フライヤーができるまで
フライヤーって言葉、こういう仕事をするまで知りませんでした。まあチラシと同じことみたいですが、語源的には世間に「撒き散らす」か飛行機から「飛ばす」かの違いなのだそうです。やっぱりどっちも同じですね。
そしてえんじろうはオカリナを演奏するお仕事をしていたいだけなのですが、やっぱりそれだけというわけにはいかないことが判明してくるわけですね。
数々やらなきゃいけないことがありますが、そんな中でも敷居が高いと感じていたのがこのフライヤー作りでした。というかデザイン自体が「苦手」という意識でした。
できないからのスタート
ところが面白いことに、やりだすと結構面白いんです。もちろんまったく作り方が判らないところからのスタートでした。
最初はPC印刷から
はじめの頃は枚数もそれほど必要ないと思っていたし、とにかく余らせたくないと考えていました。要するにケチケチだったわけ!だからPCで作って自宅で印刷という方法しか考えもしませんでした。
MicrosoftのWordやExcelに通じるLibreOfficeという超優秀なフリーソフトがあり、それにはデザインソフトの「Draw」というものが収まっているんです。えんじろうは専らこのソフトでデザインを続けています。
やがて印刷会社へ
しばらく続けているうちに、印刷する枚数もゆとりを考えるようになり、インク代や用紙代を考えると、印刷会社に発注する方が良さそうな感じになってきました。印刷ミスで無駄なゴミが出ることも減るし、紙の質も選べるので結構楽しいのです。
ただそこには、思いもよらぬ壁が色々あったのでした。
まずA4にするフライヤーは用紙設定をA4で作ると思っていたのに、そこから違っていました。A4ならB4というように、用紙設定をひとつ大きなものにする。その中に本来のサイズ領域を作って、それよりも3ミリ広く色を付けるということを学びました。
印刷会社には「Word用テンプレート」なら用意されていたのですが、僕はWordでなく前述したLibreOffice。そしてそれ用のテンプレートはないんですよね。
普通そうなったらWordを買うやろと思うのですが、この状況が気に食わなかったえんじろうは「無いなら作ってやれば良い」という異常な発想に至ります!
そしてたくさんの時間と情熱を費やして、数年前遂に「PrintPac用 A4 Flier Draw テンプレート」を作り出しました。
フライヤーができるまで
それではここから、自分のテンプレートを使ってフライヤーを作っていく工程を公開します。絶対正攻法じゃないし行き当たりばったりな独学野郎の戯言ですので、役には立たない前提で楽しんでくださいね。
作るのは7月1日に予定しているオカリナ教室の発表会のフライヤーです。原型は一晩でできましたが、その後色々手直しやらで完成と言えたのは2週間くらい後。プロの世界なら遅いと言われちゃうのかな?
まずはワンポイント
とりあえずオカリナ発表会だからそれらしいインパクトあるものをと考えた結果、ど真ん中にでっかいオカリナの画像を入れました。
これが現れるとなぜか妙にホッとして、先への道が開けた感覚になりました。
タイトルを入れました
次は行事のタイトルを入れますが、まだ考えていなかったことにここで気が付きました(おいっ)
更に大切な企画(主催)と共済や後援といった部分を書き加えました。この時点ではまだ後援をいただいていないのですが、いただく前提でデザイン。こうしておくといただけそうな気分になるから不思議です。
でもこの「気分」って、何かをするときには結構大切なことだと思うんてすよね。
背景とその他色々
日付や時間や場所といった概要に加え、内容やゲストの紹介など加えてゆきます。見た人が知りたいことは何なのか?そしてこちらとしてお伝えして置きたいことは何なのか?その辺りがうまく決められず、最初のうちはかなりどうでも良いことばかりをたくさん書いて蛇足に継ぐ蛇足になっていたと思います。デザイン自体も統一感なくごっちゃごちゃだったんです。今でもスッキリしたのかは判りませんけどね(笑)
でも本当になんでもやって学ぶのが最高です。必ず一生の宝ものになることでしょう。
階層と順番
ただこの時点でボーッと見たとき、これなんだかゲストのChi-naさんが開く発表会みたいに見えるぞと感じるようになりました。
そして面白いことに、そのタイミングで先日「フライヤーに名前を並べる順番さえも、気にする人はとても神経質になる」という話を聞いたばかりでした。
そこであくまで主催と責任が「オカリナの虜 えんじろう」であることをビジュアル的にも伝えようと考えたのがこちら。
背景にえんじろうの大きな影を立たせてみました。
昨年7月辺りからずっと伸ばしている髪のおかげで、シルエットだけでも結構印象深いトレードマークになるかも。
思いつける幸せ
このシルエットの作り方も独学と言うか自己開発しました。
こうしてみたいなあと思ったとき、じゃあそれを実現するにはこうしたら良さそうだという手段が思いつける。それも過去の経験が導いてくれるのでしょうけど、これが浮かぶことは本当にありがたいことだと感じます。
色んなことを独学でやりたいと思っても、この「手段の思いつき」がなければ実験すらできませんから。
思いついたことですが。
まずえんじろうの横顔写真を、生徒さんに撮影してもらいました。そしてその写真画像を下地に、Drawの図形描画機能を駆使して輪郭を真似した図形を作ります。半透明の円を描き、それに制御点というのをたくさん加えていきました。特に気をつけたポイントは髪の毛の切り出し方で、ある程度束として割り切った型取りにします。
こういうやり方なら、人間の絵を書くことが全然できない自分でもシルエットを作り出せることが証明できました。
悪の権化はえんじろう?
でもなんだか、この画像を見ていたら「背後にでっかく空を覆う黒い影のえんじろう」ってどう見ても悪者。それも表に顔を出さずに裏でこそこそとことを操る卑怯でエグい「悪の権化」という風に見えてきました。
というわけで影に透明性を高め、空に溶け込む色合いにして、だけど縁取りはすこしくっきりさせちゃんとここで頑張ってるよという思いを込めてみました。
そして完成したのがこちら!
完成像
改めて工程をnoteに綴ろうとしてみると、自分が何を考えて何を感じたからこの行動をとったのか、という理由がひとつずつ判りやすく明かされてゆく感じがして、自分の中の整理にもなりますね。
この記事が面白いと感じていただけたら幸いです。間もなく本家の告知記事もアップロードしますので、ぜひご覧になってやってください。
そしてゲストのChi-naさんと、えんじろうの素敵な生徒の皆さんの演奏を楽しんでいただけたら嬉しいです。
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