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#132 睦月の本

先日ペットショップでトイプードルを見てきました。私はわりと顔の好みの系統がはっきりしている方ですが、トイプードルにも顔の好みがあって驚いています。えんがわです。

今月は2冊本を読みました。

色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年

初めて読む村上春樹の小説。
本屋でちらっと立ち読みをして、最初はこれにする!と決めた。

前に書いたように村上春樹には勝手にとっつきにくさを感じていたのだが、それが嘘みたいにとても好みで読みやすい小説だった。どうしてもっと早く気付かなかったの!という気持ち。

多崎つくるは大学生のあるとき、高校生のときに属していた5人組のグループの4人から関係を絶たれてしまう。それをしばらく年月が経ったある日からどうしてそのようなことになってしまったのか、蓋を開けるかのように知っていくことになる。

というあらすじなのだが、

周りを羨む気持ちとそれに比べて自分には何も無いと卑下する気持ちって、意味がないな、と客観的に思わせてくれるところがなんとも良かった。

こういうところが自分にはなくて良いなあ、と誰もが思っていたりして、補い合っていたりして、

昔から変わってしまったとしても実は変わったのではなくてその人から見たら元々その側面を持っていたわけで

とか、

全くすっきりするお話ではなかったけれど、多崎つくるが少なくともこれから自分の人生に前向きな可能性を感じて生きていってくれるのだろうなと、多崎の体験を通してちょうどうれしいような気持ちになった。

ノルウェイの森 上


髪を切ってくれている美容室の店長さんが本好きのことが発覚し、「今年は村上春樹の年にするんです!」とひょんなことから発表したら、私物であるノルウェイの森を上下ともに貸してくれた。そんな事あるんだ。

そのしあわせ極まりないイベントからはや2週間。上を読ませていただいた。

「登場人物が全員何かしら抱えています」
と店長に教えてもらった通り、全員に背景があり、全体的に暗闇かと思いきやユーモアが発言の節々に多く、深緑が似合う物語だった。(上の表紙は真っ赤だけど)

本は1日少しずつ読み進めることが多いが、途中から続きが気になりすぎて後半は2日ほどで読んでしまうくらいだった。

特に登場人物が話を途中でやめるところがあるのたが、その回想の内容が気になりすぎて引き込むのがうますぎる、、という感想。

まだ下の途中なのだが、主人公のワタナベ君が現実世界にいたらとても友達になりたいなあと思う。

そしてワタナベ君のように自分がやることについて自分の中で筋が通っているというか、他の誰でもなく自分が納得して選択するということが何よりも大事であることを肝に銘じたい。


ワタナベ君万歳!下を読み進めることが最近の癒しタイムです。

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