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ヅラデビュー 1998/07/12〜

前回のあらすじ

ホワイトブリーチをした頭で登校し
朝から生活指導の先生と校門で揉めましたが、
どうにか無事に1日の授業が終わり、
放課後、その足で原宿のラフォーレに行きました。

目指すはウィッグ屋さん。
そう、カツラです。
何個も試着して、焦げ茶色のコロンとした
レトロマダムなウィッグを買いました。

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そして翌朝、学校の校門。
生活指導の先生が私に当然目を止めます。
先生が私の頭を見て言葉を発する前に、
私から話しかけました。

他の生徒たちと変わらないくらいの
暗めの茶色い髪。

そのウィッグで覆われた髪の下には
白い地毛。

「見た目に文句があったようなので、
見た目だけなんとかしました。
これでいいんですよね?
先生の問題は、見た目だったんですから。

その代わり、約束は守ります。
学校にいる間は、絶対に白い髪は出しません。
校門を出てからカツラを脱ぎます。
…問題ないですよね?」

大人や社会への反抗期、最高潮です。笑

先生も返す言葉がなく、
何も言われずそのまま校門をパスして
教室に向かいました。

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昨日は真っ白ショート、今日はマダム。
2日続けて衝撃の頭となった私。
高校2年生の夏でした。


・・・ちなみに、この出来事によって
「かつら=おじさんのはげ隠し」
という自分の中の常識が壊れました。

それどころか、ベリーショートでは
どうあがいても似合わなかったワンピースが、
びっくりするほど馴染むんです。
ウィッグによって、
オシャレの幅が2倍に広がり楽しくなりました。

「なんだ、ウィッグって、
別に恥ずかしいものでもなんでもなくて、
ただ服を着替えるように、
頭を着替えてるだけなんだ!」

と、ますます普通の道から外れて、
自分の好きや考えを体現していったのでした。

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(つづきます)

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