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武蔵野シェアハウス発、辺境の山旅

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1990年代末、若き日のアルピニスト野口健たちと共に暮らした東京・武蔵野の木造一軒家。 無名の冒険家たちが集まるその空間は、異様なほどのエネルギーであふれていた。 「ヒマラヤに行…
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2024年1月の記事一覧

連載第9話 スポンサー活動への同行

連載第9話 スポンサー活動への同行

 18歳の時だった。
 静岡の港町から上京し、私は武蔵野にある大学に通っていた。はじめは自分でアパートを借りていたが、すぐに山岳部が共同生活をする古い木造一軒家に引っ越しをした。野口健、田附秀起、長尾憲明という先輩方がそこに住み、マネージャーの宮上邦子が、そこに入り浸っていた。

 1998年当時、「七大陸世界最年少記録」を目指していた25歳の野口健は、その夏、七つ目のエベレストに登頂するという目

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