率100%で話が早い。

子はかすがい。とか昔から言うけれど、子どもはいない。
仲が良すぎるとできにくい。そんな話もあるけれど、結婚したころからそうだったわけじゃない。こんなふうにワンチームになったのは、最近のこと。

どこの夫婦にも経験があるように、別れるのどうのという話だってしてきたし、ほとんど会話がない時期もあった。

ほんとうに仲がいいですよね。とか、お兄さんはお姉さんが大好きですもんね。と言われるたびに、そうかもしれないなと思うようになった。
いつからそうなったのか?なぜそうなれたんだろう?と考えてみると、きっとそれは、よく話すからなんじゃないかな、と思う。話すといってもほとんどは雑談なのだけれど。

夫婦によっては、夫はほとんど話さなくても、なんとなく一緒にいることが安心感になって穏やかに過ごしている夫婦も多いし、会話だけがコミュニケーションでもない。共通の趣味や相手の趣味に興味をもって、共通の世界を作っている夫婦もいる。夫婦には夫婦にしかわからない世界があるのだと思うのです。

ただ、うちは二人ともおしゃべりが好きでお酒が好き、美味しい料理があればいうことなし、という単純なところが似ていただけなんだと思う。

夫が単身赴任中は、2カ月に一度帰宅する日の夜は二人で晩酌をしながら近況報告をしあっていた。好きなつまみを用意して、ビールの後は料理に合う酒を飲みながら、お互いの仕事のことや住んでいる地域のことなど、どうでもいい雑談を夜遅くまでしていたと思う。

同居再開のいまは、朝のコーヒーを飲みながら昨夜話せなかったこと、気がついたことを話しているし、週末の夜は時間をあわせて美味しい料理とお酒を求めて外へ出かけるのが習慣になっている。

普段話しているからそんなに話すことなんかないのでは、と言われるけれどそれがそうでもないのです。
美味しいお酒に出会えばお酒や酒蔵の土地の話し、料理を食べれば食材の地域の話しや出張先の出来事、ふと思い出した仕事でのアクシデントの顛末やこれから取り組みたい未来の話しまで、家の中では出てこない話があるものです。

外なら外の、家なら家の、美味しい料理とお酒の時間だからこそ、話せることがあるなと思う。単純に、美味しいものとお酒が好きなだけかもしれないけれど。わがやは、この時間とこの会話がかすがいなのだなと思うのです。

趣味や価値観が同じ人を探して、なかなか結婚に踏み切れない人も多いけれど、夫婦は夫婦になってからお互いに夫婦を育てていくものだと思う。
もちろん、ケンカも傷つけあうこともあるけれど、美味しいものを食べて美味しいお酒をいっしょに飲むだけで、素直になれたり話せることもあるから、外でも家でもどちらでも構わないから食卓を囲む時間だけは大事にして欲しいなと思っています。

子供ができても、夫婦ふたりで過ごす時間を持つといいね。きっと、その時間が二人にとって大切な時間になると思うから。

さて、金曜日。

あしたは、どんな料理で美味しいお酒を飲もうかな?
ふうふのいい時間とお酒のかすがい時間はまだまだ続く。

掬乃 ジュンコ



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