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昨日の敵は今日の友:見た目だけで判断してませんか?

メリビアン「3Vの法則」によれば、人は<見た目>でその約55%を判断します。
それだけ第一印象というのは、私たちを思考停止にしてしまいます。

さて、今日はそんな私たちが忘れかけている「大切なもの」に気がつかせてくれるストーリーを紹介します。

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或る日、盤珪禅師が茫々と草の茂った道を歩いていた時の話です。

その道は、草影から盗賊や野生動物がいつ出てきてもおかしくないほど物騒な道でした。盤珪は急いでその道を通り過ぎようとしたとき、ザワザワっと何か近づいてくる足音がしました。その瞬間、茂みの中からオオカミが突然現れました。

その狼は口を大きく開けて、盤珪に迫ってきました。普通なら狼が向かって来れば、一目散に逃げますが、盤珪は臆することなく近づいてきた狼の頭をやさしく撫でてあげました。

「盗賊と思ったら狼ではないか。まあ、まあ、そんなに人を驚かすこともあるまい。どうかしたのか。腹でも減ったか」

盤珪が狼の頭を撫でながら、大きく開けた狼の口の中を覗くと、なんと狼の喉に骨が刺さっているではありませんか。

「こんな骨が刺さっていては、さぞかし痛かろう。かわいそうに。今、抜いてあげよう。もう少しの辛抱じゃ、我慢せい」

盤珪は狼に優しい言葉をかけながら、喉に刺さった骨を取ってあげました。そうすると、狼はその場からすぐに立ち去ってしまいました。

数日経ったある日、盤珪は、暗闇のなか再度この道を通りかかりました。
そうすると、どこからかその狼が現れ、少し距離を取りながら、盤珪の後をついてきます。盤珪が自坊の近くまで来ると、その狼は姿を隠しました。

その後も、盤珪がこの道を通る度に、狼は必ず姿を現し、盤珪禅師を外敵から守り続けました。

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私たちは、思い込みで「この人、私の事嫌いに違いない」「この人、コワそう」「この人、嫌い」…こんな感じで人をジャッジして心を早々ブロックしてしまいます。

でもそうした感情は、単なる思い込みの可能性も十分あります。もしかすると、その人はあなたのことを守ってくれる人かもしれませんし、助けてくれる人かもしれません。

盤珪禅師のように恐れずこちらから挨拶して心を寄せてみると、案外優しい人かもしれません。

コチラが嫌いと思えば大体あちらもこちらのことは嫌いです。嫌いな感情とは伝染します。なので、こちらから好意を持って近寄っていくと、きっとあちらも心を開いてくれるに違いありません。これが人付き合いのコツなのでしょうね。

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