九十歳。何がめでたい(20240627)
2番スクリーンに足を踏み入れた瞬間、
人生ではじめて感じた"空気"と"予感"。
あ、
わたし「みんな」で観れてよかった。
この映画との出会いは、
わたしの人生で特別なものになる。
そう思って、
"映画嫌い"のわたしが映画の感想を書いてみる。
ーーー
"熱量"のある物語だ 、と思った。
断筆宣言をした作家である佐藤愛子先生(90歳)と、
左遷された時代遅れの編集者・吉川(きっかわ)さん。
「似た者同士」と言われるふたり。
たしかに、ほんとうに、よく似ている。
なんというか、
がむしゃらで、まっすぐで、正直なのだ。
ふたりの"熱"と"熱"がぶつかり合うことで、
バチバチと引き起こされた化学反応のようなもの。
その応酬をみていたら、
自分でも信じられないくらいに泣いていた。
-
わたしはとにもかくにも、
"熱"い 人間だと思っている。
なんでも全力だし、張りきりがちだし、声も大きい。
だけど、
この生きかたは、今の時代において、
吉川さんのように"時代遅れ"と呼ばれる。
それは、
吉川さんとは世代がちがうわたしでも、
おんなじように感じてきた部分だった。
わたしの"熱"は、
ときに人を傷つけたり摩擦を起こす原因にもなる。
だから、
なるべくその"熱"を出さないように。
できるかぎり 炎を、小さく、小さく、
そして、
いつもその"熱"を持て余していた。
それが、
わたしにとってはなによりも生きづらかった。
ただただ、
お互いに"熱"をぶつけ合って、研磨して、
正々堂々まっすぐでありたいだけだけど。
それはすこぶる難しいことなんだろうな、と、
いつしか人との距離をとるようになった。
だって、
そんなコミュニケーション、ない。
だよね、"時代遅れ"だもんね。
って。
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でも、この作品には。
そんなわたしが焦がれてやまなかった、
"熱"と"熱"のぶつかり合いがあった。
お互いに言いたいことを好き放題言って、
それでバチバチバチ!と摩擦を起こして。
「今」じゃ、なかなかそんなのってない。
でも、だからこそ生まれる"絆"がある。
"熱"と"熱"の化学反応のその先には、
たしかな"絆"があった。
泣けちゃうな。
思い出すだけで泣けちゃうよ。
だって、ふたりの"絆"がまぶしすぎたから。
-
そして、
わたしはこの映画をみて、あるひとつのことを決めた。
それは、
わたしはこの"熱"を持ったまま生きていこう。
どーーーせそうするしかないしな!!!(大声)
ということ。
なんでも全力で、張りきりがちで、声も大きい。
そんな自分を受け入れていこうと決められた。
それほどに、
愛子先生の言葉が心のど真ん中に直撃した。
愛子先生と吉川さん。
がむしゃらで、まっすぐで、正直で。
ほんとうに「似た物同士」のおふたり。
わたしもちょっと、きっと、似ている。
それなら、"わたし"は"わたし"でありたい。
そう思えたことが、うれしい。
やッ
ーーー
ふふっ、あは、ははは。
あちこちで、いろんな音をした笑い声。
それが聴こえてくるのが楽しかった。
わたしはひとりで観にいったけど、
その場所にいる"みんな"で観ているような。
そんな気もちになれたのは、はじめてで。
なんか、
「映画っていいな〜〜〜ァア!」
なんてガラにもないことを思っちゃった。
へへへ
🕴️
ほんとうに観れてよかった。
感想を話すたびにしあわせな気もちになって、
もっともっと言いたいことがあふれてくる。
人生において、
こういう気もちになれる作品と
ひとつずつ出会っていきたいな。
そうしたらきっと。
映画のこと、好きになっちゃうね。
それっていいな。最高じゃん。
うわ〜(かみしめ)!!!?!!?
最高じゃんンンンン
その一歩目のこの気もち、
忘れないでまっしぐらに生きよう。
また観たいな、映画。
ほんとうにほんとうに、
素敵な作品をありがとうございました。
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