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毎日読書メモ(71)『逃亡くそたわけ』(絲山秋子)

絲山秋子『御社のチャラ男』(講談社)が面白かったのだが(感想こちら)、読んだときには絲山秋子って、芥川賞とった『沖で待つ』以来だと思っていたのだが、たまたま過去日記発掘していたら、他にも読んでいたこと判明! 記憶なんていい加減だな。

この「毎日読書メモ」は、最近読んだ本の感想を書いたり、あとは昔読んだ本の感想をメモしてあったものを発掘して再掲している(じゃないと毎日は書けない)。こんな本読んでいたっけ!、と驚くこともある。それなりの時間とエネルギーかけて読んでも、読みっぱなしだと雲散霧消だな、と振り返って思う。どの本もそれなりにいとしいので、残せるものは残しておきたい。

15年前に読んでいた『逃亡くそたわけ』(中央公論社、現在は講談社文庫)、15年前の自分を思い返しながら(あの頃はまだ走ってなかった!)、思い出してみる。こうなると、他にも絲山作品読んでなかったのか、自信がなくなるな...。

昨日から読んでいた絲山秋子『逃亡くそたわけ』(中央公論新社)読了。面白かった! 博多の精神病院を脱走した躁鬱(現在は躁症状)の花ちゃんが、行き掛かりで、うつ病のなごやんを道連れにして、高速に乗ると検問で引っかかるかも、と、国道県道を使って九州をひたすら南下する。環境外因なく発症した躁鬱病のこわさ。しゃっきりした自己判断。薬がきれると危ないと認識して、山の中のメンタルクリニックに受診しに行くシーンがよかった。不安と楽観がないまぜになったロードムービー、って感じ。(2006年7月)

#読書 #読書感想文 #絲山秋子 #逃亡くそたわけ #講談社文庫 #御社のチャラ男

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