![マガジンのカバー画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/110592557/c9a5ebb46bd2e4da3ea93f84497c0d84.jpeg?width=800)
1990年代末、若き日のアルピニスト野口健たちと共に暮らした東京・武蔵野の木造一軒家。
無名の冒険家たちが集まるその空間は、異様なほどのエネルギーであふれていた。
「ヒマラヤに行…
- 運営しているクリエイター
2024年1月の記事一覧
連載第9話 スポンサー活動への同行
18歳の時だった。
静岡の港町から上京し、私は武蔵野にある大学に通っていた。はじめは自分でアパートを借りていたが、すぐに山岳部が共同生活をする古い木造一軒家に引っ越しをした。野口健、田附秀起、長尾憲明という先輩方がそこに住み、マネージャーの宮上邦子が、そこに入り浸っていた。
1998年当時、「七大陸世界最年少記録」を目指していた25歳の野口健は、その夏、七つ目のエベレストに登頂するという目