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米澤穂信『折れた竜骨』(毎日読書メモ(417))

米澤穂信『折れた竜骨』(東京創元社 ミステリ・フロンティア、現在は創元推理文庫で上下巻)の読書メモ。古典部シリーズを読み、小鳩君シリーズを読み、『さよなら妖精』に泣いた後、たどり着いた『折れた竜骨』は、それまでの作風から想像もつかない、中世ヨーロッパを舞台とした骨太のミステリ。

タイトルの意味は本当の最後にしかわからない、そしてその意味するところが胸に痛い...。中世ヨーロッパの、日本人の出てこない世界の設定で、登場人物一覧を見たときはクラクラしたが、読んでいると割とすっと世界に馴染んだ(難しい風俗解説とかがなかったからかな)。そして、すべての設定を超越する魔術を前提に、それも含めてミステリーは進む。閉塞感とあっと驚く真相もすべて予定調和のうち? でも悲しい。アミーナの幸せを願ってやまない。(2011年7月の読書メモ)

#読書 #読書感想文 #米澤穂信 #折れた竜骨 #東京創元社 #創元推理文庫

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