見出し画像

九十歳。何がめでたい(20240627)

 
2番スクリーンに足を踏み入れた瞬間、
人生ではじめて感じた"空気"と"予感"。
 
あ、
わたし「みんな」で観れてよかった。

 
この映画との出会いは、
わたしの人生で特別なものになる。
 
そう思って、
"映画嫌い"のわたしが映画の感想を書いてみる。

★★★★★★★(星の数はエンドレス)


ーーー

 
"熱量"のある物語だ 、と思った。
 
断筆宣言をした作家である佐藤愛子先生(90歳)と、
左遷された時代遅れの編集者・吉川(きっかわ)さん。
 
「似た者同士」と言われるふたり。
たしかに、ほんとうに、よく似ている。

なんというか、
がむしゃらで、まっすぐで、正直なのだ。
 
ふたりの"熱"と"熱"がぶつかり合うことで、
バチバチと引き起こされた化学反応のようなもの。
 
その応酬をみていたら、
自分でも信じられないくらいに泣いていた。
 
 

 
わたしはとにもかくにも、
"熱"い 人間だと思っている。

なんでも全力だし、張りきりがちだし、声も大きい。

だけど、
この生きかたは、今の時代において、
吉川さんのように"時代遅れ"と呼ばれる。

それは、
吉川さんとは世代がちがうわたしでも、
おんなじように感じてきた部分だった。

わたしの"熱"は、
ときに人を傷つけたり摩擦を起こす原因にもなる。

だから、
なるべくその"熱"を出さないように。

できるかぎり 炎を、小さく、小さく、

そして、
いつもその"熱"を持て余していた。
それが、
わたしにとってはなによりも生きづらかった。
 

ただただ、
お互いに"熱"をぶつけ合って、研磨して、
正々堂々まっすぐでありたいだけだけど。

それはすこぶる難しいことなんだろうな、と、
いつしか人との距離をとるようになった。

だって、
そんなコミュニケーション、ない。
だよね、"時代遅れ"だもんね。

って。

 
---

 
でも、この作品には。
そんなわたしが焦がれてやまなかった、
"熱"と"熱"のぶつかり合いがあった。
 
お互いに言いたいことを好き放題言って、
それでバチバチバチ!と摩擦を起こして。
 
「今」じゃ、なかなかそんなのってない。
でも、だからこそ生まれる"絆"がある。
 
"熱"と"熱"の化学反応のその先には、
たしかな"絆"があった。

泣けちゃうな。
思い出すだけで泣けちゃうよ。

だって、ふたりの"絆"がまぶしすぎたから。

そして、
わたしはこの映画をみて、あるひとつのことを決めた。

それは、
 
わたしはこの"熱"を持ったまま生きていこう。
どーーーせそうするしかないしな!!!(大声)

ということ。
 
なんでも全力で、張りきりがちで、声も大きい。
そんな自分を受け入れていこうと決められた。

それほどに、
愛子先生の言葉が心のど真ん中に直撃した。
  

愛子先生と吉川さん。
 
がむしゃらで、まっすぐで、正直で。
ほんとうに「似た物同士」のおふたり。

わたしもちょっと、きっと、似ている。
それなら、"わたし"は"わたし"でありたい。
 
そう思えたことが、うれしい。

やッ

ーーー

ふふっ、あは、ははは。

あちこちで、いろんな音をした笑い声。
それが聴こえてくるのが楽しかった。

わたしはひとりで観にいったけど、
その場所にいる"みんな"で観ているような。

そんな気もちになれたのは、はじめてで。

なんか、
「映画っていいな〜〜〜ァア!」
なんてガラにもないことを思っちゃった。
 
へへへ
 
🕴️

ほんとうに観れてよかった。
 
感想を話すたびにしあわせな気もちになって、
もっともっと言いたいことがあふれてくる。
 
人生において、
こういう気もちになれる作品と
ひとつずつ出会っていきたいな。
 
そうしたらきっと。
映画のこと、好きになっちゃうね。

それっていいな。最高じゃん。

うわ〜(かみしめ)!!!?!!?
最高じゃんンンンン

その一歩目のこの気もち、
忘れないでまっしぐらに生きよう。

また観たいな、映画。

ほんとうにほんとうに、
素敵な作品をありがとうございました。

この記事が参加している募集

いただいたサポートは、すべてたいせつにenjoy!の活動費に充てさせていただきます。(なにに使わせていただいたかはnoteにてご報告します👛✍️)