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【コンサート】第10回被災地復興支援チャリティ・コンサート@川崎ミューザシンフォニーホール

東日本大震災から早13年。実家があの原発から比較的近い地域にある。18歳の春から故郷を離れ首都圏に住んでいる身からすると、あの震災について私は語る言葉を持たない。
あの当時、「テレビ」で原発の水素爆発をなすすべもなく見つめ、
実家の両親、弟家族をこちらに避難させ、
おおきな不安を抱えたまま、彼らが地元に帰るのを見送った。
私が経験したあの震災は、あの日、電車が全面ストップしてしまい、勤務先(東京都港区)の高層ビルで一夜を過ごした程度。その高層ビルから千葉のコスモ石油千葉製油所(市原市)の爆発炎上の炎が夜通し見えた。これほどの距離があるのにはっきり見える炎に、これから首都園はどうなってしまうのだろうという底知れぬ不安に襲われた。

このコンサートの管弦楽団は「東北ユースオーケストラ」という、当時お母さんのお腹にいた子、小学生など、その子たちが今は小学生から大学生となり、構成されている。

第1部
J.S. バッハ/わが魂は主をあがめ(マニフィカト・フーガ)BWV733
松岡あさひ/楽園の鳥たち
ラフマニノフ/ヴォカリーズ
リスト/ラ・カンパネラ

第2部
坂本龍一/untitled 01より第2楽章Anger
坂本龍一がこんなにも激しく陰鬱な曲をかくとは思わなかった。強烈な怒りの表現に息詰まる。

坂本龍一/Kizuna World
藤倉大/Three TOHOKU Songs

坂本龍一/Aqua
坂本龍一が娘・美雨のために書き下ろした曲

坂本龍一/The Last Emperor

坂本龍一/Merry Christmas Mr. Lawrence

理詰めでメロディを構築してゆく作業を2週間程度積み重ねたある日のことを坂本はこう語る。「突然意識がなくなって、目が覚めたら譜面が書いてあったんです。ハーモニーの調整はありましたけど、まさに自動筆記みたいだった」と。

荒川祐二によるライナーノーツ

私が大好きな曲はこんな風に神がかっていることが多い。

花は咲く、ソプラノ・鈴木美紀子

夜空の 向こうの
朝の気配に
わたしは なつかしい
あの日々を 思い出す

誰かの未来が見える
悲しみの向こう側に

花は 花は 花は咲く
いつか生まれる君に
花は 花は 花は咲く
いつか恋する君のために

作詞:岩井俊二

心に沁みる美しいソプラノだった。

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